テーマ 情報 仮想現実(VR)
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どんな分野?
コンピュータグラフィックによる3D映像、立体感のある音声・音響など最先端の技術を駆使することで、仮想(Virtual)の現実感(Reality)を体験できる最先端技術。人間の視覚や聴覚だけでなく、バランス感覚を担う平衡器官や触覚など、あらゆる感覚器を刺激してリアルさを追求する技術も研究されている。実際にはない物をあると感じさせたり、「そこ」にいるような生々しい感覚を実現したりできるのが特徴。
技術開発の進歩は著しく、エンターテインメントの世界では、3D映像によるリアルな空間での戦闘や冒険を疑似体験できるゲームが登場。実用的なものとしては、現実の風景と地図情報を組み合わせたナビゲーションなどのサービスが注目を集めている。
活躍の舞台
大学でVRを研究した人の進路は、VRの映像を駆使したゲームを開発するプログラミングの仕事、VRを生かしたサービスを企画、提供する企業のエンジニアなどが挙げられる。
VRは、日本のICT産業の次世代を担うことが期待されている注目の分野だ。アミューズメント業界のアトラクションに加え、建築・空間デザイン分野ではリアルな映像の中でスケール感やデザインを確認できる映像シミュレーション、さらに乗り物の運転や機械の操縦のトレーニングなど、すでに多くのジャンルで活用されている。そこで、VRの技術を応用し、こうしたアトラクションやシミュレーション装置、トレーニング装置を開発する技術者という道が考えられる。
学問へのアプローチ
VR技術をついて大学で学びたい人は、コンピュータのハードやソフトを研究する工学系統「電気通信工学」が代表的な進路。ゴーグルのように頭部に装着し、左右の目に異なる映像が映し出される装置ヘッドマウントディスプレイの開発や、VRを活用したゲーム技術を総合的に学べる。たとえば、リアルな映像や音響を実現するためのハードウェア、映像で仮想空間を作り出すソフトウェアがある。
同じ工学系統の「工芸学・工業デザイン」や芸術系統「デザイン」の分野も関連が深い。VRを活用したゲームやエンターテインメントコンテンツをはじめとするソフトウェアのデザイン、VRを搭載したゲーム機や、より軽く身体にフィットするヘッドマウントディスプレイといったハードウェアの製品デザインを研究する。
このキーワードについて学べる学問分野
電気通信工学
電気や磁気の性質を応用し、生活や社会を快適にする、電気のエネルギー利用技術や情報通信などのエレクトロニクス技術を生み出す学問分野。機械としての表現されることも重要課題
工芸・デザイン
製品の形や映像・絵・文字などを使った、人間の視覚に訴える表現芸術。美術の応用領域として、社会ニーズにそった「美」を創りだす分野。「機能性」「快適性」を希求するのが特質
工芸学・工業デザイン
製品や印刷物、家や店舗、公園や道路などを対象に、人間の感性や感覚に訴える「美しさ」を創造するデザイン表現を追究する分野。機能性やコストと「美」の調和が求められるのが特質