テーマ ビジネス クレジット
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どんな分野?
現金を用いる代わりに消費者と企業との信用契約によって、仮想的にお金のやり取りをするクレジット方式のビジネス。中でも、店頭で提示するだけで商品が買えるクレジットカードは、現金を持ち歩く必要がないために安全であること。実際の現金でのやり取りはせずに、払込と借入を書類上の金額の差し引きで決済できるなど利便性が高いため、手軽な支払手段として日本に定着している。
特にインターネット上での利用が急速に伸びているが、契約上の行き違いからのトラブルや「なりすまし」などの犯罪も増加。本人を確認するための、さらなるセキュリティ向上が課題だ。そのため暗証番号や指紋認証、秘密のキーワード指定といったセキュリティ確保の研究が進められている。
活躍の舞台
銀行系や信販会社系のクレジット会社のほか、百貨店や小売店(コンビニエンスストアやディスカウントストアなど)が運営するクレジット会社への就職が代表的な進路となる。
これらの企業では、入会受付とカード発行を行う店頭窓口での業務のほか、商品やサービス代金の請求手続きを行う業務、代金未払いの利用者に対して、書面や電話・訪問によって催促を行う債権回収の業務など、「お客様相手」の業務が中心となる。そのほか契約する際に入会希望者の職業や年収など個人情報の事前審査を行ったり、利用者に未払いやトラブルがなかったかなど過去の実績の調査を行う業務もある。会社に損害を与えないように、安全な契約関係を結ぶため責任重大な仕事だ。
学問へのアプローチ
クレジットについて専門的に学びたい人は、社会科学系統の「経済学」または「商学」の学問分野に進むのが一般的な進路となる。
「商学」では、クレジットなどの信用取引の仕組みを基礎から理解する。そのうえでクレジットカードやローンやキャッシングといった信用販売ビジネスを豊富なモデルや実例を使って分析する。「経営学」では、企業経営の視点からクレジットを学べる。また「経済学」では、商行為としてのクレジットやローンを、市場社会における資金の流れの一要素と捉えて分析・研究する。信用取引によって市場経済が効率化されるメカニズム、産業や社会への波及効果など、契約やお金の動きを大きな視点で研究できるのが特徴だ。