美容業界の仕事とは?主な職種や企業例、目指せる大学の学部も紹介
2023.05.29
新作コスメをいち早くチェックしたり、InstagramやYouTubeで新しいヘアスタイルを研究したりと、人一倍美容に強い関心を持っているあなたには、美容業界の仕事が向いているかもしれません。この記事では、美容業界の主な職種や代表的な企業、美容業界で活躍するための進路を解説します。美容業界の動向や将来性についても解説しているので、今後の進路選びの参考になるでしょう。
美容業界の主な企業や、その企業で活躍している人の出身大学を知りたい人は、「JOB-BIKI (ジョブビキ)」を活用してみましょう。「業種から探す」→「サービス」の順に進むと、「床屋・美容院」「エステ・リラクゼーション」が出てくるので、気になる業種をチェックしてみてください!化粧品に興味がある人は、人物検索で「化粧品」と検索すると、有名企業とその企業で働く人の出身大学を確認できます!
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目次
美容業界とは
美容に関する仕事の代表例として挙げられるのは、ヘアサロン(美容室)・エステサロン・ネイルサロン・化粧品販売などです。たとえば、皆さんの髪の毛をおしゃれにカットしてくれる美容師がわかりやすいでしょう。さらに最近では、街中で美容脱毛のサロン、美容整形のクリニックなどの広告も増え、気軽に通う人が増えてきました。エステやシェービングのように、美容目的で通うさまざまなサロンが存在します。それから、皆さんが毎日使っているシャンプーや洗顔料を作ることも、美容の仕事になります。ほかにも、テレビや雑誌で見かける女優さんやモデルさんのヘアスタイルを整えたり、メイクをほどこしたりするのも、美容の仕事ですね。美容業界には、人の姿を美しくすることに関する、あらゆる企業が集まっているのです!
美容業界で働く魅力
美容業界で働く魅力は、お客様の「きれいになりたい」という思いをサポートして、充実した毎日を過ごすお手伝いができることです!髪に関する仕事、化粧に関する仕事、ネイルに関する仕事など、専門分野はさまざま。さらに、美容師のようにお客様と直接接する仕事もあれば、リップやアイシャドウの開発者のように、自分たちが作った製品を通じてお客様に貢献する仕事もありますよ。
美容業界の代表的な企業の例
ここでは、美容業界を代表する有名な企業をご紹介します。
・株式会社資生堂
・株式会社ミュゼプラチナム
・ヤーマン株式会社
・株式会社田谷
・株式会社ミス・パリ
メイクアップで有名な株式会社資生堂は、化粧品製造・販売の大手企業。たとえば「MAQuillAGE(マキアージュ)」「INTEGRATE(インテグレート)」「MAJOLICA MAJORCA(マジョリカ マジョルカ)」はどれも資生堂のブランドです。
近年では若い女性を中心として、美容脱毛が注目されています。株式会社ミュゼプラチナムといえば、若い女性に人気の美容脱毛サロンを運営する企業ですね。
家庭での肌のお手入れで美容に貢献する企業もあります。ヤーマン株式会社は、美顔器やスチーマーなどの製造・販売を担う美容機器メーカーです。
ほかにも、美容業界には美容室やエステサロンなどを運営する企業もありますよ。たとえば株式会社田谷は、全国展開する美容室チェーン「TAYA」を運営する企業です。株式会社ミス・パリは、女性向けの「エステティック ミス・パリ」、男性向けの「男のエステ ダンディハウス」などのエステサロンを運営する企業ですね。皆さんも、お店の名前を聞いたことがあるのでは?
憧れの美容業界で活躍している先輩たちは、どんな学校で学んだのでしょうか?「JOB-BIKI」を使えば、先輩たちの出身大学を調べることができますよ。検索画面の就職先検索に、「資生堂」のように美容業界の有名な企業名を入力してみましょう。または、業種選択の「サービス」から「床屋・美容院」「エステ・リラクゼーション」を選択する方法もあります。「製造・機械」から「化粧品」を選択すれば、化粧品メーカーの情報がわかります。ぜひチェックしてみてくださいね!
