テーマ ビジネス 株式投資
その他のキーワード
どんな分野?
高度成長期とバブル経済を経験した日本では、その後に進展した市場のグローバル化と金融の自由化により、株式投資の状況が一変した。これまでのモノやサービスに代って、株式・債権などの金融資産が市場を動かすようになった。
また、世界中の企業の行動や業績、政府の動向など、あらゆる情報をリアルタイムで入手できるようになり、パソコンによる高度なデータ収集・解析が可能となる一方で、手数料の自由化によって株式取引の窓口が一般市民にも開かれた。
世界の金融市場では、特許や著作権、命名権などの「知財」も巨額な取引の対象になっている。貯蓄に代わる魅力的な金融商品も登場しており、一般の人々の間でも株式投資を活用して自らの資産を形成する時代が訪れつつある。
活躍の舞台
株式投資を専門的に研究するには「経済学」または「商学」「経営学」系の学部で、株式と関連が深い「金融学」を専攻するのがよいだろう。金融とは、経済活動のなかの資金の流れについて扱う領域で、最近では数学的な手法を駆使してデータを集計し、金融活動の利益や危険を分析する「金融工学」という学問へと発展している。
大学では、まず「会計学」で簿記の知識を身につける。そのうえで、金融システムや金利・株価の決定プロセスについて学ぶ。また、株式や債権、投資信託などの金融商品の特徴を理解し、資産としての価値を算出する方法を身につけることも大切。さらに、具体的な金融商品の販売・取引方法や金融機関の実務知識なども重要な学習項目だ。
学問へのアプローチ
株式投資について学んだ学生の進路としては、株式などの金融商品を扱う証券会社、銀行や保険会社などの金融機関が中心となる。ほかに、一般企業で資産(証券・債権など)を管理・運用する財務部門で働くという道もある。
金融の世界では、さまざまなスペシャリストが活躍している。そのひとつが「証券アナリスト」だ。金融商品の幅広い専門知識に加え、株式投資の実務能力、投資情報の収集・分析能力を問われる資格で、投資信託会社、投資顧問会社などの専門企業に就職することができる。また、保険会社や銀行などの業種で有利な資格として「ファイナンシャルプランナー」もある。顧客に株式や債権、不動産など総合的な資産運用を含めた人生プランを提案する仕事だ。