テーマ 情報 OAスクール
その他のキーワード
どんな分野?
IT(情報通信)技術の運用能力は、現代人にとって必須のスキルといわれている。高等学校でも2003年から一般教科の「情報」で教育が行われてきたが、今後「情報立国日本」を推進していくうえでIT教育は国民的な課題となっている。
こうした背景から、ITに関する知識や技術を修得するためのOAスクール(学校や教室)が注目されている。一口にスクールといっても規模や形態はさまざまで、OAの資格取得や検定合格をめざす専門学校、一般ユーザーにパソコンの基本操作を教えるパソコン教室やカルチャーセンター、企業に出向いてITスキルを教える社内研修などがある。最近はマンツーマンで指導を行う派遣型のOAスクールが人気となっている。
活躍の舞台
情報について研究する学問としては、工学系統の「情報工学」、理学系統の「情報科学」、そして「情報学」という3つの分野がある。
このうち、パソコンを使う、活用するためのテクニックや知識を学ぶのが、社会科学や人文科学系統に多く設置される「情報学」「社会情報学」「人文情報学」だ。ユーザーの視点でパソコンを学び、ITスキルを教えるために不可欠のさまざまな能力を身につける。たとえばOA機器を駆使したプレゼンテーションの方法、情報データの分類の仕方、ビジネス文書や印刷物の作成術といったビジネスに必要なOAの活用法、さらに情報データの分類法や検索法、データベースの構築法、ネットワークなどの高度な情報活用の方法まで学べる。
学問へのアプローチ
ITスキルを教える技法を専門的に身につけた人の代表的な進路が、パソコン講師やインストラクターと呼ばれる専門職。一方で、パソコンやソフトウェアのメーカーには、対面や電話などで自社製品の使い方を教える仕事(サポートセンター、ショールームなど)、あるいは製品の顧客へ出向いてアフターサービスなど技術的なサポートをする仕事(セールスエンジニア)の仕事もある。
IT教育の場面では、現場での実践的な知識に加え、人とのコミュニケーション能力が大切となる。そこで、当初はパソコンのメーカーに勤務して経験をつんだうえで、インストラクターとしてスクールへの就職をめざすというスタイルが、確実なステップアップの道といえるだろう。
このキーワードについて学べる学問分野
工学系学際
新しい工学の視点から、人類が抱える重要課題や将来に大きな発展が期待される先端技術に挑むフロンティア領域。「資源工学」「地球環境工学」「先端工学」はその代表的な学際ジャンル
電気通信工学
電気や磁気の性質を応用し、生活や社会を快適にする、電気のエネルギー利用技術や情報通信などのエレクトロニクス技術を生み出す学問分野。機械としての表現されることも重要課題
数学
論理的思考によって、数・形・集合などの抽象的な概念の構造と原理(性質)を解明する理系の「哲学」。近代科学の土台となる基本的概念や定義、論理、推論の方法を研究する
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
文化学
世界の文化の多様性を土台に、古今東西の人や文化を総体的として比較。それぞれの文化特有の尺度や思想を発見・分析するジャンル。現地での「フィールドワーク」の研究手法がキモ