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パティシエに向いている人はどのような人?仕事内容やキャリアプラン

2023.02.21

カテゴリー:
ケーキを作るパティシエの男性

洋菓子製造のプロであるパティシエは、お菓子作りが好きな人にぴったりの職業です。小さい頃からパティシエになりたい!と憧れていた人も多いのでは?パティシエになるためには、どんな知識やスキルを身に付けたら良いのでしょうか。また、パティシエになるために必要な資格はあるのでしょうか?今回は、パティシエの仕事内容や向いている人の特徴、おすすめの資格や学部、主な就職先など、さまざまな情報をご紹介します。

パティシエの仕事内容ややりがい

お客様にケーキの説明をするパティシエの男性

パティシエになる方法を知る前に、どんな仕事をするのかを確かめておきましょう。まずは、パティシエの仕事内容ややりがい、想定年収についてお伝えします。

パティシエの仕事の内容

パティシエ(patissier)は、フランス語で「菓子製造人」という意味を持ちます。一般的に、ケーキや焼き菓子などの洋菓子を作る職人のことをパティシエと呼びます。

パティシエは、スイーツを提供する洋菓子店やレストラン、結婚式場などで洋菓子作りを担当します。働く場所によっては、キッチンでお菓子の製造だけを担当するのではなく、接客や販売などを行うこともあります。

パティシエの仕事のやりがい

パティシエの魅力は、自分が作ったスイーツをさまざまな人に食べてもらえることです。お客様がスイーツを食べて笑顔になったり、誕生日ケーキを買って嬉しそうにしている様子を見たりしたときは、大きなやりがいを感じられますよ。また、パティシエは毎日のように洋菓子を作ります。経験を積むと、新商品開発に携われることも。自分の持つ技術を駆使してオリジナルスイーツを作れるのも、パティシエのやりがいの一つです。

パティシエの想定年収

「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、パティシエが属する主な職業分類(パン・菓子製造工)の平均年収は341.3万円です。スキルを磨いて一人前のパティシエとして認められるようになることで、給料を上げていくことが基本です。就職先によっては、資格があると手当がつくこともあります。

【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/3


パティシエに向いている人

デザートの盛り付けを考えるパティシエの女性

パティシエの仕事を続けていくには、どんな資質が求められるのでしょうか。ここでは、パティシエに向いている人の特徴を解説します。

研究が好き

パティシエにとっては、お菓子のおいしさや見た目の良さを追求するのも重要な仕事です。お客様に「おいしそう!」「食べてみたい!」と思ってもらえる見た目でなければ、商品として売り出すことは難しくなります。また、いくら見た目が良くてもおいしくなければ喜んでもらうことはできません。食材の配合を変えたり温度を調整したりしながら、より良いお菓子作りを研究していける人はパティシエに向いているといえます。

忍耐力がある

パティシエは毎日のように同じお菓子を作り続けることが一般的です。場合によっては1日中、同じ作業を続けなければならないことも。集中力を切らしてしまうと、お菓子の出来栄えに影響が出てしまいます。コツコツと同じことを続けられる忍耐力が欠かせません。

発想力がある

パティシエの仕事では、オリジナリティーあふれる新作スイーツ作りが要求されることも。たとえば、レストラン勤務でコック長に「旬のフルーツを使ったデザートを作ってほしい」といわれることがあります。人の目を引く盛り付けや飾り付けのスイーツを作るには、芸術的なデザインを考えられる発想力が必要といえるでしょう。さまざまなお菓子を見てデザインを勉強するのはもちろん、絵画や自然など美しいものをたくさん見て感性を磨くことも大切です。


パティシエになるための資格とおすすめの学部

パティシエになるための技術を学ぶ学生

パティシエの仕事には、どんな資格が必要なのでしょうか。また、どんな学部ならパティシエに必要な勉強ができるのでしょうか。こちらでは、パティシエの資格やおすすめ学部をチェックしていきます。

パティシエに必要な資格

パティシエとして働くために必須とされる資格はありません。ただし、求人によっては「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」などの資格が応募条件に設定されていることがあります。

