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英会話業界とは?働く魅力や仕事内容、目指せる大学を紹介

2024.07.12

カテゴリー:
英会話教室で働く外国人講師

経済や実生活のグローバル化が進むなかで、英語の重要性が高まっています。英会話業界は、子どもから大人まで多くの英語学習者に教育を提供します。英会話業界に進むなら、ネイティブのように英語を話せないといけないのではないかと思われるかもしれません。しかし、英会話業界には、英語教師以外にもさまざまな職種があり、必ずしも高い英語力を要求されるわけではありません。
この記事では、英会話業界の特徴や職種などについて解説します。また、「JOB-BIKI」で調べられる企業の例、主な職種、おすすめの学部などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

英会話業界の魅力や代表的な企業の例

英会話業界にはどのような特徴があるのでしょうか。この章では、英会話業界の基礎知識、英会話業界で働く魅力、代表的な企業をご紹介します。

英会話業界とは?

英会話業界は大きく分けて語学スクールと学習教材販売の2種類に分かれます。
語学スクールは、対象レベル(初級・中級・上級)・授業形式(マンツーマン・グループ)・対象年齢(子ども向け・学生向け・社会人向け)・目的(ビジネス・趣味)などに細分化されます。英会話教材は、語学独習ソフト・電子辞書・子ども向けの教材・オンライン英会話・英会話アプリの販売などがあげられます。

英会話業界は、2020年の英語教育改革(英語が小学校5年生から必修化など)や学び方の多様化などの追い風要因があり、将来的にも拡大する見込みが高い市場です。

英会話業界で働く魅力

英会話業界には、生徒の英語力を高めるためのサポートをする仕事が多くなっています。また、自分自身が英語に触れながら働くこともできます。
英会話業界で働くことの魅力として挙げられるのは以下の点です。
・生徒の成長を実感できる
・仕事を通じて、外国人の講師と関わったり、自分自身の英語力を高めたりできる
・英語の指導法を身につけられる
これらの魅力から、英会話業界で働くことを望む方も少なくありません。例えば、英会話スクールでカウンセリングを行う場合は、体験レッスンの案内や日々のカウンセリングを通して、生徒たちがどのようなことでつまずいていたり、モチベーションが低下したりしているのかを理解できます。生徒の疑問の解決やモチベーションの維持・向上のためにどのように対策するのかをイメージしながら生徒と関わることで、ご自身の英語力や英語への興味を高めていけるでしょう。また、地道な努力の積み重ねで生徒の人数が増えたときなど、頑張りが数字として表れてやりがいにつながる場合もあります。

英会話業界の代表的な企業の例

子供向けの英会話教室の様子

NOVAホールディングス株式会社
株式会社ECC
株式会社イーオン
ビズメイツ株式会社
株式会社アルク

まず、英会話業界の語学学習スクールを中心に営業している企業を4社ご紹介します。
英会話業界で有名な企業にはさまざまなジャンルがありますが、そのなかで売り上げの上位を占めるのは、対面型の英会話教室を開催している企業です。ビジネスに特化した英会話スクールやオンライン英会話なども人気が高まっており、将来的には伸びる可能性があります。

例えば「NOVAホールディングス」は、全国に2172校の英会話教室を運営している企業です。一般向けの英会話のほかに、子ども向け・マンツーマン・オンラインと4タイプの教室を開校しています。さらに、英会話アプリや英語関連のテキスト販売の事業も運営しています。働く社員の半数以上が外国人であることや、約9割が女性であることなど、特徴的な採用をおこなっている企業です。

「株式会社ECC」は、幼児からシニアまでのあらゆる世代と法人向けに英会話教育サービスを提供している企業です。幼児・子ども向けの教室は全国に1万以上開校しています。英会話の教室の他に、受験対策・留学サポート・法人向け研修など、英語関連の教育を幅広く提供しています。さらに、外国人を対象とした日本語教室を提供している点がECCの大きな特徴です。

「株式会社イーオン」は、通信大手のKDDIグループの企業です。「世界で通用するグローバル人材育成のために。」を使命としており、直営の英会話教室運営、企業・自治体・学校法人への研修受託、オンライン授業を展開しています。英会話教室において特徴的な点は、800種類以上のオリジナル教材の開発をおこなってきたことです。「使える英語」を指導するために、日本人ならではの弱点に精通した日本人教師や、厳しい審査を通過した外国人教師を採用することで、効果的な学習を実現しています。また、効果的な学習を支えるために、従業員の雇用環境への配慮・衛生的な環境への対応・カウンセリングシステムなどの体制を整えている点もイーオンの特徴です。

