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どんな分野?
イノベーションとは「革新・刷新」を意味する言葉。企業をよりよく変えていくためには、自らの活動を常に見直して古い体質を脱し、根本的な改善を行うことが求められる。
イノベーションには企業の運営方法を変える「経営革新」と、新しい技術やアイデアを生み出す「技術革新」という2つの側面がある。前者は、企業内部の責任体制を明らかにし、コンプライアンス(法や倫理を守る)およびガバナンス(企業組織を統制する)を重視すること。後者は、新しい価値を生む新技術、あるいは従来にない新機軸の商品・サービスを開発することで実現する。両者を通じ、会社を時代に合わせて刷新できるかどうかが、厳しいビジネス界を生き延びるカギとなる。
活躍の舞台
この分野を学んだ人の進路は、一般企業に就職してビジネスマンとして勤務するのが一般的。企業の経営を支える部門、たとえば社内の組織を管理する人事や労務、社員の能力を開発する社員教育、業務に関係する法律事務を扱う法務など、コンプライアンスやガバナンスに関わる職種で自分の専門性を発揮できる。実績と能力次第では、専門家として企業と契約し、企業改革のアドバイスを行う経営コンサルタントへの道も広がる。
イノベーションに関する専門性を生かせる職業は、企業経営だけでない。福祉、教育、環境保護、街づくりといった公共性の高い社会事業を行う地方自治体や公益団体、NPOなど、幅広い領域で活躍の道がある。
学問へのアプローチ
この分野を大学で学ぶには、社会科学系統「経営学」に進むのが最も代表的な進路だ。企業の経営を実践的に研究する学問で、企業が活動を行うために必要な人材、物資、お金、情報といった要素を組み合わせて、企業を効率的に運営し、最小限のコストで最大の利益をあげるための経営手法を身につける。
大学では、さまざまな企業における成功例や失敗例を検討し、企業を変革するための発想力を磨いていく。新技術や製品・サービスの開発を通じて企業価値を高める方法、グローバル化が進む企業社会を勝ち抜くためのコンプライアンスやガバナンスについても学べる。また、イノベーションの前提となる市場動向についてマーケティングの手法で研究する「商学」も関連が深い。