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どんな分野?
トレーディング(Trading)とは、本来「取引、交換」を表す言葉。日本のビジネス界では、企業や個人が株式、債権、外国為替などの資金を取引(売買)することを指す。金融市場における相場(現在の価格)の変動、国や地域による市場相場の格差を利用して売買を行い、利益を得るのがトレーディングの基本的なしくみ。
持っている資金を金融市場に投入して交換できるようにすることで、お金の流れを活発にするという働きもある。金融市場のグローバル化に伴い、資金取引の速度と量はともに増大しており、銀行や証券といった金融業だけでなく、一般企業にとっても自らの資金を市場で運用するトレーディング業務が重要になっている。
活躍の舞台
この分野を大学で学んだ人は、銀行、証券会社、投資会社など金融関連の企業に就職するのが一般的な進路となる。自分の会社の資金を金融市場で運用する「ディーラー」、顧客から依頼を受けて資産運用を仲介する「トレーダー」といった職種がある。そのほか、会社の資産を管理する財務や経理など、お金を扱う業務でも専門性を発揮できる。
関連する資格に、企業業績や経済、金融の状況を分析し、効果的な株式投資をアドバイスする「証券アナリスト」、あるいは株式、保険や不動産など、個人の総合的な資産運用をアドバイスする「ファイナンシャルプランナー」がある。こうした資格を取得することで、能力次第では将来、個人投資家、金融コンサルタントとして独立する道もある。
学問へのアプローチ
トレーディングに関する学問分野には、社会科学系統「商学」「経営学」「経済学」がある。「商学」は、金融をはじめ保険、流通、貿易など、個々の企業の活動を研究する学問。大学では、市場の中での金融の役割を理解したうえで、市場での資金の動きを分析し、実際の金融取引を検証する。また、金融機関や企業の資金を市場で運用するトレーディングの手法も学べる。
「経営学」では、トレーディングの現場で必要な企業情報の分析手法を実践的に研究する。たとえば、企業業績の指標となる収益率、成長率などの数値の読み方や評価方法について学べる。また「経済学」では、市場の動向を科学的に分析し、経済発展に貢献する金融市場のあり方を探る。