「ビズメイツ株式会社」は、2012年に設立された企業です。現在は、日本人を対象とした英会話のレッスンと、外国人を対象とした日本語のレッスンを開校しています。また、2018年からは、海外出張体験のグローバル人材輩出プログラム「Bizmates X」を、2021年からはオンラインコーチングサービス「Bizmates Coaching」を提供しています。ビズメイツの他の大きな特徴は、ビジネスにおける英語に特化していることです。

英会話業界の教材販売を中心としている会社として、株式会社アルクをご紹介します。
株式会社アルクは、研修の提供や語学の教材の販売などを手がけている企業です。1969年に創業してから50年以上の歴史があり、語学教育や学習支援の総合カンパニーとして多くの英語学習者にサービスを提供してきました。語学情報Webサイト「ENGLISH JOURNAL ONLINE」の運営やオンライン辞書サービスなど、Webを活用した新たなサービスの創出にも積極的な企業です。

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英会話業界の職種

英会話教室の無料体験イベント

英会話業界には、どのような職種があるのでしょうか?この章では、英会話業界における職種についてご紹介します。

英会話の講師

英語力に自信のある方の場合、英会話講師として勤務することも可能です。基準は企業によって異なりますが、TOEIC800点以上などの基準が設けられているケースが多いです。英会話教室の講師はネイティブだけでなく、日本人講師ならではの強みもあります。例えば、英語でのコミュニケーションが難しい初級者に対して英語を学ぶ楽しさを伝えることや、日本人がつまずきやすいポイントを理解したうえで教えることは日本人の方が適しているといえるでしょう。英会話講師の場合は勤務体系が多岐にわたります。どちらかといえば、正社員での求人よりも外部委託や契約社員としての契約が多い傾向が見られます。英語の講師は、英語をダイレクトに活かして働ける仕事です。

企画・開発

英会話業界の企画・開発担当者は、教材や製品(アプリ・サービスなど)の開発をおこないます。
必要とされるスキルは企業によって異なるものの、一定の英語力があり、ネイティブ講師やほかのスタッフと社内外でコミュニケーションを取りながら製品・サービスを作る役割が求められます。英会話業界における製品やサービスは競合が多く競争が激しいものの、優れた教材などはサービスの拡大に欠かせません。コミュニケーションを取りながら進める仕事であるため、英語力のほかにマネジメント経験やスキルが問われることもあります。英語の力を活かして働きたい方や、ビジネススキルを全般的に高めたいとお考えの方は、仕事を通じて大きなやりがいを得られるでしょう。

営業

英会話業界の営業は、自社のサービスや商品の魅力、メリットを英会話を学習しようとしている人や英会話教育のサービスを導入しようとしている企業の担当者に伝えたり、説明会を開催してサービスの加入を検討している方に料金などを案内したりする仕事を担当します。
営業職が実際に担当する業務の内容はとても幅広く、サービスを希望されている方のレベルや目的に適したコースや製品を提示する必要があります。

・個人向けの英語教材の販売
・企業の担当者向けに英語研修プログラムの提案営業
・教育機関向けの英語教材・アプリの営業
営業職が、英会話を学ぼうとしている方に最適なサービスや商材を紹介することで、相手方が効率よく英語を学べる可能性が高まります。営業職の頑張り次第で、全体のグローバル化にも貢献できるでしょう。

コンサルタント・サポートスタッフ

英会話教室やサービスのなかには、英語講師の他にサービススタッフを設けている企業もあります。
コンサルタントは、英会話のレッスンをメインで担当するわけではありません。受講生のスケジュールやモチベーションの管理・学習に関する相談の返答・学習方法に関するアドバイスなどをおこないます。コンサルタントに求められるのは、生徒や受講生に寄り添う気持ちと、いかに説得力のあるサポートができるかという点です。そのためには、英語力だけでなくコミュニケーション能力やコーチングのスキルなどを磨く必要があります。具体的には、傾聴力・質問力・共感力などを高めて、生徒や教員が前向きに取り組めるようにサポートをおこないます。

