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どんな分野?
スポーツの世界では、野球・サッカー・バスケットといった球技のプロ化が相次いで進められるなど、福利厚生と企業宣伝の一環だったかつてのスタイルから、スポーツ競技を積極的に活用して事業化につなげるビジネスモデルの模索が続けられている。
こうした動きをリードしているのが、「スポーツマーケティング」事業の働き。スポーツ興行を利用した広告ビジネスを展開する一方で、選手個人や競技スポーツ、あるいはスポンサーのエージェント(代理人)として、ファンと報道メディア、企業をつなぐ役割を果たしている。
最近では、こうした代理店業務や情報やデータの配信のほか、スポーツ映像制作などのメディア事業、ファンクラブの運営、イベント開催など多彩なジャンルに進出している。
活躍の舞台
スポーツマーケティングの専門知識を学ぶのにふさわしい学問が、「体育学」系や「人間科学」系の学部に設置される「スポーツ経営学」だ。また、一部の「経営学」系学部にも、スポーツ経営を専攻するコースを設けている大学がある。
この学問では、スポーツを「経営」「ビジネス」という視点で研究する。はじめに「経営学」の基本理論を学んだうえで、スポーツ競技の文化としての側面や、社会の中での役割を理解する。さらに、スポーツ競技の指導とチームの組織運営、選手のマネジメントなどをはじめとする「ビジネスとしてのプロスポーツ」の経営法を実践的に学ぶのが一般的なカリキュラムだ。そのほか、スポーツイベントの企画、スポーツ用品の開発、といった研究テーマがある。
学問へのアプローチ
スポーツマーケティングの世界には、広告・宣伝の分野にとどまらず、スポーツをターゲットとした多彩なビジネスを自ら企画・運営する企業も登場している。
有力選手のプロフィールや試合記録などのデータを、Webコンテンツ、メールマガジンなどで発信する情報サービスなど、マルチメディアやインターネットを利用した新たな展開も始まっている。一方で、スポーツ器具やトレーニング施設の提供、スポンサー契約などメーカーや一般企業が選手をサポートする枠組も整いつつある。
スポーツマーケティングは、これからの成長が期待される若い業界であり、スポーツへの愛情と新しいアイデアをもつ有能な人材へのニーズは高まることが予測される。