作曲家になるには?求められる資質・能力などを紹介
2023.06.30
街なかでふと聞こえてくる音楽や、テレビや映画のBGMなど、生活の中は音楽であふれています。ポップスやアイドルソング、ダンスミュージックやロックなどジャンルはさまざまあり 、これらの音楽を作っているのが作曲家です。
この記事では、作曲家の仕事内容や求められる資質や能力のほか、作曲家を目指すための進路について解説します。
目次
作曲家とは?
作曲家とは音楽などの曲を作る人のことです。
クラシックの作曲家と聞くと、バッハやモーツァルト、ベートーヴェンなど音楽の教科書に出てくるような人を思い浮かべる人もいるかもしれませんね。
また、日本のポップスの作曲家にもテレビに出てくるほど有名な方 もいます。
多くの作曲家は、クライアントからの依頼を受けて、オーダーされた曲を作ります。
依頼されるものは歌手に提供する楽曲やCMソング、ゲーム音楽など業界も幅広く、さまざまなニーズがある仕事です。
作曲方法もいろいろあり 、ピアノやギターなど楽器を使う人もいれば、シンセサイザーやパソコンを使って作曲する人もいます。
<PR>
自分で作った楽曲を多くの人に聞いて欲しいなら、音楽配信代行サービスのnarasuを活用するのはいかがでしょうか。サブスクリプション型だから、たくさんの曲を配信するほどおトクですので、多くの楽曲を作って多くの人に聞いて欲しい方にオススメです。まずはチェックしてみましょう。
作曲家とサウンドクリエイターの違い
作曲家が音楽を作る仕事に対して、サウンドクリエイターは音を作る仕事です。
ゲームを例にすると、敵が登場したときの音、敵を倒したときの音、ゲームオーバーのときの音などです。
映像に合わせた効果音やBGMをはじめ、いろいろなコンテンツでニーズがあります。
YouTubeやSNSの動画などを作るときにも使用されていて、よく聞く効果音やBGMも増えているのではないでしょうか。
作曲家と音楽家の違い
音楽家は、演奏家などを含む音楽を生業にする人で、作曲をするとは限りません。
自身で作った曲をコンサートなどで演奏をする人や声楽、指揮者も音楽家と呼ぶ場合もありますが、いずれの場合も、作曲以外の音楽に関する高いスキルが必要になってきます。
音楽家として有名な人としては、ヴァイオリニストの葉加瀬太郎(はかせたろう )さんや指揮者の小沢征爾(おざわせいじ )さんなどがいます。
作曲家の仕事内容
作曲家の仕事は、クライアントの依頼内容に合った曲を作ることです。依頼するのは音楽プロデューサーや、映画監督など作ってほしい曲のイメージを持っている人になります。
クライアントの要望を理解することが必要ですから、曲の制作に入る前の打ち合わせも重要な仕事です 。曲が完成してからイメージと違うとクライアントから言われて作り直しになると大変ですよね。
自分の考えで突っ走ることなく、クライアントが望んでいる曲を作るということがポイントです。
作曲家の仕事のやりがい
作曲家としての仕事のやりがいは、作った曲をいろいろな人が聞いてくれることです 。
テレビや映画、CMなどで使われたり、有名アーティストの楽曲に使用されたりすれば、日本中で聞かれるようになります。
ゲームやアニメ、ドラマなど作品制作に携わることも大きなやりがいになるでしょう。アカデミー作曲賞があるように、映画などの作品にとって音楽は重要なファクターです。
また、作った曲を聞いて、 頑張ろうと思う人や 作曲の道を目指そうと思う人など 、いろいろな人に影響を与えることもあります。
想いを込めて作った曲を聴いた 人の声なども、やりがいになるでしょう。
作曲家の仕事の流れ
作曲というとクリエイティブな仕事のイメージを持っている人も多いかもしれませんね。
趣味の創作とは違い、クライアントからの依頼を受けている場合は納期もあり、長い時間をかけて自分が納得行くまで作ることはできない場合もあります。
また、クライアントとの打ち合わせを行い、曲を制作していきますが、一度でクライアントのOKがもらえず、修正作業を行う場合も多々あります。
入念な打ち合わせを行っていても、クライアントの中で方向性が変わったり、曲を聞いたことでより具体的にイメージができて要望が増えたりすることもありますよ。
アーティストの歌う楽曲なら、歌ってみてから曲が変更される場合も。一度作曲したらそれで終わりというものではないのです。
作曲家の年収
作曲家の年収は平均400~500万円です。
会社などに雇用されて給料として収入を得ている作曲家であれば会社員と同じくらいの給料がもらえます 。
また、フリーランスで活動している作曲家もいて、活躍している作曲家の中には、年収1,000万円を大きく超える人もいます。
作曲家に必要な資質と能力
作曲家には、どのようなチカラが求められるのでしょう。クリエイティブな仕事をするために必要な資質と能力について解説します。
音楽への情熱
音楽への情熱は、作曲家に必要な資質のひとつです。
より良い音楽を作ることへの探求心や作曲を楽しむことができれば、長く続けられるでしょう。
また、時代ごとの流行や新しい音楽的なスキルも次々と出てくるため、ニーズに合った曲を提供するための情熱は重要です。
音楽の知識
作曲をするために音楽の知識も必要です。
曲の中にも人が聴き 心地がいい音階があったり、ヒットしている曲に共通点があったりするなど、音楽の中にもいろいろなテクニックが詰まっています。
そのテクニックを自然に使って 作曲している人もいますが、理論的に考えて作曲している人もいるため、知識を持っておくことも大切です。
また、現在の流行だけでなく、過去のヒット曲や誰もが知っている曲、隠れた名曲などについての 知識も身につけることで、より良い曲づくりができるでしょう。
作曲に関するパソコンのスキル
作曲方法は楽器を使う場合以外に、パソコンの音楽ソフトなどを使用する場合があります。
DTM(デスクトップミュージック)といわれる手法で、パソコンで作曲ができて便利ですが、 ソフトを使いこなせないと、イメージした曲が作れないためスキルが必要です。
また、パソコンにギターやキーボードなどの楽器やマイク、スピーカーをつないで、作曲の幅を広げることもできます。
このようなスキルも身につけて、クライアントのイメージにあった曲を提供できるようになることも大切です。
作曲家になるための方法とは?
