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どんな分野?
コンピュータの利用形態の1つで、ユーザーの手元にアプリケーションやデータがなくても、インターネットを通じて必要なサービスが使えるシステム。クラウド・コンピューティングとも呼ばれます。
従来は個々の端末にアプリケーションをインストールしたり、データ入力したりするのが一般的で、作成データはそれぞれ独立して保有・管理されていました。それに対してクラウドは、会社ではパソコン、外出先ではスマートフォンやタブレットと、どこにいてもどの端末でも同じ内容の書類やメールにアクセスできるという大きなメリットがあり、採用する企業が増えています。それに伴いシステム開発や管理の需要が急速に高まっており、クラウドのビジネス活用の可能性は大きく広がっています。
活躍の舞台
クラウドのシステムを提供する企業で、設計・開発するエンジニアになるのが代表的な進路になります。あるいはサービスを活用する企業の情報セクションに所属し、社内のクラウド運用管理に携わる道もあります。どちらも企業の希望や理想を実現するための経営的な視点、さらに経営上の諸課題を発見して解決するための工学的なアプローチが求められます。
クラウドを円滑に利用するためのインフラを整備するネットワーク関連企業、データを蓄積する重要なハードウェアであるサーバ開発企業も候補の1つになるでしょう。さらに、クラウドはゲームや動画視聴といったエンタテインメント分野でも広く活用されており、一般消費者に向けたオンラインサービスの開発・運用においてもクラウドの知識が欠かせなくなっています。
学問へのアプローチ
関連する学問分野は、まず「経営学」が挙げられます。ビジネスの効率化という視点から、クラウドを活用した企業活動の管理と運営を研究します。もう1つ関連が深いのが、「経営工学」です。企業経営の効率性の向上、最適化を図るための方策を多角的に研究する学問で、クラウドの効果を最大限に引き出すマネジメント技術を工学的アプローチから学ぶことができます。
クラウドの開発現場に携わるという場合は、「電気通信工学」が最適です。この研究領域には、サーバをはじめとするハードウェアの開発に必要な電子材料やデジタル回路などを扱う「電子工学」、通信技法やデータ処理技法といったソフトウェア開発を学ぶ「情報通信工学」、画像・映像データを扱う「画像工学」があります。