テーマ ビジネス 企業リサーチ
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どんな分野?
企業リサーチ(調査・研究)とは、企業が販売する商品やサービスの実態や売れ行きを調査したり、取引先の企業の営業実績や経営の実態から信用度を分析したり、企業に消費者が抱いている社会的なイメージを研究したりすること。他の企業だけでなく、自社の商品やサービスに対するリサーチも行われる。
イメージや好感度、満足度、消費者意識など、一見わかりにくい要素を数値データで明確化して分析する。経営理念や経営戦略、ガバナンスやコンプライアンスといった企業の対外的な行動も対象となる。調査の結果は、新しい商品開発、販売・マーケティングの戦略を立てるときに利用される。また、企業運営について将来の指針や方向性を決定する際の資料ともなる。
活躍の舞台
この分野を大学で専攻した学生は、商社やメーカーなどの一般企業に就職するのが代表的な進路。消費者のニーズを調査したり、市場動向を分析したりして、商品開発や販売戦略に役立てるマーケティング部門のほか、企業組織や経営のガバナンスを担当する人事、労務、法務などの部門でも専門性を発揮できる。
企業リサーチを業務とするリサーチ会社に進む道もある。顧客からの依頼で調査対象の企業を訪れて取材し、報告レポートを作成する仕事のほか、企業データベースを作成・管理する仕事、経営情報の分析をもとに企業に新しいプロジェクトを提案する営業の仕事もある。大学で企業のデータ収集や分析の実践力を高めることが、アドバンテージとなる。
学問へのアプローチ
企業リサーチについて学べる学問で代表的なのが、社会科学系統「経営学」。商品やサービスを通じて社会に新しい価値を提供し、自社の利益を生み出す企業経営の手法を実践的に研究する学問分野だ。大学では、企業経営を組織運営や人事、経理、財務といった多様な側面から体系的に理解し、企業を構成するこれらの要素を組み合わせて的確にマネジメントする方法を学べる。
また、商品の売上実績、市場の動向、消費者のニーズなど、企業の信用度や社会的なイメージを知るための資料となるデータを収集、数値化して分析する方法を学び、企業リサーチのノウハウをさまざまな実例を通じて身につける。ほかに「商学」でも、マーケティングや販売戦略について学べる。