スーパーバイザー

英会話業界では、講師のサポートやフォローをおこなうスーパーバイザーという職種もあります。
スーパーバイザーは教室の講師と相談をしながら、教室を発展させるためのさまざまな業務を担当します。具体的な仕事内容は、生徒募集のサポート・教室の年間計画作成・先生に対する研修・教材やカリキュラムの改訂など、教室運営のサポート全般です。ネイティブの講師ともコミュニケーションを取る必要があるため、一定の英語力を必要とするケースが多いです。
スーパーバイザーは、教室運営全般に関わるため、教室の方向性や目標を理解したうえで、講師と信頼関係を構築するスキルが求められます。

広報・PR

英会話サービスや商材などを広めるための広報・PRの仕事もあります。広報・PRはチラシ・Web・SNSなどを活用して、サービスや商品の情報を発信する仕事を担当します。
広報・PR活動は直接的な売り上げや資料の問い合わせなどにはつながらないこともありますが、企業やサービスの認知度やブランド価値を高めることが主な目的です。広報・PR担当者は、自社商品やサービスへの深い理解は当然として、情報収集能力やコミュニケーション能力も要求されます。

英会話業界で求められる人材

英会話業界に向いている人材

英会話業界に進みたいとお考えの場合は、適性や必要なスキルを理解する必要があります。
この章では、英会話業界に進むためにおさえておきたいポイントをご紹介します。

英会話業界に向いている人

英会話業界に適しているのは、以下の条件を満たす人です。

英語や海外の文化に対して関心が高い

英語の業界で働くためには、英語や外国の文化に対する苦手意識をなくす必要があります。なぜなら、英会話業界では、英語を母国語とする方を含めた世界のさまざまな文化的背景を持つ人と関わる機会が多いためです。例えば、アメリカの方とコミュニケーションを取る際には政治や宗教などのデリケートな話題を避けた方が望ましいことや、イギリス人は相手との距離を保ちながらユーモアを交えた会話が好まれたりするなど、文化の理解によって相手とのコミュニケーションの取り方が変化します。
また、生徒が海外の人とスムーズにコミュニケーションが取れるように指導をしたり、カリキュラムを作成したりするためにも、語源などの英語の理解や文化的背景の理解が不可欠です。
こうした力を身につけるためには、まず英語や英語圏の文化に関して高い関心をもつ必要があります。

積極的かつ柔軟に取り組める

異なる文化や習慣を持つ人々と接するため、固定観念を持たずに柔軟に対応することが求められます。積極的に文化的背景の異なる相手とコミュニケーションを取り、考え方について受け入れる経験を重ねることで、外国人の文化について理解を深められるためです。また、国際交流イベントや外国人と交流できる店舗などに足を運ぶことも、異文化コミュニケーションを増やすという点では効果的です。失敗を恐れずにコミュニケーションを取ろうとする姿勢を持ち続けることで、英会話業界で活躍できる人材になるでしょう。

英会話業界で働くためにおすすめの学部・学科

外国語学部でコミニュケーションを図る学生

英会話業への就職を目指す場合、外国語学部・文学部・人文学部、国際交流学部などの英語や海外の文化について学べる学部がおすすめです。大学では、会話や文法だけでなく、言語の背景にある文化やその言語を話す地域の人々の考え方も学ぶことができます。また、多くの海外留学生を受け入れている大学もあります。留学生の受け入れの多い大学で交流を深めることが、英語力の向上や異文化の理解につながるでしょう。また、TOEICをはじめとした資格・検定対策に力を入れている学校もあります。TOEICでハイスコアを取得すると、就活全般に役立ちますが、特に英会話業界ではメリットを大きく感じられるでしょう。希望する就職先によってはTOEICの点数が低いと入社の基準が満たせないこともあります。
英会話業界で働くためのおすすめの大学・学部・学科には、以下のようなものがあります。

*専修大学 国際コミュニケーション学部 異文化コミュニケーション学科
*文教大学 文学部 外国語学科
*追手門学院大学 国際学部 国際学科
*関西学院大学 国際学部 国際学科
*大阪学院大学 外国語学部 英語学科
*吉備国際大学 外国語学部 外国学科

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英会話業界は、世代や目的を問わず、多くの方から注目されています。仕事のグローバル化が進み、個人だけでなく企業単位で英会話の研修サービスが利用される場合もあります。オンラインで誰もが海外の方と気軽にコミュニケーションが取れる現代。将来的に、より一層グローバル化が進み、英会話力の重要性は高まっていくことでしょう。

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