受験生は勉強時間をどう確保する?大学受験の勉強時間や時間活用法
2022.08.03
高校生の皆さんが受験勉強に励んでいても、「これで勉強時間は足りているのだろうか」と不安になることはありませんか?学年別や進学先別の平均的な勉強時間を知れば、「これぐらい勉強すれば大丈夫なんだ!」と、安心して受験勉強に取り組めるはず。
この記事では、高校1年生から3年生までのそれぞれの平均勉強時間や、国公立大学、私立大学、難関私立大学の受験時に必要な勉強時間のほか、効率的に時間を使う方法などについて解説します。不安になったらぜひ読んでくださいね!
目次
大学受験をする高校生が勉強時間を確保すべき理由とは?
高校受験と比べて、大学受験の出題範囲は実に膨大です。国公立大学を受験するなら、6教科・30科目ある大学入学共通テストの中で5教科以上を選ぶ必要があります。教科・科目数が多いだけでなく、出題範囲も広いため、相当な勉強時間が必要となるのです。
私立大学が独自で行う一般試験に受験する場合は、3教科が主流です。国公立大学を受けるための大学入学共通テストに比べると科目数こそ少ないですが、注意したいのは私立大学ごとに出題傾向が大きく異なること。複数大学を受験するときには、受験する大学の数だけ、試験対策が必要になります。
では、国公立大学と私立大学をどちらも受験する場合は、どうすればいいのでしょうか?この場合、勉強する内容が非常に多いですよね。だからこそ、勉強時間をいかに確保するのか、そして計画を立ててそれを着実に実行できるかは、本当に大事なポイントになるのです。
大学受験をする高校生の学年別勉強時間の目安
大学受験を目指す高校生の勉強時間は、どのくらいを目安にしたらいいのでしょうか。ここでは、入学して間もない高校1年生から受験を控えた3年生まで、それぞれの勉強時間の目安をご紹介します。
高校1年生の勉強時間
高校1年生にとって大学受験までは時間もあるので、「勉強なんて、定期試験の直前だけ」という人も多いかもしれませんね。でも、平日は1日あたり1〜2時間、休日は2時間を目安に、毎日勉強する習慣をつけることをおすすめします。基礎の学力を着実に定着させることが大切なのです。
大学受験はまだまだ先と思っていても、実はあっという間。高校3年生になってから焦らないよう、1年生では勉強を習慣にすることを目標に勉強していきたいですね。
高校2年生の勉強時間
高校2年生は、クラスが文系・理系に分かれるなど、学年全体が大学受験を意識し始める時期。この時期は得意科目を伸ばすことはもちろん、苦手科目の予習・復習をしっかりして克服することが重要です。平日は1日あたり2〜3時間、休日は4時間、夏休みや冬休みは6時間を目安に勉強するのがおすすめです。
受験を意識した勉強を始める人が増えるのが冬休みの終わり頃。高校3年生になる前に、今までの学習範囲の基礎は固めておくようにしたいですね。
高校3年生の勉強時間
高校3年生になると、いよいよ本格的に受験シーズンが始まります。高校3年生だと平日は1日あたり3〜4時間、休日は6〜8時間を目安に勉強したいところ。この時期は、とにかく勉強時間をいかに確保できるかがカギとなります。勉強時間を捻出するために、スキマ時間を活用した勉強に取り組むのもおすすめですね。
高3の夏休みまでに基礎固めを終えて、部活動を引退する夏休み以降は平日で5時間以上、休日で11時間以上の勉強が必要になってきます。夏~秋からは志望校の過去問を解き始めて、受験本番に向けて備えましょう!
