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テーマ 観光 ゼネコン

どんな分野?

 ゼネコンとはゼネラル・コンストラクター(General Constructor)の略で、総合建設業者という意味。土木・建築工事を一式で発注者から請け負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者を指す。日本のゼネコンは、建設工事の施工を中核としながら、設計部門やエンジニアリング部門・研究開発部門なども抱えており、建設に関する幅広い技術を持つのが特徴だ。
 特にスーパーゼネコンと呼ばれる業界大手数社は突出した規模を誇り、国内の大規模な土木・建築工事の大半にかかわっている。近年はその優れた技術力を背景に、海外進出も盛んだ。一方で、バブル崩壊後の建設需要の低迷、長引く景気停滞などを受け、業界再編も進んでいる。

活躍の舞台

 政府から発注される公共事業や震災復興にまつわる工事、都市計画によるビル建設など大規模な事業が中心であるため、かかわる業者や人員も膨大なものになる。ゼネコンの主な役割は、その複雑・多工種な土木・建築工事を統括して工程・品質・安全などの管理を行うことにある。ゼネコン内部の業務としては、そうした現場業務を遂行する管理部門・設計・エンジニア・技術研究のほか、仕事の受注を目指す営業や企画開発、社内資源を管理する人材開発や経営企画など多岐にわたる。
 土木・建築工事業務を行うサブコンと呼ばれる専門工事業者として、外部からゼネコンの仕事に携わることも可能。土工事・基礎工事・躯体工事・仕上げ工事・設備工事など、その職種は広範囲で細分化されている。

学問へのアプローチ

 ゼネコン関連の仕事を志望するなら、工学系統「土木建築工学」の分野を専攻するのが一般的な進路。住宅やビルの建築技術だけでなく、都市設計、道路や橋などの公共施設、電気・ガスといったインフラ技術を含めた幅広い研究を行う。
 とくに近年は災害に強い建物や街づくりが重要視されており、大学でもより壊れにくい材料の開発に取り組むなど研究が盛んになっている。また、環境意識の高まりから、都市や自然、社会の環境を全体でとらえる「土木建築工学」の応用領域「環境工学」「都市工学」、さまざまな学術分野が融合した「環境学」という分野も注目を集めている。
 営業や管理部門に携わるなら社会科学系統「経営学」「経済学」を選択し、企業活動の管理や経営などについて学ぶのもいいだろう。

このキーワードについて学べる学問分野

経済学

モノやサービスを交換するしくみ=「生産→流通→消費」の観点から、世の中の人々のより良い暮らしを探求する分野。数理的な要素が強いこと、国際的な視点が重要なことが二大特徴

土木建築工学

古今東西で蓄積された土木建設の技法を修得し、建築物から町づくり、インフラ、防災まで、私たちが快適に暮らせる生活環境についての総合的なプランニング術を研究する学問分野

経営学

人、モノ、カネ、情報を活用した「企業」活動の管理法と運営法を研究するジャンル。即戦力として実践的な知識と運用能力を養成するために、インターンシップ教育が盛んなのが特徴

地学

無数の生命を育む地球の構造や運動のメカニズムを包括的に学習。そこで行われる生命活動とその環境を分析し、地球の未来にアプローチする。地震などの災害対策など応用的側面も拡大

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