テーマ 心理 キャリアコンサルタント
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どんな分野?
「キャリア」(career)とは、仕事の経歴のこと。そして、職業で経験を積むことによって培われた総合的な能力のことも指している。
キャリアコンサルタントは、職業を通した自己実現を支援し、充実した人生プランを立てるための適切なアドバイスをする専門職。基本的な心理学の専門知識とカウンセリング技能を備え、現在の職場や仕事への不満をもつ人に対し、ストレスとの付き合い方を教えたり、自ら解決できるようにサポートしたりする。
特に最近は、仕事で獲得した能力だけではなく、仕事以外の活動で自らのキャリアを形成する人が増えており、「キャリアコンサルタント」は、こうした人々のステップアップを助ける重要な仕事となっている。
活躍の舞台
キャリアコンサルタントに関わる仕事に進むには、大まかに次のふた通りの方法が考えられる。
一つは、大学で「心理学」、特に「臨床心理学」を専攻し、カウンセリングの理論と実践技法を身につけること。もう一つは「教育学」系の学科で、学習方法や能力開発などの専門知識を養う方法だ。教育系の大学には、社会人教育やキャリア教育について専門に学べる学科やコースもあるので、こうした専攻を選ぶという方法もある。
いずれの場合でも、「臨床心理学」系の「カウンセリング」のほか、「教育心理学」(人間の学習と成長の関係を心理学的に理解する)、さらに「社会心理学」系の「人間関係論」「組織論」(集団の中の人間心理を扱う)などは重要な学習項目となる。
学問へのアプローチ
大学でこの分野を専門に学んだ人は、人材派遣や人材開発の会社で、キャリア形成や転職のアドバイスをする専門職として活躍できる。あるいは大学や専門学校に勤務し、就職活動中の学生のカウンセリングをしたり、就職セミナーの企画・開催を行ったりする仕事もある。
キャリアコンサルタントは、各種の資格やビジネススキルに精通するとともに、組織管理や心理の専門家でもある。カウンセリングでは、資格や能力だけではなく、その人が本来もっている個性や人格を正確に判断することが必要だ。そこで、最初は企業で人事部など組織管理部門の業種に就いて人物を見る眼を養い、その後にキャリアコンサルタントの専門職となるという道も考えられるだろう。