テーマ 心理 いやし
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どんな分野?
心と身体をリラックスさせ健康な状態に保つことは、現代を生きる人間にとって不可欠の要素だ。忙しい日常を送る中で、心のストレスや身体の疲れなどが蓄積されることが多いので、定期的に自分のストレスを開放したり、疲れを取ったりするように心がけることが大切だと言われている。
「いやし(癒し)」とは、人の心を安定させ、安心感を得られる状態にする方法のこと。心の悩みを抱える人との対話によって解決に導くカウンセラー、身体の痛みやコリをマッサージでほぐし疲労回復を促すリラクゼーション、アロマ(香り)や音楽、動物のふれあいなどの方法で心を落ち着かせるセラピーなど、さまざまなスタイルで「いやし」を与える専門職へのニーズが高まっている。
活躍の舞台
健康な人向けに「いやし」のサービスを提供する職種は、いま急速に広がりつつある。特に、肩たたきや足もみといった軽いマッサージ、身体をゆっくりと伸ばして筋肉をほぐすストレッチなどを行うサロンは、会社帰りや買い物のついでに手軽に利用できるため、ビジネス街や商店街などで身近な存在となっている。
「リラクゼーション」「ヒーリング(癒し)」を掲げるサロンも選択肢となる。マッサージの施術のほか、美容やアロマセラピー、さらに岩盤浴やサウナ風呂などの温浴施設と組み合わせたサービスも登場している。人の心や「いやし」に関する専門知識に加え、マッサージや美容・美顔術などの専門技術を備えておくことで、活躍の場は大きく広がっていくだろう。
学問へのアプローチ
この分野を大学で学びたい人は「心理学」を専攻するのが一般的。人間の心理のメカニズムを、実験や観察といった科学的な手法で分析する学問で、現代人の多くが抱えるストレスや疲れなどの根本的な原因を明らかにする。さらに、いやしを与える実践的なカウンセリングの手法も学べる。
医療・保健系統にも「いやし」に関連する学問分野がある。「保健・衛生・医療技術学」では、骨格や筋肉など人体の構造をきちんと理解したうえで、身体の疲れをほぐすマッサージの実践的な手法を学べる。また「看護学」では、人間の身体に関する医療的な専門知識を身につけるとともに、医療現場のスタッフとして患者の痛みを取る方法、患者の心をいやす技術を実践的に学べる。
このキーワードについて学べる学問分野
保健・衛生・医療技術学
医療・福祉活動を医師と共に支える「保健衛生」「リハビリ」「医療技術」を研究する学問。衛生環境を整えて病気を予防したり、社会復帰を助けたりして国民の健康を守ることがテーマ
哲学・心理学
人類の根源的な疑問=「人間とは何物か」「何が生きる意味や価値か」という“こころの問題”に思索や論理を通じて迫るのが哲学、科学的なしくみとして解決しようとするのが心理学
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
看護学
医療現場や福祉施設、地域社会における看護と介護のプロフェッショナル領域。医師をサポートしつつ、病気の人や高齢者・障害者を、身近にあって心身両面からケアするための実践学問