大学受験をする高校生の志望大学カテゴリ別勉強時間の目安
大学受験の勉強時間は、現在の学力や志望校のレベルによっても変わってきます。ここでは、国公立大学、私立大学、難関私立大学を受験する場合に目安となる、勉強時間について解説します。
国公立大学を受験する場合の勉強時間
国公立大学の一般的な受験スタイルは、まず大学入学共通テストで5教科以上を選んで受験します。その後、志望大学の2次試験を受けるケースがほとんどです。
受験教科・科目数が多いため、トータルの勉強時間は3,000時間以上必要とされています。東京大学などの非常に難度の高い国立大学では、3,500時間以上の勉強時間が目安です。
仮に1年間で毎日6時間ずつ勉強をしたとしても、2,190時間。高校3年生からのスタートでは、1年間だけで3,000時間を満たすことはできませんよね。
国公立大学を受験する受験生は、早ければ高校1年生から受験勉強を始めることが多いのです。
私立大学を受験する場合の勉強時間
私立大学の受験には、大学入学共通テストを利用する方式もありますが、私立大学独自開催の一般入試を実施することが多いです。その場合、3教科受験が主流。国立大学と比べて教科・科目数は少ないものの、受験大学によって出題傾向は異なり、各大学の試験対策が必要になったり、より特化した内容になったりするため、勉強時間が少なく済むわけではありません。
通常は複数の私立大学を受験することを考えると、3,000時間以上の勉強量は確保しておきたいところです。
難関私立大学を受験する場合の勉強時間
知名度が高く、受験生にも人気がある難関私立大学。高校1年生の皆さんも、いくつか名前を挙げられるのではないでしょうか?
この難関私立大学を受験する場合、3教科受験だったとしても難度が高いため、3,500時間程度の勉強時間が必要となります。1日の平均勉強時間は10時間が目安。緻密な学習スケジュールを立てて、計画的に勉強していく必要がある大学です。
受験勉強の時間をうまく使う方法
高校生にとって、大学受験までの時間は限られています。ですから、いかに勉強時間を作って、それをうまく使えるかがポイントとなるのです。ここでは、受験勉強の時間をうまく使う7つのポイントをご紹介します。
1 規則正しい生活リズムを保つ
高校の授業や部活動がある日は規則正しい生活が送れるものの、休日や長期休みだと生活リズムが崩れやすくなりませんか?そんなあなたは注意が必要です。「時間がたくさんあるから」と、ダラダラしていては勉強時間なんてあっという間になくなってしまいますよ!
一方で、時折夜遅くまで勉強するようなことをすると、翌日頭がスッキリしないまま勉強することになり、かえって効率的ではないことも。休日や長期休みは趣味や勉強にマイペースに取り組みたくなるものですが、そこはあえてルーティンを意識しましよう。学期中と同じ時間に起きて同じ時間に寝るなどして、生活リズムを維持したほうがいいですよ。
2 月・週・日・時間単位でスケジュールを立て、計画はずれるものと考える
大学受験に向けて計画も立てず漫然と勉強していると、いつの間にか勉強の方向性を間違えてしまうことも。時間を無駄にしないためにも、早い段階で必要な勉強すべき内容を洗い出し、月単位でのスケジュールを立てましょう。そして、月単位のスケジュールをもとに、週、日、時間とより細かいスケジュールにブレイクダウンしていくのです。
ちなみに、スケジュールが計画どおりに進むことは、ほぼありません。むしろ、計画を無理に詰め込んでしまうと、実行できなかったときにモチベーションが低下するおそれが…。スケジュールは余裕を持って立て「計画はずれるもの」と考えておいてください。そして予定どおりに実行できなかったときに、きちんとリカバリーできるよう、予備日や予備時間を設定しておくと安心ですね。
3 メリハリをつける
高校生でなく大人でも、長時間にわたって勉強し続ければ集中力は下がり、勉強効率は落ちていくのが普通です。時々、休憩時間を定めてリフレッシュすることも必要。もし、勉強に息が詰まったら、勉強自体をお休みにする日を設けるのもおすすめといえるでしょう。
集中力やモチベーションの低下を防ぐためにも、午前と午後で勉強内容を変えたり、1時間ごとに勉強する教科・科目を変えたりするのも効果的かも。
4 睡眠時間をしっかり確保する
育ち盛りの高校生の皆さんにとって、睡眠はとても重要です。特に人間の脳は、睡眠中に記憶を整理するといわれています。睡眠不足の状態では、せっかく勉強しても脳に定着しにくくなってしまいますよ。勉強した内容を脳にしっかり定着させるためにも、睡眠時間はしっかり確保しましょう。しっかり休めば頭も体もスッキリするため、翌日の勉強も集中力が保てるはず。
受験勉強は、いわばマラソンのようなもの。短期集中的に夜遅くまで勉強するなど睡眠時間を削り続けると、いずれコンディションに支障が出てしまいます。長いあいだ勉強し続けるために、睡眠はしっかりとりましょう!
