テーマ 法律・公共 公共交通
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どんな分野?
日本全土に血管のように張り巡らされた鉄道と道路のネットワークは経済の生命線だ。1年365日多くの人が移動し、モノが流通している。中でも、電車やバスなどの「公共交通」は地域社会で重要な機能を果たしている。そのほか、遠距離を短時間で移動できる「航空」、離島と本土を結び多くの人を効率的に運べる「船便」も欠かせない交通機関となっている。
日本の公共交通における時間の正確さと安全性は、世界に誇る特徴である。そのため、自家用車が普及した現在でも、通勤・通学や通院など、子どもから高齢者まで手軽に利用できる市民生活の足となっている。また、万一緊急に移動の必要が生じた際などでもきわめて信頼性が高く、市民生活に欠かせないインフラといえる。
活躍の舞台
公共交通について専門的に学ぶには、文系・理系含めて、いくつかのアプローチがある。まず、公共交通の機能と社会的な役割、交通インフラを含めた街づくりについて学ぶには、土木・建築工学系の「都市工学」または「社会学」が最適。交通システムの効率化について学ぶには「経営工学系」の学科がある。そのほか、電車や自動車など輸送機械のしくみと設計・製造、調整については「機械工学」系の交通機械工学、自動車工学といったジャンルで学ぶことができる。自分の興味と将来やりたい職種にあわせて学科を選んでほしい。
また「数理科学」の分野には、交通渋滞のメカニズムを研究し、効率的な車両配置や運行システムを開発するユニークな研究ジャンルもある。
学問へのアプローチ
公共交通について専攻した人の進路としては、まず鉄道会社やバス会社がある。この業種は運転士・車掌、駅員など、列車やバスの運行にかかわる部門の仕事に加え、運行をバックから支える部門として車両や機械の管理にかかわる「車両点検整備」「線路の整備・修理(保線)」がある。
そのほか、公共交通を含めた都市整備、インフラの開発にかかわる仕事として都道府県庁・市町村で働く地方公務員、実際に鉄道や道路をつくる土木建設会社の仕事もある。
さらに、公共交通や町づくりについての総合的な知識を身につけることで、鉄道会社や民間企業による駅ビルやショッピングセンターの企画・開発といった業務で活躍することも可能だろう。
このキーワードについて学べる学問分野
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
社会学
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法学
社会の公平さと我々の生活の安全を保つためのルールを学ぶジャンル。法律は、国としてのカタチを整える術、人々の行動の規範や手順のモデルでもあり、かつては万能視された時期も
政治学
社会を円滑に運営していくための方策=国家の形態、政治権力、それを生みだす人々の政治行動などを探求するジャンル。政治形態の歴史的推移や国家間比較なども重要な研究テーマ