テーマ スポーツ科学・健康 健康機器開発
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どんな分野?
バッグの中に入れたまま計測が可能で、履歴管理やデータ集計もできる「歩数計」、体脂肪率も測れる「ヘルスメーター(体重計)」など、IT技術を応用した付加価値の高い健康器具が人気を集めている。
乗馬型のトレーニング機器や小型のジョギングマシン、自動的に筋肉の運動を促す振動マシンなど、美容と健康を目的とした「フィットネス」機器も通信販売を中心に好評を博し、高級マッサージ器などの需要も伸びるなど、静かな健康機器ブームが起きている。
従来からのスポーツ・健康機器、医療メーカーに加えて家電メーカーなども参入し、量販店などでは「健康家電」というカテゴリーも登場しており、市場規模はさらに膨らむことが期待されている。
活躍の舞台
健康家電やフィットネス機器開発の仕事をめざすには、工学系統の大学で「モノづくり」を基礎から学ぶのがもっともオーソドックスなコースだ。
いま販売されている健康器具の大半は、マイコンを組み込んだ「精密電子機器」といえる。そのため、電子回路や電子デバイス(エレクトロニクス)、そして情報処理(ソフトウェア)に関する知識が大切となる。また、基本的な機構や駆動部などのメカニズムを研究する「機械工学」も重要な学習項目だ。
人間の健康やスポーツ関連の商品の開発をめざしたい人は「医学」「衛生学」「栄養学」などの領域も学んで、人間の身体の構造や生理機能についての基本的な知識を身につけておくことも、将来有効になるだろう。
学問へのアプローチ
健康家電のカテゴリーには、スポーツに直接関連する製品(トレーニング・フィットネス器具)のほか、女性や若年層向けの「美容」「ダイエット」「ヘルスケア」(電動歯ブラシや髭剃り)など、多様な商品群があり、それぞれの消費者ゾーンは混在している。
また、近年このジャンルではジョギング中の走行距離・速度・消費カロリーをリアルタイムで表示し、そのままトレーニングのデータ集計も行える携帯アプリが登場して注目を集めた。ほかにもユニークな発想の商品が新しい市場を開拓している。
幅広い年齢層に広がる健康ブームも開発メーカーにとっての追い風になっており、今後は医療や福祉の現場でのリハビリテーション機器としての展開も期待できるだろう。
このキーワードについて学べる学問分野
体育学
運動能力の増強やスポーツ競技の技術向上のために、「運動」を総合的に研究する分野。各種のスポーツで運動理論と実技力を培い、健康で頑健な身体づくりのノウハウや技法を探求する
保健・衛生・医療技術学
医療・福祉活動を医師と共に支える「保健衛生」「リハビリ」「医療技術」を研究する学問。衛生環境を整えて病気を予防したり、社会復帰を助けたりして国民の健康を守ることがテーマ