作曲家になるには、どのような進路を選択すれば良いのでしょうか。作曲家の世界 の現状と併せて、作曲家を目指すための進学先や就職先についてご紹介します。
作曲家の世界の現状
音楽配信サービスの普及などにより、音楽業界が厳しい状況にあるという話を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
その中でもヒット曲は次々と出て来ていて、その曲を作った作曲家が注目されるようになっています。
また、CMソングやアニメ、ゲームの音楽などを作曲して有名になった作曲家もいます。
さまざまな場面で新しい曲が必要とされているため、作曲家の活躍できる場はこれからも増えていくでしょう。
作曲家になるための勉強ができる大学・学部
作曲家になるためには大学の音楽学部や音楽大学の作曲科などに進むことがおすすめです。
<作曲家になるための勉強ができる学部・学科 >
・札幌大谷大学(芸術学部)/北海道
・郡山女子大学短期大学部 (幼児教育学科・チャイルド・ミュージックコース)/福島
・東京藝術大学(音楽学部・作曲科)/東京
・玉川大学(芸術学部・音楽学科 )/東京
・大阪芸術大学(芸術学部・音楽学科)/大阪
・四国大学短期大学部(音楽科)/徳島
・鹿児島国際大学(国際文化学部・音楽学科)/鹿児島
<人気の作曲家の出身校>
・すぎやまこういち/東京大学教育学部
・久石譲/国立音楽大学作曲科
・前山田健一(ヒャダイン) /京都大学総合人間学部
・亀田誠治/早稲田大学第一文学部
作曲家に必要な資格や受験すべき試験
作曲家になるために必要な資格や受験すべき試験は特にありませんが、役に立つ資格や試験はあります。
MIDI検定 試験
MIDI(Musical Instrument Digital Interface)は音楽における統一規格のひとつです。
シンセサイザーなどの電子楽器やコンピューターで作った音の高さや大きさ、長さが、メーカーや機種によってバラバラだと、作る方が大変ですよね。
音楽の情報を統一した数値によって表せるようにしているのがMIDIです。
MIDI検定は、一般社団法人音楽電子事業協会が開催する認定試験で、1~4級まであります。筆記試験を受けるだけでなく、1級では受験者が作成した未発表曲を評価して合否判定が行われます。
サウンドレコーディング技術認定試験
サウンドレコーディング技術認定試験は、一般社団法人日本音楽スタジオ協会が実施する試験です。
音響の理論やスタジオシステム、レコーディング技術などの先進技術に加えて、音楽や音楽に関する著作権、音楽録音の流れや歴史などが試験の対象になります。
受験することで、自分自身の得意分野や不得意分野を理解できるでしょう。作曲家としてプラスになる試験です。
作曲家になるために目指すべき就職先
作曲家としての就職先は、音楽事務所や芸能プロダクション、音楽制作会社などがあります。
音楽事務所や芸能プロダクションでは、所属のアーティストの楽曲作りや、 事務所が請けてきた案件の作曲が主な仕事です。
作った曲がライブやコンサートで歌われたり、音楽配信サービスで配信されたりすると、より多くの人に届けることができます。
音楽制作会社では、CMソングの制作や映画、ドラマ、アニメ、ゲームなどの音楽の制作などを行います。
扱うジャンルや放送の規模などは会社によって変わりますが、クライアントのニーズに合った曲づくり をしたい人におすすめです。
作曲家になった後のキャリアプラン
作曲家のキャリアプランとしてはフリーランスの道があります。
フリーランスにも大きく3つにわかれます。
アーティストへの曲提供
フリーランスの作曲家になったら、好きなアーティストに曲を提供したいと考える人もいるのではないでしょうか。
音楽事務所や芸能プロダクションに所属しているときは、なかなか関われなかったアーティストとも仕事ができる可能性が広がります。
そのためには、フリーランスになる前やなった後に、ヒット曲を出すなどして、音楽業界でも一目置かれるような存在になることが必要かもしれません。
個人で案件受注
映像制作会社などや個人で仕事をしている人の中には、フリーランスの作曲家に曲づくり を依頼している場合があります。
クラウドサービスなどで、コンペ形式の案件を発注し、応募された曲の中から気に入った曲を選んで報酬を渡すパターンです。
支払われる報酬は案件によっていろいろで、曲を作っても採用されなければ収入がゼロという場合もあります 。
案件を選ぶことができるため、得意な分野がある人にとっては強みを活かして作曲ができるという点が大きなメリットです。
作曲家への道を「JOB-BIKI」で検索しよう
さらに作曲家の仕事について知りたい人は、「JOB-BIKI」の「人物検索」で「作曲家」を検索してみてはいかがでしょうか?著名な作曲家の出身大学がわかります。作曲家を目指すための、進路選択に役立つ情報がきっと見つかりますよ!