美容業界の主な職種
美容業界では、人の姿を美しくするためのさまざまな職種があります。ここでは、以下4つのジャンルに分けて解説します。
- 髪の毛の美容に関わる職種(美容師・理容師)
- ネイルやまつ毛の美容に関わる職種(ネイリスト・アイリスト)
- 身体の美容に関わる職種(エステティシャン・アロマセラピスト)
- 化粧品に関わる職種(化粧品メーカーの商品開発・美容部員・メイクアップアーティスト)
髪の毛の美容に関わる職種
・美容師
ヘアサロン(美容室)で働く、髪の毛を整える専門家です。サロンではヘアカット・ヘアセット・カラーリング・パーマなどのメニューを行います。サロンによっては美容師が着物の着付けやメイクまで担うことも。美容師になるには「美容師免許」が必要です。
・理容師
主に理容室などで働く、髪の毛や髭を整える専門家です。美容師との違いは、お客様の髪を切るほかに、顔剃りを行うこと。理容師になるには「理容師免許」が必要です。
ネイルやまつ毛の美容に関わる職種
・ネイリスト
主にネイルサロンなどで働く、爪の美容の専門家です。爪を塗ったりデザインをほどこしたりするネイルアート、爪を磨いたり整えたりするネイルケアなどを行います。
ネイリストになるには?仕事内容や求められる適正・キャリアプラン
・アイリスト
主にまつ毛サロンなどで働く、まつ毛の美容の専門家です。サロンで行われる代表的なメニューとして、まつ毛エクステンションや、まつ毛パーマなどが挙げられます。
体の美容に関わる職種
・エステティシャン
エステサロンでお客様の体にマッサージ・ボディケア・フェイスケアなどの手技を行う専門家です。美容サロン・脱毛サロン・痩身サロンなど、所属するお店によってさまざまなメニューを提供します。
・アロマセラピスト
精油(エッセンシャルオイル)を使ったリラクゼーションの専門家です。主にエステサロンで働き、お客様に精油を使ったトリートメントや、香りを楽しんでもらう芳香浴などを行います。
アロマセラピストのやりがいや資格|向いているのはどのような人?
化粧品に関わる職種
・化粧品メーカーの商品開発
化粧品メーカーで新しい化粧水やヘアケア製品などの商品を開発する仕事です。どのような原材料や成分を使うのか設計したり、安全性をテストしたりします。
化粧品に興味のある人は、化粧品業界の魅力や主な職種についてまとめた以下の記事も参考にしてみてください。
化粧品業界の魅力はどんなところ?主な職種とおすすめの学部 (gyakubiki.net)
・美容部員
デパートのコスメカウンターやコスメ専門店など、さまざまな化粧品売り場でお客様を案内する販売員です。「BA(ビューティーアドバイザー)」とも呼ばれます。お客様へ商品を案内するために、その場でメイクを行う(=タッチアップ)こともあります。
・メイクアップアーティスト
女優・モデル・タレントなど、テレビや雑誌などのメディアで活躍する人たちにメイクをほどこす職種です。番組や映像作品、紙面で輝くトップクラスのメイク技術が求められます。
メイクアップアーティストになりるための方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
メイクアップアーティストになるには?求められる資質・能力を紹介 (gyakubiki.net)
美容業界の平均年収
以下の表は、美容業界の年収を主な職種別にまとめたものです。
職種 | 平均年収 |
美容師 | 361万円 |
理容師 | 367万円 |
ネイリスト | 319.8万円 |
アイリスト | 369万円 |
エステティシャン | 354万円 |
アロマセラピスト | 386.1万円 |
化粧品メーカーの商品開発 | 495万円 |
美容部員 | 365万円 |
メイクアップアーティスト | 324万円 |
参考:
ホームページ | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)) (mhlw.go.jp)
求人ボックス|全国の仕事・転職・バイト・求人をまとめて検索 (xn--pckua2a7gp15o89zb.com)
美容業界の平均年収はおよそ370万円です。令和4年度の日本の平均年収は458万円なので、美容業界の平均年収は低めと言えるでしょう。ただし、美容業界は技術力次第で将来的な年収アップの可能性もあり、決して低い給与水準ではないと言えます。
次に、美容業界の主な企業別の初任給を見てみましょう。
企業名 | 初任給 |
