テーマ スポーツ科学・健康 コーチング
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どんな分野?
競技スポーツの世界では、コーチやトレーナー、記録員、栄養士、スポーツドクターといった専門職が、チームの体力づくりや競技戦力の向上など選手を支えるためのあらゆる業務に関わっている。長年の経験や実績に基づいてそれぞれのチームに積み重ねられてきた方法に加え、近年ではスポーツ科学の実証研究に裏付けられた効果的なトレーニング法が開発されており、こうした高度な知識と技法を熟知した専門のコーチング担当者を置くチームが増えている。
コーチングの範囲には試合の戦術だけでなく日々の訓練法から生活態度、選手のメンタル面の強化まで含まれており、選手一人ひとりから最大限の力を引き出すための高度なコーチング技術が求められている。
活躍の舞台
コーチングの道に進むには、体育学またはスポーツ科学系の学科に入学して科学的トレーニング法を研究し、専門の技術を身につける必要がある。競技スポーツにおけるコーチングの役割は非常に幅広く、基礎体力づくり、試合に勝つための戦術、チームを強くするための長期的戦略など競技そのものに関わる要素だけでなく、フィールドや試合場の外での選手のサポート、メンタル面の強化について学ぶことも大切になる。
たとえばこどもの発達段階に対応した的確な指導能力、実力に応じた効果的なトレーニングメニュー、的確な戦力レベルの分析と評価法、戦術に基づく試合のシミュレーションや目標設定、食事や睡眠など日常生活の管理といった研究テーマがある。
学問へのアプローチ
コーチングを学んだ人の将来の進路には、学校の体育教員、部活動の監督やコーチや、地域のスポーツチームの指導者のほか、スポーツセンターの専属として一般の人たちのスポーツ指導に当たるという道もある。
スポーツ競技では、選手と監督・コーチらスタッフが一つの目的に向かって突き進む。スポーツ指導者の役割は、肉体の限界まで鍛え挙げたスペシャリストたちの身体や心理の状態を客観的に把握し、自陣と相手の戦力を分析して冷静に勝つための戦略を練ること。選手の苦しさや悩みを理解し、モチベーションの状態を把握しておくことも重要だ。したがって、選手を導く統率力と、裏方として選手のために精一杯働ける強い意志が大切な資質となる。