テーマ ビジネス コンビニエンスストア
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どんな分野?
年中無休・深夜営業という長時間の営業形態で、1970年代のはじめに日本に登場したコンビニエンスストア。その大半は個人の店主が本部から営業権や商標、ノウハウの提供を受けて開業するフランチャイズチェーンであり、店主以外の定員はアルバイトやパートの非常勤で構成されている。本部では、各店舗での売り上げや売れ筋商品を分析し、店舗・時間帯ごとに最も売れる商品を供給するなど、徹底した合理化と効率化により業績を伸ばしてきた。
都市に住む独身者を中心に今や現代の人の生活にすっかり浸透したコンビニだが、最近は高齢者世帯やファミリー向けの商品を開発したり、緊急時に物資やサービスを提供するなど、幅広い顧客の獲得をめざして、新たな営業展開を見せている。
活躍の舞台
コンビニエンスストアの業界をめざすには、「商学」系または「経営学」系の学部に進学するのが一般的なコースだ。流通業、中でも小売業のビジネスを専門的に研究するとよい。
大学では、流通経済における小売業の役割を理解し、コンビニ業界の現状を把握したうえで、たとえばコンビニを含めたフランチャイズビジネスの業界分析や情報分析、企画開発、広報宣伝の手法まで幅広く学ぶ。
なお、小売業界における販売のプロの資格として「販売士」(1?3級)がある。小売店における仕入れや在庫管理の方法をはじめ、店舗で扱う商品の知識、マーケティング、高度な実践知識を身につけたうえでこの資格を修得しておくことが、将来の就職にも有利となるだろう。
学問へのアプローチ
コンビニエンスストア業界に就職すると、まず実際の店舗に配置されて、売り場の運営や店員の管理、仕入れ発注まであらゆる仕事を経験する。ここでは天候や季節、周囲の道路状況やイベントなど、さまざま要素を判断して的確に発注できる能力が大切になる。こうして販売員として経験を積んだうえで、本部に入って商品の選定や仕入れや店舗開発(新店舗の計画、出店準備支援)、スタッフの育成教育といった仕事を担当するか、一定範囲の店舗を統括管理するスーパーバイザーの役割を務める。
最近は、新しいオリジナル商品の開発に力を入れる企業が増えており、新しいニーズを捉えてユニークな商品を企画したり、販売計画を立案できるアイデアと創造力を養うことが強みになる。