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どんな分野?

人工知能とは、人間の頭脳を人工的にシミュレートし、学習や推論といった人間が無意識に行う知的な活動をコンピュータに行わせるための技術。ロボット技術とともに発展してきた分野だ。記録や計算などの単純なデータ処理とは異なり、画像・音声認識や会話の理解、人間の動きの予測など、従来のコンピュータには難しかった複雑なデータ処理を高速に行えるのが特徴。
 人工知能の研究により、これまで人間ならではと考えられて複雑な行動や手作業を機械でこなせる時代が近づいた、と言われる。たとえば、道路状況を判断して安全に走行する自動運転、スマートフォンや家電を声で操作できる音声操作など応用分野は幅広く、大きな発展が期待されている。

活躍の舞台

この分野を大学で学んだ人は、人工知能に関するソフトウェアの仕事に進むのが一般的だ。たとえば、正確で効率性の高い画像・音声処理の技術を開発するエンジニア、学習や推論を行うためのアルゴリズムを開発するプログラマーなどの職種がある。
 人工知能の実用化に向けた研究は着実に進んでおり、さまざまな商品やサービスへの導入が始まっている。産業界では、ソフトウェア制御により自律的に移動・作業するロボットの技術と組み合わせる応用研究が盛んに行われている。したがって、自動車会社や精密機械メーカーに就職し、交通事故を未然に防ぐ自動車、掃除ロボットやビルの警備ロボットなど、社会に役立つロボットの開発に従事するのも有力な選択肢の一つとなる。

学問へのアプローチ

この分野に最も関連が深いのは、コンピュータのソフト・ハードを基礎から応用まで研究する工学系統「電気通信工学」だ。人工知能に劇的な進展をもたらしたのが、コンピュータ自らがデータを集めてその特徴を深いレベルで学習し、事象の分類・整理を行う「ディープラーニング」の手法。電気通信工学では、このアルゴリズムをはじめ、画像・音声認識、言語処理プログラムなど、人工知能を支えるさまざまなソフトウェアを学べる。
 理学系統「数学」では、情報技術の基礎となる数理科学を学び、人工知能を実現するためのアルゴリズムを研究する。また、教育系統「教育学」では、人間の知能について研究し、幼児から大人に至る発達の過程を科学的に分析する。

このキーワードについて学べる学問分野

電気通信工学

電気や磁気の性質を応用し、生活や社会を快適にする、電気のエネルギー利用技術や情報通信などのエレクトロニクス技術を生み出す学問分野。機械としての表現されることも重要課題

数学

論理的思考によって、数・形・集合などの抽象的な概念の構造と原理(性質)を解明する理系の「哲学」。近代科学の土台となる基本的概念や定義、論理、推論の方法を研究する

教育学

教育の本質を捉え、学校や職場、地域社会において人間の可能性を伸ばすシステムと技法を研究する学問分野。老若男女すべての「学ぶ人」に理想的な教育の環境を提供することが大目標

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