テーマ スポーツ科学・健康 スポーツ団体
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どんな分野?
野球やサッカーなどのプロスポーツ、これに準ずるバレーボールやバスケットなどのスポーツリーグなど、スポーツの世界では花形選手たちにスポットライトが当たりがちだが、彼らの背景にはコーチや監督、トレーナー、栄養士などの存在がある。また、審判員や競技員団体などがいなくては、競技そのものが成り立たない。
競技を運営する「スポーツ団体」には、こうした競技場の内外で直接選手と関わって仕事をする人たちのほか、競技リーグの企画や運営、スポーツ企業の経営に携わる大勢の人が選手のために働いている。特に、多くのファンを集める人気スポーツではこうした「裏方」の役割にも注目が集まっており、人気の高い職種となっている。
活躍の舞台
スポーツ団体に必要な専門能力を身につけるには、スポーツ経営、スポーツマネジメント系の学科で学ぶことになる。この学科は、体育学や人間科学系のほか、経営学、社会学系学際の学部にも設置されている。
大学では、人間の身体や健康とスポーツの関係、社会におけるスポーツの意義、スポーツの歴史・文化的な側面を学ぶとともに、スポーツ競技や団体の運営について、経営的な視点で研究していくのが基本的なアプローチだ。たとえばスポーツビジネスの成り立ち(ビジネスモデル)、宣伝・広報(マーケティング)、スポーツ団体の経営(マネジメント)、スポーツイベントの企画と運営といったテーマについて、事例に基づいて実践的に学んでいく。
学問へのアプローチ
競技スポーツの世界には、厳しい鍛錬で身体能力を極限まで高めるストイックな魅力に加え、一進一退する試合やスーパープレーによって観客を楽しませる“エンタテインメント性”という2つの側面がある。
“ストイックな美しさ”は、選手やコーチたち競技場で戦う人たちによって演出されるものだが、スポーツ団体にはスポーツが本来もっているエンタテインメント性を引き立てるという役割がある。したがって、スポーツ団体を運営していくには、競技のポイントや醍醐味を十分に理解しつつ、経営の立場からチームのために判断を下す冷静な視点が不可欠となる。また、選手レベルの実技能力は必要ではないが、何らかのスポーツの実技経験は有効な武器になるだろう。
このキーワードについて学べる学問分野
体育学
運動能力の増強やスポーツ競技の技術向上のために、「運動」を総合的に研究する分野。各種のスポーツで運動理論と実技力を培い、健康で頑健な身体づくりのノウハウや技法を探求する
人間科学
人間の心と身体のメカニズムをトータルに捉え、多面的な側面や要素をを備えた人間そのものに深く切り込む学問。人間だけが獲得した、動物とは一線を画した能力や要素の秘密を探る
経営学
人、モノ、カネ、情報を活用した「企業」活動の管理法と運営法を研究するジャンル。即戦力として実践的な知識と運用能力を養成するために、インターンシップ教育が盛んなのが特徴
社会科学系学際
資源枯渇、環境汚染、人口爆発、食糧不足、安全保障問題など現代的な大テーマに、従来の学問的枠組を超えてアプローチする新分野。「総合的な視点」「多彩なテーマ」がキーワード