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どんな分野?
銀行の役割は、顧客から預かったお金を保管すること(預金)と、個人や企業にお金を貸すこと(貸付)であり、この預金と貸付けの利息の差額が銀行の利益となる。最近は、預かったお金を投資して利潤を生み出すなど、銀行も積極的にお金を有効に利用する傾向が強い。
また、経済の効率性と利便性のため、実際のお金のやりとりではなく、顧客同士のお金の流れ(支払い・受け取り)を受け取り側・支払い側の預金によって差し引きする「決済」という機能もある。
銀行員の仕事には、窓口で顧客からお金を預かる事務や、その際に預金や資産管理のアドバイスを行う「預金係」、個人や企業の経済状態や経営実績の審査を行いお金を貸し出す「貸付係」、取引で用いる手形・小切手を扱う「為替係」などがある。
活躍の舞台
銀行の仕事をめざすには、商学、経済学、経営学系の大学で、市場経済の基本的な成り立ちをはじめ、株や債権などの金融、外国為替の仕組みを専門的に学ぶ必要がある。
資本主義と市場経済の基本を学ぶ「経済学」を土台として、企業の運営資金の流れを扱う財務について扱う「経営学」、国際的なお金と商品の流れを扱う「(国際)商学」といった学問領域で、金融市場のしくみと株式や証券の運用についての理論、さらに、効果的に資金を運用して利益を上げるための実践技法を学ぶ。
そのほか、世界の金融市場動向を決定している経済的な要素、たとえば景気や市場の動き、経済制度や政府の金融政策について幅広く研究するのが一般的なカリキュラムとなる。
学問へのアプローチ
現代の銀行は、預金と貸付によって手数料収入を得るという、仲介的な役割だけでなく、預かったお金を元手に投資や為替といった方法でお金を運用するなど、自ら経済の担い手として積極的な役割を果たしている。
中でも注目される職種が、海外の通貨や株・債権などの金融商品を取引して利益を生み出す「ディーラー」の仕事だ。銀行の中でも特に高額の数十億規模のお金を動かす職種で、やりがいも大きい一方、常に強いプレッシャーを受ける厳しさがある。
単に世界経済や金融事情に精通しているだけでなく、市場の動向を見抜く洞察力や人のお金を扱うという責任感、世界を相手に駆け引きをする「勝負勘」といった素質も求められる。