株式会社資生堂 | 237,890円 (賞与年3回・昇給年1回) |
株式会社ミュゼプラチナム | 190,000~213,000円※勤務地によって異なる (賞与年4回・昇給年2回) |
ヤーマン株式会社 | 約300,000円 (賞与年2回・昇給あり) |
株式会社田谷 | 180,000~200,000円 (賞与・昇給年2回) |
株式会社ミス・パリ | 200,000~220,000円 (賞与年2回・昇給年1回) |
初任給に関しては、地域や就職先によっても差があるため一概には言えませんが、平均的な水準と言えます。
参考:2 企業規模別にみた初任給|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
美容業界の動向と将来性
美容業界への就職を考えているなら、市場規模や将来性について知り、自身のキャリアプランを立てておくと良いでしょう。
結論から言うと、美容業界の市場規模は年々拡大しており、成長が見込まれる有望な分野と言えるでしょう。とくに高齢化が進む近年では、高齢者施設での需要やエイジングケアへのニーズが高まっています。また、男性の理美容サービス需要が伸びている傾向にあります。
それぞれ詳しく解説します。
美容業界の市場規模
ホットペッパービューティーアカデミーによると、美容業界(サロン)の市場規模は全体で2兆5,160億円で、各業種の割合は以下のとおりです。
参考:数字で見る美容業界 | 美容業界の調査はホットペッパービューティーアカデミー (hotpepper.jp)
美容業界(コスメ)の市場規模は、3兆6886億円で、各業種の割合は以下のとおりです。
サロンの市場は、半分以上を美容室が占めており、コスメの市場は基礎化粧品が売り上げの多くを占めていることがわかります。次に、どういった需要があって、このような結果になっているのか、美容業界の動向と将来性について解説します。
医療・介護施設での需要増
高齢化社会に伴い、美容業界では医療・介護施設における「福祉美容」の需要が高まっています。
ホットペッパービューティーが発表している訪問理美容サービスに関する実態調査では、サービス利用者は年々増加していることがわかります。
年度 | 訪問理美容サービス利用者数の割合 |
2021年 | 24.9% |
2022年 | 27.1% |
2023年 | 28% |
参考:訪問理美容サービスに関する利用実態調査2023|調査・研究 | 美容業界の調査はホットペッパービューティーアカデミー (hotpepper.jp)
訪問理美容では、入院や療養中の患者さんや介護を受けている高齢者の方々を訪問し、ヘアカットやヘアカラー、パーマなどを行います。このようなサービスは、利用者の精神的なリフレッシュにもつながり、生活の質向上に貢献しています。
これまでの訪問美容・介護美容は、簡易的なヘアカットが主流でしたが、今後は高齢者の増加によりニーズは多様化するでしょう。たとえば、男性への美容サービスでは、ハンドマッサージやお顔そり(髭剃り・眉カット・耳毛や鼻毛の処理)などです。
今後も高齢化は進むため、医療・介護の現場における美容のニーズは高まると考えられます。訪問美容・介護美容では、コミュニケーション能力や思いやりの心など、介護の理念に基づいた人間性も重要視されます。美容の技術に加え、介護や在宅ケアなどの福祉について学ぶのもいいかもしれませんね。
メンズエステや男性向け化粧品のニーズ拡大
株式会社矢野経済研究所によると、2020年の世界的パンデミックの影響で一時は縮小したメンズビューティー市場ですが、その後は回復し年々増加しています。
なかでも男性用化粧品の売り上げは好調です。最初のターゲットは美意識の高い若者でしたが、オンラインミーティングの普及により自身の容姿を意識する機会が増えたことで、中高年層を中心にヘアケアやスキンケアへの関心が高まっています。
百貨店やECサイトなどでも、メンズコスメの売り場や特集が組まれるなど、今後も成長が期待できる分野です。
また、男性のサロン利用率も増加傾向です。ホットペッパービューティーアカデミーによると、男性のエステサロン(脱毛)利用率や1回あたりの利用金額は、2021年から3年連続増加しているようです。
肌ケアや身だしなみに関心のある男性は増加しており、男性向けの化粧品や脱毛サロンの需要は今後さらに拡大していくことが予想されます。
オンラインメイク診断などテクノロジーを使ったサービスの普及
近年では、化粧品メーカーで、オンラインメイク診断やバーチャルメイクの導入が進んでいます。
