逆引き大学辞典逆引き大学辞典

トラック運転手(ドライバー)に必要な免許・資格は?仕事内容や年収についても解説

2023.03.02

カテゴリー:
ハンドルを握るトラック運転手の男性

トラック運転手(ドライバー)に必要な免許・資格は?仕事内容や年収についても解説私たちの生活に欠かせない、大事な仕事の一つがトラック運転手です。さまざまな荷物を運んでくれる運転手がいなければ、今のように便利な生活を送ることはできません。トラック運転手は、人の役に立つことができる、とてもやりがいのある仕事といえますね。そんなトラック運転手になるためには、どんな免許が必要なのでしょうか?本記事では、トラック運転手に必要な免許の種類や難易度、免許ごとの平均年収について解説します。トラック運転手に向いている人についても解説しているので、参考にしてみてください。


トラック運転手の仕事の内容

トラックに乗り込むトラック運転手の男性

トラック運転手の仕事は、指定の場所までトラックやトレーラーなどを運転して荷物を運ぶこと。運転するトラックの大きさや荷物の種類、走る距離、ルートなどは、会社によってさまざまです。大型トラックで1泊2日の距離を運転することもあれば、小型トラックで近隣の家に宅配便を届けることもあります。

また、運転手の仕事には、トラックへの荷物の積み込みや固定作業、荷下ろし作業などもあります。宅配便を届けるトラックなどでは、お客様と直接会話をする機会も多くなります。場合によってはお客様に営業して商品やサービスを提案することも。就職先によって、求められるスキルが変わってくるでしょう。

トラック運転手になるには?

トラック運転手になるまでのルートは、以下のとおりです。

トラック運転手になるまでのルート

参照:トラック運転手 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET)) (mhlw.go.jp)

トラック運転手になるには、運転するトラックの種類に必要な免許を取得する必要があります。各免許の特徴や難易度については、「トラック運転手に必要な免許の種類」で解説しています。

トラック運転手を目指せる学部

基本的にトラック運転手は学歴を問われることなく、高卒や専門学校卒など、さまざまな人が活躍できる仕事です。学校の卒業後に社会人経験を積み、転職してトラック運転手になる人もいます。ただ、大手の運送会社や宅配会社などは大卒を中心に採用が行われることも。就職先の選択肢を増やしたいなら、大学進学を検討することがおすすめです。

どんな学部が良いか迷った場合は、将来どんな働き方をしたいかイメージして、必要なことを学べる学部を選びましょう。たとえば、トラック運転手として経験を積むと、ドライバーの管理を行う立場になることがあります。就職した会社によっては営業所長や支店長などになることも。部下を指導したり、取引先の会社とやり取りしたりと、運転手のときとは違う仕事を任されるようになります。こうして上の立場になった場合、経済学部や社会学部、商学部などで経営学や経済学、商学などの専門知識を学んでおくと仕事に生かせることがありますよ。

トラック運転手に必要な免許の種類

運転免許を取りたい教習生が運転するトラック

トラック運転手に必要な免許の種類は、以下のとおりです。

  • 普通免許
  • 準中型免許
  • 中型免許
  • 大型免許

それぞれの免許の特徴や難易度について解説します。

普通免許

普通免許でもトラックの運転は可能です。

普通免許は、車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トン未満、乗車定員数10人の自動車を運転できる免許です。普通乗用車や1トントラック(小型~中型のトラック)を運転できる免許で、18歳以上であれば取得できます。仮免許発行時に18歳である必要があるというだけで、自動車学校の入校は17歳(高校3年生)から可能です。中型・大型の免許取得も見越して、早めに取得しておくとよいでしょう。

警察庁の運転免許統計によると、令和4年度の第一種普通免許の合格率は、74.5%です。また、普通免許取得に必要な教習時間は、オートマ車で57時間、マニュアル車で60時間です。はじめは普通免許をとる人が多いため、ほかの免許に比べて一番合格率が低く、教習時間もかかります。

また、トラックのほとんどはマニュアル車なので、トラックドライバーを目指すのであれば、オートマではなくマニュアルの免許を取得しておきましょう。

準中型免許

準中型免許は、車両総重量3.5~7.5トン未満、最大積載量2~4.5トン未満、乗車定員数10人の自動車を運転できる免許です。2トン、3トンと呼ばれるトラックで、コンビニへの配送車や宅配便、引っ越し業者の車などが挙げられます。

準中型免許は、18歳以上であれば取得できる免許です。警察庁の運転免許統計によると、令和4年度の第一種準中型免許の合格率は、90.4%です。また、準中型免許取得に必要な教習時間は、普通免許を持っている場合、オートマ車で18時間、マニュアル車で14時間です。普通免許をもっている人であれば、取得はそれほど難しくないでしょう。

中型免許

中型免許は、車両総重量7.5~11トン未満、最大積載量4.5~6.5トン未満、乗車定員11人以上29人以下の自動車を運転できる免許です。中型トラックは日本で1番活用されているトラックで、たくさん荷物を載せられるわりに小回りがきくため、短距離・中距離の輸送に向いています。

中型免許を取れるようになるのは20歳以上かつ、普通免許や準中型免許などを取って2年以上経ってからになります。警察庁の運転免許統計によると、令和4年度の第一種中型免許の合格率は、99.2%です。また、中型免許取得に必要な教習時間は、普通免許を持っている場合、オートマ車で20時間、マニュアル車で16時間です。合格率は、すべての免許の中で一番高く、教習時間も準中型より2時間増えるだけなので、難易度はそれほど高くないと言えます。

大型免許

大型免許は、車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上、乗車定員30人以上の自動車を運転できる免許です。大型免許を取得すれば、10トンクラスのトラックを運転できます。

