テーマ 法律・公共 防災・防犯サービス
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どんな分野?
近年頻発する大型地震や台風被害を受けて、防災に対する国民の意識が年々高まりを見せている。また都市化の進展に伴って、地域社会での犯罪防止、住民トラブルの回避、安心して暮らせるコミュニティといった身近なテーマが大きな課題となっている。
こうした新しい危機管理対策へのニーズに対応して、防災用用品を製作する企業や、防犯対策を業務とする企業の役割がクローズアップされている。たとえば個人住宅を対象とした警備会社をはじめ、地震や犯罪に強い住宅を提供する建築会社、スプリンクラーやオートロックシステムなど防火・防犯のシステムを提供するメーカーなど、市民レベルでの安全を支えるサービスの分野が大きく広がっている。
活躍の舞台
この分野を扱う研究は、近年「防災科学」「危機管理学」といった名称でまとめられ、新しい一つの学問領域を形成している。たとえば災害のメカニズム分析、人間の心理分析に基づく危機管理のシステムづくりなど、さまざまな研究分野を含んでいる。
また、建物のセキュリティ技術に関する研究は、「建築学」「住居学」系の学科で学ぶこともできる。たとえばハードウェアでは、破られにくい施錠や窓ガラスなどの住宅設備や建築資材を扱うジャンル、ソフトウェアではオートロックシステム、住宅監視システムなどがある。
さらに防犯ベルや携帯電話、通信ネットワークによる防犯・通報システムなど、主にIT技術を応用した研究ジャンルもある。
学問へのアプローチ
防災・防犯サービスに関する企業は、今後も市場の広がりが予想される成長業界だ。警察や消防などと協力して危機管理を進めるためには、住民や企業のニーズに応えられるきめ細かいサービスを提供し、付加価値の高い製品を開発することが大きなカギとなる。
21世紀の情報化社会では、個人情報の保護やネットワークシステムの安定した運営、サイバーテロの防止など、新たなセキュリティの課題が生じている。そのため、防災・防犯サービスの分野でも、IT関連の高度な技術をもつ専門職への期待が大きく高まっている。
危機管理についての総合的な知識に加え、情報通信関連の知識を兼ね備えることで、活躍の道が大きく広がるだろう。
このキーワードについて学べる学問分野
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
法学
社会の公平さと我々の生活の安全を保つためのルールを学ぶジャンル。法律は、国としてのカタチを整える術、人々の行動の規範や手順のモデルでもあり、かつては万能視された時期も
政治学
社会を円滑に運営していくための方策=国家の形態、政治権力、それを生みだす人々の政治行動などを探求するジャンル。政治形態の歴史的推移や国家間比較なども重要な研究テーマ