スタイリストはどのような働き方をする?求められる資質や知識
2023.03.01
スタイリストは魅力的なコーディネートを考え、ぴったりの服や小物を提案するのが仕事です。「ファッション業界で働きたい!」「自分のコーディネートした服を着てもらいたい!」という人は、スタイリストの仕事に興味を持ったこともあるのでは?スタイリストになるためには、どんな勉強をすることが大切なのでしょうか。今回は、スタイリストの具体的な仕事内容や求められる資質・スキル、なるための資格やおすすめ学部など、さまざまな情報をご紹介します。
目次
スタイリストの仕事の内容や想定年収
スタイリストに興味があるものの、具体的にどういった仕事をするのかは知らないという人も多いかもしれませんね。まずは、スタイリストの仕事内容ややりがい、想定年収などをご紹介します。
スタイリストの仕事の内容
スタイリストは、雑誌やテレビ、映画、ファッションショーなどで使われる衣装や小物をコーディネートするのが主な仕事です。広告や映像などを作る担当者の要望を聞きながらイメージを膨らませ、出演する俳優やモデル、タレントのコーディネートを考えます。着用するアイテムをレンタルしたり、予算に合わせて購入したりするのもスタイリストの役目。撮影本番ではアイロンがけや着替えの準備、サイズの微調整など、細かい仕事をテキパキとこなしていきます。
また、就職先によっては個人のお客様にもスタイリングを行うことがあります。お客様に似合うファッションを紹介したり、手持ちの服を見せてもらって新しいコーディネートを提案したりといったサービスを行います。
スタイリストの仕事のやりがい
スタイリストの大きなやりがいの一つが、ファッションを仕事にできること!ファッションが好きな人にとってはとても魅力的な職業といえますね。また、スタイリストがお客様の理想とする服や小物をコーディネートできるまでには、さまざまな苦労があります。頑張った結果、自分のコーディネートで喜んでもらえたときは大きなやりがいを感じられますよ。
スタイリストの想定年収
「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、スタイリストが属する主な職業分類(他に分類されない専門的職業)の平均年収は584.4万円といわれています。ただ、スタイリストの収入は就職先や経験などによって大きく変わるので、この金額はあくまでも目安と考えておきましょう。特に、新人のうちは給料が少なく、スタイリストとしての収入だけでは生活が厳しいことも。そのため、ほかの仕事を掛け持ちしている人もいます。一人前のスタイリストとして認められると仕事も増え、収入アップを目指せますよ。
【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/346
スタイリストに求められる資質やスキル
スタイリストになるためには、どんな能力が必要とされるのでしょうか。こちらでは、スタイリストに求められる資質やスキルを解説します。
流行に対し敏感でいられる
トレンドを取り入れたコーディネートを考案するのもスタイリストの大事な仕事。ただ、ファッション業界の流れは日々変わっていきます。センスを磨くためにも流行に敏感で、つねに最新の情報をチェックしていることが求められます。流行を見ながら、さまざまなファッションを研究する努力が重要です!
