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どんな分野?
高度なエレクトロニクス技術の結晶ともいえるパソコン。基本設計や部品の開発から生産までを自社で一貫して行う大企業から、他社から調達した部品を組み立てて自社ブランドで販売する中小メーカー、さらにユーザーからの注文に応じてカスタムメイドの製品を販売するショップブランドまで、多種多様なメーカーが競合している。
高い技術水準を誇る日本のメーカーだが、海外企業とのコスト競争が激化。生活空間やライフスタイルの特性から、ノートブック型や液晶一体型が中心という独特な市場を形成している日本でも、ネットブックなど新たなカテゴリーでは、台湾・韓国・中国など新興国のメーカーに追い上げられている。国際的な企業間の競争は、新たな段階に入ったといえるだろう。
活躍の舞台
工学系統に進んで「電気通信工学」「情報工学」などの学問を専攻するのが一般的なコース。大学では電子回路や半導体の原理、各種IC部品の設計などパソコンのハードウェアを専門的に学ぶ。さらに、コンピュータの基本的なしくみからネットワーク、データベース、プログラムまでソフトウェアの知識を幅広く身につけることも大切。
パソコンメーカーには「パソコンをつくる」という製造の側面に加え、「パソコンを売る」企業という側面もある。「商学」や「経営学」の分野に進学して、商業の視点からパソコンのビジネスを勉強することも一つのアプローチだ。たとえば商品の企画、流通経路と販売開拓、マーケティングなど、パソコンを商品として扱うための知識を学べる。
学問へのアプローチ
パソコンメーカーには、設計や製造の業務や修理などにじかに携わる技術系の仕事だけでなく、市場動向やニーズを分析して新製品を生み出す企画・開発職、製品を効果的に供給して利益を上げる営業職など、さまざまな職種がある。特に、ITに関する幅広い技術を理解し、消費者ニーズを製品企画へ反映できる営業職、逆に市場動向に敏感で営業的な視点をもった技術者たちの役割が重要になっている。
日本のパソコン市場は、海外メーカーとの競争が激化する一方で、スマートフォンやネットブックの登場などにより、消費が再び活気を取り戻しつつある。タブレットPCをはじめとする新たな領域に力を入れるメーカーも現れており、専門性プラスアルファの能力を備えた人材には、幅広い活躍の場が期待できる。