オンラインメイク診断とは、インターネット上でメイクに関するアドバイスやシミュレーションを行うサービスのことです。具体的には、利用者が自分の顔写真をアップロードすると、AI分析によってパーソナルメイクアップのアドバイスが提供されます。たとえば、骨格や肌質、パーソナルカラーに合ったベースメイクのアドバイスや、VRやARによるバーチャルメイクシミュレーションなどです。
また、バーチャルメイクサービスとは、スマートフォンのカメラを使うだけで気軽にメイク体験ができるサービスです。
実店舗に行かずにメイクアップの仕上がりを確認できるため、購入前の商品イメージをリアルに体感でき、消費者の購買意欲を掻き立てています。こうしたテクノロジーを活用したサービスは、利便性の高さから今後もさらなる活用が期待されます。
美容業界に向いている人
・美容情報に興味がある
メイクやヘアスタイルは年々新しいトレンドが生まれ、新商品が開発されています。プロは最新情報を踏まえてお客様にアドバイスしなければなりません。「今年の春はどんな色のリップが流行っている?」と、常に最新の美容情報にアンテナを張っているような、トレンドに敏感な人に向いている仕事です。
・目標に向けてコツコツ練習ができる
美容業界の多くの職種では、癖のついた髪の毛を美しく巻いて整えたり、目尻に細い筆でラインを引いたりと、繊細な手作業が求められます。こうした高度な技術は一日では身に付かないもの。上手にできるようになるまでコツコツ練習して上達できる人がプロになれます。
・自分や友達をきれいにするのが楽しい
美容の仕事は、自分自身をきれいにする楽しみだけでなく、お客様をきれいにする楽しみを感じられる人でなければ務まりません。自分の知識や技術を活かして、誰かの「きれいになりたい」という願いに応えたいと強く思えるなら、仕事で大きなやりがいを得られるはず。
美容業界で働くには?
美容業界で働くには、どのような経験や資格を取得し、どのような進路を選べばいいのでしょうか?具体的な大学の学部なども紹介します。
美容業界で求められる経験や資格
美容業界の仕事の中には、資格が必須の職種があります。代表的なのは、「美容師免許」が必須となる美容師、「理容師免許」が必須となる理容師などです。これらの職種を目指すなら国家資格を取得しなければなりません。資格が必須でない場合も、目指す職種に関連する資格を取得しておくと、就職で有利になるでしょう。たとえば、美容部員に必須の資格はありませんが、「日本化粧品検定」や「日本メイクアップ知識検定試験」などの資格があれば化粧品や美容に関する知識を証明できます。
美容業界で働くためにおすすめの学部
美容業界でプロとして活躍するには、美容に関する知識や技術を修得することはもちろん、さまざまな文化や芸術の教養を身に付けて、美意識を洗練させることも大切です。大学の服飾学部や芸術学部には、美容を学べる専門の学科やコースがあります。美容業界の仕事で役立つメイクやエステなどの資格取得を目指せるのに加えて、豊かな教養を身に付けることでセンスに磨きをかけられるのが魅力です。
また、商品開発に関する職種を目指すなら、仕事で求められる専門知識を学べる理系の大学を目指しましょう。たとえば、理学部や工学部で化学を学ぶことで、化粧品メーカーの研究・開発の仕事での活躍を目指せます。また、薬学部で学べる薬学の専門知識も、研究・開発の仕事に役立てられますよ。自分の仕事が、世の中に新しい化粧品を生み出す可能性も!
美容業界への就職を目指すあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!
ここまで美容業界の仕事について解説しました。憧れの美容業界で活躍する先輩たちは、どんな大学で学んだのでしょうか?大学では、美容の仕事に必要な知識や技術だけでなく、センスに磨きをかけるための豊かな教養を身に付けられます。また、商品開発など化学や薬学の専門知識が必須となるケースもあるので、目指す職種によっては理系の大学に進学しましょう。
進路を考え始めたら、まずは「JOB-BIKI」で調べることから始めるのがおすすめです!検索画面の業種「サービス」から「床屋・美容院」「エステ・リラクゼーション」を選ぶと、ヘアサロンやエステサロンで働く先輩たちの進学先データを見られます。美容部員になりたい人は、化粧品メーカーの情報もチェックしてみては?その際は、「製造・機械」から「化粧品」を選択しましょう。ぜひ進路を考えるときの参考にしてみてくださいね!