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どんな分野?
「スマホ」と略され、日本でも多くの人々が使うようになったスマートフォンは、パソコンに迫る利便性の高さを備えた多機能な携帯電話。人気の理由は、従来型携帯電話(フィーチャーフォン)よりも画面が大きく見やすいこと。アプリケーションを取り込むことで、自分好みに機能を強化できること。そして、インターネットとの親和性の高さも大きな特徴で、たとえばパソコンを使用することなく外出先でWebサイトを閲覧したり、PCメールを送受信したりすることができる。
またスマートフォンは、日本独自の機能を満載した通称「ガラパゴス携帯」とも呼ばれる従来型携帯電話の市場を切り崩し、急速に普及したことからグローバル競争時代の象徴とも見られている。事実、日本を含む世界でヒットしている主な機種が海外製。日本発の世界的人気商品の登場が待たれる。
活躍の舞台
2008年以降に急拡大した新しい市場のため、関わる仕事の可能性は大きく広がっている。高速通信やカメラ、音声認識、音楽プレーヤーといった多彩な機能を備えるスマートフォンは、まさに手のひらサイズのパソコン。ハードウェアの設計・製造からスマートフォンをより便利に使いこなすためのソフトウェア開発、所有欲を満たすデザインの実現まで、その関連職種は多岐にわたる。
これまでパソコン分野と従来型携帯電話の分野を支えてきた人材が開発を進めてきたが、最近ではスマートフォン専門のエンジニアが増加中。とくに活発なのはアプリケーション開発で、アイデア次第で個人レベルでも世界的なヒット作を生み出せるのが今までにない特徴だ。
学問へのアプローチ
進化著しいスマートフォンに関する仕事をめざすなら、工学系統の「電気通信工学」でハードウェアからネットワーク、プログラムなどソフトウェアの知識までを総合的に学ぶことが大切。さらに、音声でコンピュータを操作する音声認識システムをはじめとする最先端技術に関する知識を深めることも重要だ。
デザインからのアプローチも考えられる。スマートフォンはグローバル展開をめざして開発されることから、誰もが扱える直感的な操作性や飽きのこないデザイン設計が重要。「工芸学・工業デザイン」「人間工学」の分野でプロダクトデザインやユニバーサルデザイン、インターフェイスデザインの基本的な考え方を学び、世界に通用する優れたセンスを身につけたい。
このキーワードについて学べる学問分野
工学系学際
新しい工学の視点から、人類が抱える重要課題や将来に大きな発展が期待される先端技術に挑むフロンティア領域。「資源工学」「地球環境工学」「先端工学」はその代表的な学際ジャンル
数学
論理的思考によって、数・形・集合などの抽象的な概念の構造と原理(性質)を解明する理系の「哲学」。近代科学の土台となる基本的概念や定義、論理、推論の方法を研究する
機械工学
ものづくりを軸としてきた工学の核となる<機械>を研究する分野。その原理と創意工夫を土台に新しい「機械」を設計・開発する。技術やパーツを組み立てる「機械システム」が中心に
工芸学・工業デザイン
製品や印刷物、家や店舗、公園や道路などを対象に、人間の感性や感覚に訴える「美しさ」を創造するデザイン表現を追究する分野。機能性やコストと「美」の調和が求められるのが特質