5 スキマ時間を有効活用する
徒歩や鉄道・バスでの通学時間などのスキマ時間を活用すると、勉強時間を確保できるようになります。「5〜30分の短い時間では勉強なんてできないし、意味もない」と思うかもしれませんが、毎日少しずつでも積み上げていくと、長期的に見れば着実に学習効果が現れるもの。「英単語カードを覚える」「歴史の年号を覚える」「音声授業を聴く」「動画授業アプリを見る」など、短時間でできる勉強もあります。積極的にスキマ時間を活用してみてください。
6 朝と夜で勉強する内容を変える
一般的に、睡眠時に記憶が定着するとされているため、夜の時間帯は英単語や日本史・世界史などのインプットする勉強に向いています。頭がスッキリした朝には、数学の難しい問題や、英語の長文作成など、頭を使うアウトプット型学習に最適。もちろん、向き不向きもあるので、自分は朝や夜に何を勉強するのが向いているのか、いろいろ試してみてはいかがでしょう?
7 目標を定めてモチベーションを上げて臨む
大学受験を控えた高校生が勉強のために何より必要なのは、勉強に対するモチベーションを高めること。具体的には目標設定です。おすすめなのが、「将来どのような仕事をしたいか」という視点から大学受験を考えることでしょう。
ちなみに「JOB-BIKI」では、就きたい仕事から適した大学を楽しく検索できるため、具体的な目標を設定するのにおすすめですよ。
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受験生が勉強時間確保で気をつけたいポイント
大学受験に臨む高校生が、勉強時間の確保について気をつけたいポイントがあります。ここでは、その3つのポイントについて見ていきましょう。
ダラダラと時間ばかりかけて、勉強した気になる
勉強時間の確保は大切ですが、長くやればいいというものでもありません。ありがちなのは、勉強が進まなくても、机の前に長時間いたことで勉強した気になってしまうこと。これは、「やるべきこと」が明確になっていないことが最大の原因です。
大学受験までの限られた時間を無駄にしないためには、1日にやるべきことをリスト化し、達成したら線で消すような方法が効果的。「単語を10個覚える」など、できるだけ低いハードルのタスクにしましょう。それをたくさんこなすことで達成感が生まれ、モチベーションも高まりやすくなりますよ!
夜更かしや徹夜をして集中的に勉強する
夜更かしもできる体力がついてきた高校生にとって、学校が終わった日の夜は長く感じるものですよね。時間の制約がないため、ついつい夜遅い時間まで勉強してしまうことも。そのまま、朝を迎えてしまう日があるかもしれません。
夜更かしや徹夜は、長い時間、勉強したという達成感はあるかもしれません。しかし、睡眠時間を削ると、脳に大きな負担を与えてしまうので、長期的にはデメリットしかありません。
受験は長期戦。体調を一定に保てるように、無理はせず睡眠時間はしっかり確保するようにしてくださいね。
目標を定めずとりとめのない勉強をしてしまう
受験勉強の短期~長期的なスケジュールを立てず、「あれもやろう、これもやらないと」という気になってしまい、どれも中途半端になったり、結果的に得意な教科にだけ没頭したりすることも。
苦手教科が多いなど、課題が多いとあれこれ手をつけたくなる不安な気持ちはわかります。しかし、まずは、目の前の勉強に集中するようにしましょう。効率的に勉強を進められるよう、しっかりと計画を立てることが必要です。
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受験までに必要な勉強時間は、志望校の難度と現在のレベルによって異なってきます。受験生にとっては、勉強時間を効率的に使えたほうがいいですよね。この記事の平均勉強時間を目安に、勉強時間をうまく活用する方法を試してみてください。
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