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興味・関心のある職業テーマから学びたい学問を見つけてみよう 学問ディスカバリー

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どんな分野?

循環型社会とは、あらゆる物資を循環させて再生産し、再利用できる社会のあり方。人類は、石油や鉱物など地球上にある資源を用いて物を大量に生産し、大量に消費することで急速な発展を遂げた。これにより都市での暮らしは豊かになったが、一方で多くの物が無駄になり大量廃棄も生んでいる。
 資源は有限であり、失ったものを回復することは難しい。そこで、資源やエネルギーを効率的に利用する、製品の廃棄量を削減するといった方法で、環境への負荷を軽くしながら持続的に生きられる社会を作ることが求められている。リサイクルしやすい製品や資源回収のシステム、廃棄物の処理技術、再生可能な新エネルギーの開発など、さまざまな側面で努力が続けられている。

活躍の舞台

この分野を学んだ学生は、工業原料の生産やリサイクルに関わる業種、たとえば鉄やアルミ、レアメタルを扱う金属工業、プラスチックや木材、ガラス、紙を扱う工業原材料メーカーが代表的な進路。家庭や企業からの廃棄物を材料として資源化するプロセスを開発・管理するエンジニア、リサイクルに適した素材の開発を行う研究職などで専門知識を生かせる。太陽光発電、燃料電池、風力発電といった環境に優しい新エネルギーを開発する電力会社も選択肢の一つだ。
 環境保全に積極的な企業では、ゴミの減量や省電力などを企業内で進めるための専門の部署を設置しており、ビジネス社会にもリサイクルに関する専門知識をもつ人材の活躍のチャンスはある。

学問へのアプローチ

循環型社会について大学で研究するには、環境関連の学部・学科に進むのが最適。工学系統「応用化学」「材料工学」は、化学をさまざまな技術開発や工業生産に応用する学問で、リサイクルしやすい新素材、環境への負荷の少ない生産技術、自然環境を守るための技術などの開発をめざす。
 農学系統にも関連する学問分野がある。有機農法、減農薬農法など、環境への影響の少ない農業を研究する「農学」、農地開発や農村の環境問題について考える「農業工学」、森林や山村の利用方法と環境保護について研究する「森林科学」といった分野がある。さらに人文科学系統「地理学」では、里山の環境と人間社会の関係など、地域の問題から循環型社会について考える。

このキーワードについて学べる学問分野

歴史学・地理学

人間の文化や社会を「時間」で切り取る歴史学、「空間」から捉える地理学。最近のブームの“文化学”との関連性のなかで考えると捉えやすい。が、地理学は理系色もあり、やや異質

応用化学

化学の研究成果として得られた、物質の“構造”や“はたらき”を土台に、既存物質の新しい機能の抽出や新しい物質の合成など、実際に人の役に立つ技術を生み出すための工学ジャンル

農学

穀物や野菜、果物などの農作物をつくる「農業」の技術を総合的に研究する分野。農業生産に品種改良などの新しい技術を導入し、収穫量の増加と作業の効率性の向上をめざす実践学問

森林科学

木材など森林資源の利用と森林環境の保護を研究する分野。森林の管理のみならず、森林の景観づくり、水資源の管理と有効利用、土砂崩れや山火事など山林災害の防止対策等がテーマ

農業工学

農業生産に関する工学的テーマを扱う学問で、農業用地の開発や管理、農機具に関する研究が中心。農業の生産環境と農村社会そのものについて研究し、農業の未来の姿を構想する分野

材料工学

化学や物理学の手法を工学技術に応用し、優れた機能をもつ物質(新素材)を開発する分野。一見、地味なジャンルに思われがちだが、技術は材料の歴史といわれるほど重要な研究分野

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