大型免許は21歳以上で、免許を取って3年以上経った人でなければ取得できません。トラック運転手として働きたい人は早めに普通・準中型免許を取っておいて、中型・大型免許を目指すことがおすすめです。ただ、トラック運転手を採用している会社のなかには、入社後に免許取得を支援してもらえるところもあります。そういった会社なら、働きながら中型・大型免許を取ることもできますよ。

警察庁の運転免許統計によると、令和4年度の第一種大型免許の合格率は、95%です。また、大型免許取得に必要な教習時間は、普通免許を持っている場合、オートマ車で35時間、マニュアル車で31時間です。大型免許は取得が難しいと言われますが、合格率は高いです。ただし、教習時間は中型免許に比べて約2倍になるので、取得に時間がかかります。

トラック運転手が取得していると有利な資格

運搬する荷物の種類によっても免許や資格が必要になることがあります。たとえば、ガソリンや灯油などを運搬する場合は「危険物取扱者」の資格が必要です。高圧ガスを運ぶ場合は「高圧ガス移動監視者」の資格が求められます。ほかには、貨物トレーラーを運転するために「けん引免許」が、荷物の積み下ろしをするために「玉掛作業者」や「フォークリフト運転技能者」の資格が求められることも。資格を取っておくと採用選考で有利になることもあるので、早めの取得を検討してみると良いかもしれません!

トラック運転手の想定年収

トラック運転手の平均年収は463.2万円といわれています。職場によっては「無事故手当」や「皆勤手当」などが支給されることも。また、配送した荷物の数が多いほど給料がアップする「歩合制」を行っているところもあります。できるだけたくさんの収入を得たい人は、歩合制の会社に入るのも一つの手です。

また、大型トラックドライバーの年収は、中・普通トラックドライバーより30万ほど高いようです。高収入を狙うなら、大型免許の取得を目指すとよいでしょう。【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)

URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/477

トラック運転手(ドライバー)の平均年収は?仕事の実態や他ドライバー職との違いを体験談まじえて解説! | タクシーコラム |神奈川県横浜市や川崎市のタクシーなら平和交通 (heiwa-koutsu.co.jp)

トラック運転手の仕事のやりがい

トラック運転手の仕事は、私たちの生活のためになくてはならないものです。ネットショップで買い物した商品やスーパーで販売する食料品、工場で組み立てる部品、エネルギーのために必要な石油など、さまざまなものを運びます。「社会を支える存在として活躍できることにやりがいを感じる!」というトラック運転手の方も少なくありません。

トラック運転手に向いている人

配送先や到着時間を確認するトラック運転手

トラック運転手として働くためには、どんな適性が求められるのでしょうか。こちらでは、トラック運転手に向いている人の特徴を解説します。

運転が好き

トラック運転手は、仕事中ほとんどの時間を運転して過ごします。運転が好きであることは必須といえますね。また、トラック運転手になるまでは、大きな自動車を運転する機会がないという人がほとんど。運転が好きな人なら、入社後のトラック運転の練習も楽しみながらできるはず!

体力がある

長時間にわたる運転や荷物の積み下ろしなど、トラック運転手の仕事では体を使うことが多くなります。深夜の運転や不規則な勤務が必要な会社も。トラック運転手として働くためには体力をつけることが大切です。

時間の管理が得意

トラック運転手は指定された時間までに荷物を運ばなくてはいけません。到着の時間を逆算して、余裕を持って出発することが重要です。こういった時間管理が得意であることもトラック運転手に必要な資質といえます。

冷静に運転できる

トラック運転手の仕事は安全第一。ただ、雨や雪が降っているときなどは、いつものように運転できず、事故が起こりやすくなってしまいます。どんなときでも冷静に運転できることが大切です。

トラック運転手が働く場所

荷物を運ぶトラック運転手の女性

トラック運転手の場合、主に運送会社や物流会社、配送会社など物流・運輸系の会社で求人募集が行われています。会社によって運ぶものや運転するトラックの種類はさまざま。どんな会社でもトラックの運転が中心の仕事であることに変わりはありませんが、細かい仕事内容は変わってきます。

たとえば、近距離で複数の届け先に荷物を配達する運転手なら、トラックを停めて荷物を積み下ろす作業が多くなります。お客様と接する機会も増えるでしょう。長距離の運転手は積み下ろしや接客などが少ないものの、かなりの距離を運転するのが基本です。泊まりがけの仕事になり、トラックの中で寝ることも。自分にはどんな働き方ができる職場が合うのか、しっかりと考えた上で応募することが大切です。

トラック運転手のキャリアプラン

トラック運転手として就職できた後は経験を積みながら免許や資格を取り、ステップアップしていくことが一般的です。いずれは社員をまとめる立場になりたいという人は「運行管理者」という国家資格を取ることがあります。この資格を持っていると、ドライバーのシフト管理や安全のための指導などを行えるようになります。

もちろん、ドライバーとして現場での運転を長く続けていく人もいます。会社に勤めて経験を積み、独立する人も。また、教習所でトラック運転を教える講師になる人もいますよ。


トラック運転手になりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!

トラック運転手は運転スキルが第一で、学歴を問われることは多くありません。ただ、マネージャーなどキャリアを積み重ねていくなかで、大学の学びがきっと役に立つでしょう。トラック運転手を目指せる大学に興味があるなら、ぜひ「JOB-BIKI」で調べてみてください。「就職先検索」の「業種から探す」で「運輸」を選ぶと、運輸関連の企業を検索できます。気になる企業に就職した人の出身大学を調べることができますよ。

「JOB-BIKI」の「就職先検索」で「運輸」を検索する

よく読まれている記事

タグで記事を絞り込む