ハイレベルなスタイリングができる
スタイリストはさまざまな人のスタイリングを手がけることになります。ただ、すべてのお客様がすんなりとコーディネートを受け入れてくれるとは限りません。たとえば、おしゃれの要求が高い俳優や、自分とは大きく違うセンスを持った監督などもいます。一人ひとりを納得させられるように、レベルの高いおしゃれなスタイリングができることが大切です。
服や小物を正しく取り扱う知識がある
スタイリストは、お客様の希望に合わせて服や小物などを用意します。撮影によっては高級なアクセサリーを使うことも。こういったアイテムはレンタルすることも多いので、丁寧に扱って綺麗に返却する必要があります。服や小物を正しく扱える知識がなければ間違った使い方をしてしまい、修復できないシワや汚れ、傷などをつけてしまうかもしれません。
スタイリストになるための資格とおすすめの学部
スタイリストになるために、必要な資格や学歴などはあるのでしょうか?こちらでは、スタイリストに関連する資格やおすすめの学部などをご紹介します。
スタイリストになるための資格
スタイリストに必須の資格はありませんが、ファッション関係の資格を持っているとアピールにつながることも。代表的なのが「色彩検定」「カラーコーディネーター検定試験」「色彩技能パーソナルカラー検定」「ファッションビジネス能力検定」などです。
スタイリストはそれぞれに似合う色の服や、撮影コンセプトに合う色の服などを選ぶ必要があります。そのため、色彩検定やカラーコーディネーター検定試験など、色の知識に関する資格を持っていると仕事に役立てられますよ。色彩技能パーソナルカラー検定も色に関する資格ですが、似合う色を見分けるスキルに特化しています。
また、ファッションビジネス能力検定に合格すると、ファッションの生産や流通など、ビジネスに関する知識があることを証明できます。スタイリストはもちろん、ファッション業界で働く幅広い人におすすめの資格といえますね。
スタイリストになるためにおすすめの学部
スタイリストとして働くために通わなければならない学校はなく、どんな学部を出ても就職できる可能性はあります。ただ、「ファッションについての専門知識をしっかりと身に付けたい!」という人は専門学校や短大、大学などでスタイリストの勉強をするのがおすすめです。
大学の場合は服飾学部や芸術学部、造形学部などの学部のなかに、ファッション関連の学科を設けているところがあります。代表的な学科は服飾学科や国際ファッション文化学科、ファッション学科など。専門学校との違いは、より専門性が高く、幅広い内容を学べること。さまざまなジャンルの知識や教養を身に付けることは、スタイリストに必要なセンスを磨くことにもつながりますよ。また、大学はさまざまな価値観を持つ人と出会える場でもあります。多くの人と交流するなかで、社会人として必要なコミュニケーション能力を身に付けていくこともできるでしょう。
スタイリストが働く場所とキャリアプラン
スタイリストになれた後は、どんな場所で働き、どんなキャリアを積んでいくことになるのでしょうか。最後に、スタイリストが活躍する場やキャリアプランなどをご紹介します。
スタイリストが働く場所
スタイリストは、スタイリスト事務所に所属するか、フリーランスで働くのが一般的です。スタイリングを行う場所はさまざまで、撮影スタジオやロケ現場などに出かけて仕事を行います。また、メディア関係の現場だけではなく、アパレルショップや百貨店などの社員になり、お客様をコーディネートするスタイリストもいます。結婚式場やホテルなどで、新郎新婦のスタイリングをする人も。最近は、個人のお客様にファッションを提案するオンラインサービスでスタイリストが活躍するパターンもありますよ。
このように、スタイリストにはさまざまな現場で働く人もいれば、特定の職場で働く人もいます。どんな働き方をしたいか考えた上で、自分に合う就職先を探すことがポイントです。
スタイリストのキャリアプラン
基本的に、未経験のスタイリストはアシスタントの仕事からスタートします。事務所などに所属するほか、売れっ子のスタイリストに弟子入りをお願いし、アシスタントとして雇ってもらえるパターンもあります。下積み時代は裏方仕事がメインです。最初のうちは先輩の指示を聞きながら仕事を覚え、徐々に一人でスタイリングを任せてもらえるようになります。続けるうちにタレントやモデルに仕事ぶりを気に入ってもらい、専属スタイリストになることも。
また、スタイリストはフリーランスとして働く人も多いのが特徴です。新人がすぐに仕事をもらえることは少ないので、さまざまな職場で経験を積んでから独立します。フリーランスになりたい場合は仕事を覚えてスキルを身に付けるのはもちろん、人脈を広げていくことも大事ですね。
スタイリストになりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!
スタイリストになるために必須の学歴などはありませんが、仕事をする上ではファッションの専門知識が役に立ちます。大学でさまざまなことを学ぶことでセンスを磨き、コーディネートの引き出しを増やせるようになりますよ。スタイリストを目指せる大学に興味がわいた人は、ぜひ「JOB-BIKI」を使って調べてみてください。たとえば、「人物検索」で「スタイリスト」を検索すると、有名なスタイリストの出身大学をチェックできますよ。また、「ジャンルから探す」の「美術」から「服飾」を選ぶと、ファッション業界の著名人や出身大学を調べられます。