製菓衛生師は国家資格の一つです。資格を取得していると、お菓子作りに必要な基礎が身に付いていることをアピールできます。取得するためには2年以上の実務経験を積んで試験を受けるか、指定の専門学校・短大・大学に1年以上通って受験資格を得る方法があります。この資格を持っていると、飲食店を開業するときに必要な「食品衛生責任者」の資格を無試験で取ることも可能です。将来、自分のパティスリーを持ちたい人も取っておきたい資格といえますね。

菓子製造技能士も国家資格で、「洋菓子製造技能士」と「和菓子製造技能士」の2種類があります。パティシエの場合は洋菓子製造技能士の1級・2級を目指すことになります。資格を持っていれば、パティシエとして一定の知識やスキルがある証明になるでしょう。2級は2年以上の実務経験を積むか、指定の学校を卒業することで受験可能です。1級を受けるには2年~7年の実務経験が求められます。パティシエとして働き始めた後、ステップアップのために資格取得にチャレンジすることになるでしょう。

パティシエになるためにおすすめの学部

パティシエを目指せる学校には、専門学校や短大、大学などがあります。製菓専門学校では、1~2年の間にお菓子作りを学びます。就職後に役立つ実践的な技術を身に付けやすいのがメリットです。ただ、コースによりますが学べる内容は洋菓子作りに限られています。「カフェに就職してスイーツを提供したい!」「地元のケーキ屋さんに就職したい!」など、パティシエとしての目標がはっきりとしている人に向いているルートといえます。

短期大学の場合は、製菓学科や食物栄養学科などでパティシエに必要な知識を学ぶことができます。製菓だけに限らず、幅広い食品や栄養などについて学べるところが多くなります。一般教養科目があることも専門学校との大きな違いです。

4年制大学の場合、栄養学部や人間生活学部などで栄養学や調理学などの幅広い知識を習得できます。短大よりもさらに専門知識を深く学び、研究できることが特徴です。大学によっては実習にも力を入れており、洋菓子をはじめとした調理の技術や、商品開発のスキルなどを身に付けられることも。交換留学制度など、留学に関する制度が設けられた大学もありますよ。「フランスに留学して一流のパティシエを目指したい」「スイーツだけじゃなく、食品全般について広く学んで専門性を高めたい」といった人は、食に関する学部・学科のある大学へ進学することがおすすめです。

また、「将来は自分のパティスリーを開きたい!」という夢を持っている人は、大学で経営について学んでおくことも一つの手。そういった場合は、経営学部や商学部などに進むことも検討してみましょう。


パティシエの就職先とキャリアプラン

焼きあがったケーキを運ぶパティシエの女性

最後に、パティシエの主な就職先やキャリアプランをご紹介します。どんな就職先があり、将来はどういう活躍ができるのかを確かめていきましょう。

パティシエになるための就職先

パティシエの主な就職先は洋菓子店(パティスリー)やホテル、レストラン、結婚式場、カフェ、工場などです。就職先の規模によって担当する仕事が変わってきます。たとえば、小規模なパティスリーであれば、早い段階でさまざまなお菓子作りを任せてもらえるでしょう。その分、接客や販売など、やるべき仕事の幅も広くなります。反対に、大規模なホテルなどでは、生地担当やデコレーション担当など、分業制が基本になっていることも。大きなウェディングケーキなどを協力して作ることもありますよ。「みんなで何かを作り上げるのが好き!」という人に向いています。

パティシエのキャリアプラン

パティシエとして経験を積んだら、製菓の専門知識や技術はもちろん、新作を作り出す開発力なども身に付けることができます。さらなる技術の向上を目指し、製菓コンクールやコンテストなどに挑戦する人もいます。

こうして身に付けたスキルや受賞歴を生かして、より自分の希望に合う職場に転職することがあります。また、独立して自分でパティスリーを開業する人も。その場合、パティシエの技術はもちろん、経営についての知識も必要になります。将来、どんなパティシエとして働いていきたいかを考えた上で、必要なことを学び、身に付けていくことが大切です。


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