テーマ スポーツ科学・健康 スポーツトレーニング
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どんな分野?
トレーニング(training)とは、スポーツ競技の能力向上のため、主に強健な身体づくりや体力のアップをめざした鍛錬を行うこと。脚力と心肺機能を高める「ランニング」や、重量物を使って筋肉を鍛える「ウェイトトレーニング」などがある。
トレーニングにはもう1つ、選手の身体的ケアを行うという意味もある。特に最近のスポーツ競技では、選手の健康と栄養状態を日常的に管理し、競技による疲労を減らし体力を回復させることが重視されており、こうした管理を専門に行う「トレーナー」という職種が注目されている。スポーツ医学やスポーツ栄養学の知識を備えることで、ケガをした選手への医療処置やリハビリの指導という役割も果たしている。
活躍の舞台
スポーツトレーニングに関する職業をめざす人には、教育学系統の「体育学」、または主に「医療技術学」や「人間科学」系の学部に設置される「スポーツ科学」という進路がある。「スポーツ科学」では、人間の身体の構造と働き、運動による変化を科学的に理解し、スポーツ選手の身体のケアやマッサージなどトレーナーの実践技法を修得する。
さらに「医学」の視点から、科学的なトレーニングを専門に研究する「スポーツ医学」という選択肢もある。大学では、人体の構造や運動機能などに生理学の基礎知識をもとにして、さまざまな病気やケガの原因としくみを理解し、治療法を実践的に習得する。なかでも、スポーツや身体運動に関わる医学知識と技術を学ぶことが大切になる。
学問へのアプローチ
スポーツトレーニングを大学で専攻した人の進路としては、スポーツセンターのインストラクターやトレーナー、子どもや地域の人たちを対象としたスポーツ指導員などの職種がある。また「スポーツ医学」を専攻した場合には、能力と経験次第で競技スポーツチームの専任トレーナーという職種への道もある。
手軽なトレーニングは、体力づくりや健康維持だけでなく、ストレス解消やダイエット、老化の防止にも役立つといわれており、生活の中に適度なトレーニングを取り入れる人も増えている。子どもから高齢者までさまざまな人たちを対象に、健康状態をしっかり管理しながらスポーツの楽しみを伝えてくれるトレーニング専門家の活躍の場は大きく広がっている。
このキーワードについて学べる学問分野
体育学
運動能力の増強やスポーツ競技の技術向上のために、「運動」を総合的に研究する分野。各種のスポーツで運動理論と実技力を培い、健康で頑健な身体づくりのノウハウや技法を探求する
保健・衛生・医療技術学
医療・福祉活動を医師と共に支える「保健衛生」「リハビリ」「医療技術」を研究する学問。衛生環境を整えて病気を予防したり、社会復帰を助けたりして国民の健康を守ることがテーマ
人間科学
人間の心と身体のメカニズムをトータルに捉え、多面的な側面や要素をを備えた人間そのものに深く切り込む学問。人間だけが獲得した、動物とは一線を画した能力や要素の秘密を探る
医学
人間の身体のしくみや生命活動を、健康との関係で科学的に捉え、人間の病気やケガのメカニズムを解明。その治療法と予防法を総合的に研究する学問。研究の進歩が著しい最先端科学