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どんな分野?
仮想通貨とは、インターネットを通じて、商品やサービスを購入するときの対価として利用できる特殊な通貨。日本円やユーロといった国(中央銀行)が発行する通貨とは異なり、専門の取引所を介して通貨と交換して利用するしくみで、外国為替と同様に交換レートが常に変動している。ハイパーインフレなどで自国の通貨の信頼性が低い国や、銀行による送金(振込)システムが普及していない国を中心に、急激に発展している。
現在日本で利用できるのはネット内や一部店舗のみと限定的だが、手数料が低額であるというメリットから、ネットユーザーを中心に利用者が増えている。また、交換レートの変動の幅が非常に大きく、為替を利用して利益を得る投資の目的から利用する人も多い。
活躍の舞台
この分野を学んだ人の進路は、金融商品や為替取引を扱う業種、たとえば銀行や証券会社、投資信託会社などの金融機関が代表的だ。専門性を生かせる仕事として、自社の資金を金融市場で運用するディーラー、顧客である投資家との契約で資金の取引を行うトレーダーといった職種がある。民間企業が運営する「仮想通貨取引所」に就職する選択肢もある。仮想通貨の取引システムを運営し、顧客相互の購入や売却を仲介するほか、ショッピングで商品代金を送金する業務を担う。
金融系の企業で実践力を磨けば、将来は企業や金融市場を分析して投資家に情報を提供する証券アナリスト、あるいは自己の資金を仮想通貨や株式で運用する個人投資家への道も考えられる。
学問へのアプローチ
関連する学問分野としては、社会科学系統「経済学」「商学」が挙げられる。「経済学」では、市場や金融の視点からこのテーマにアプローチする。さまざまなデータに基づいて、金融取引や外国為替の市場動向を多角的に分析する。また、仮想通貨の交換のしくみを理解し、仮想通貨が金融市場に与える影響を分析する。
「商学」では、ビジネスの視点から仮想通貨のメリットと利用法を研究する。企業の立場から仮想通貨による資金の動きを分析し、仮想通貨による資金運用や商取引の方法を実践的に学べる。
そのほか、企業運営の視点からこのテーマを扱う「経営学」に進学する道も1つの選択肢となる。金融取引や株式投資を行うときのベースとなる企業情報の分析を実践的に学べる。