自動車ディーラーとは?仕事の内容と求められる人の特徴
2023.05.25
自動車ディーラー(カーディーラー)への就職に憧れを抱いている「クルマ好き」の学生さんは少なくないでしょう!地域によっては生活必需品でもある車は、多くの人の暮らしを支える大切な存在。毎日のように自動車に触れ、自動車を必要とする人たちを支えられるのは、ディーラーで働く魅力といえます。一方、ディーラーの仕事内容や職種については、あまり知られていないかもしれませんね。そこで今回は、自動車ディーラーの就職に関する基礎知識や、進学におすすめの学部をご紹介します!
目次
自動車ディーラーとは
ここでは、自動車ディーラーの仕事内容や、メーカーおよび販売店との違いを解説します!ディーラーの仕事に興味がある人は、ぜひチェックしてください!
自動車ディーラーの仕事内容
自動車ディーラーの主な仕事は、次の通りです!
・新車の販売
・中古車の販売
・車両故障時の修理
・車両メンテナンスや車検
・自動車保険の提案や手続き
基本的には、自動車の販売とアフターフォローが中心になります。ただ、特定のメーカーと特約店契約を結んだ「正規ディーラー」と、複数のメーカーを扱う「サブディーラー」の2種類があり、それぞれ仕事内容に微妙な違いがあるんです。詳しくは後の見出しで解説するので、ぜひチェックしておきましょう。
自動車メーカーや販売店との違い
自動車メーカーとは文字通り、自動車を製造する企業のこと。日本では「トヨタ自動車株式会社(TOYOTA)」「日産自動車株式会社(NISSAN)」「本田技研工業株式会社(HONDA)」「マツダ株式会社(MAZDA )」などが有名ですね。また、メルセデス・ベンツのような外国車を取り扱う株式会社ヤナセ(YANASE)のような企業もあります。
自動車ディーラーと混同されやすいのは、販売店の方でしょう。一般に販売店は「メーカーと特約店契約を結んでいないディーラー」を意味します。後述するサブディーラーを販売店と呼びます。
自動車ディーラーの種類と企業の例
ここでは、自動車ディーラーの種類と代表的な企業についてご紹介します!将来的に自動車ディーラーで働きたい人は、ぜひ参考にしてくださいね!
自動車ディーラーの種類
・正規ディーラー店
正規ディーラー店は、自動車メーカーと特約店契約(=メーカーの代理で販売する契約)を結んで自動車を販売する事業者のこと!新車と中古車の両方を扱ったり、中古車販売に特化していたりと、大きくわけて2つの事業形態があります。
たとえば、大手自動車メーカー「TOYOTA」と特約店契約を結んだディーラーは、TOYOTAの正規ディーラーとして事業を行う権利を得ます。さらに、メーカーから直接サポートを受けられる権利により、メーカー直属の質の高いアフターサービスやメンテナンスを提供できるようになります。
また、正規ディーラー店は、比較的大型の店舗を構える傾向にあります。ピットと呼ばれる整備所を複数設置したり、展示車を並べるために広い駐車場を構えたりとする店舗は少なくありません。新車のオプションやカスタマイズも請け負っており、契約メーカーの自動車に対する幅広いサービスを提供しています!
・サブディーラー店
サブディーラー店は、特定のメーカーと特約店契約を結んでいない店舗のこと。通常、正規ディーラー店から自動車を買いつけ、顧客に販売するものです。一方でサブディーラー店は、メーカーとの契約に縛られないため、複数のメーカーの車種を扱えます!
サブディーラー店を一言で表すなら、「町の車屋さん」です。地域密着型のお店が多く、付き合いで車の買い換えや修理を頼むお客様もいます。正規ディーラーに比べると、スタッフとお客様の距離感が近い印象ですね!
基本的にサブディーラー店は、中古車販売をメインに据える店舗が多くみられます。新車販売も行いますが、お客様からの要望で、正規ディーラーに問い合わせることがほとんどです。
自動車ディーラーの企業の例
以下、国内を代表する自動車ディーラー業界の企業をピックアップしたのでご覧ください!
・株式会社ATグループ
・日産東京販売ホールディングス
・株式会社オートウェーブ
・株式会社ネクステージ
・VTホールディングス株式会社
「株式会社ATグループ」は、日本で初めて設立されたTOYOTAの正規ディーラー。カーディーラーの「愛知トヨタ」の他に「トヨタレンタリース愛知」や「トヨタホーム愛知」など、トヨタ自動車株式会社の本社がある愛知県内に店舗を構えています。
同じく「日産東京自動車販売ホールディングス」は、「NISSAN」で知られる日産株式会社と、フランスの自動車メーカー「ルノー」の正規ディーラーです。一部の企業は日本車に留まらず、海外の自動車の販売やアフターサービス、サポートを提供しているんですね!
複数の自動車メーカーを扱うディーラーといえば、「株式会社ネクステージ」が有名です。元々は「株式会社SUBARU」の正規ディーラーでしたが、後にさまざまなメーカーの車種を扱うようになりました。ディーラーでありながら、カー用品の販売や車両整備を行う総合ショップのようなお店です。
いずれのディーラーも国内では大手にあたり、自動車業界への就職を志す学生から人気があります。ディーラーへの就職を目指すなら、大学や学部は「JOB BIKI」で探すのがおすすめ。検索画面で就職先検索を指定した上で、検索欄に「株式会社ATグループ」などの企業名を入力してみましょう!表示された企業情報の「就職先データ数」をクリックすると、その企業で働く社員がどの大学、どの学部を卒業しているかがわかるんです!ぜひ大学選びに活用してくださいね!
自動車ディーラーの主な職種
自動車ディーラーでは営業職、整備士、事務スタッフなどの人達が働いています!ここでは、自動車ディーラーの主な職種を解説します。
営業担当者
新車や中古車の販売やメンテナンス、自動車保険や自動車ローンの提案をする営業職です!ディーラーの営業職は「来店型営業」と「外回り営業」をどちらも行います。来店型営業とは、店舗に来たお客様に直接接客する営業スタイルです。ディーラーで働く営業職の大半は来店型営業を担います。一方、外回り営業は正規ディーラー店に多い職種です。サブディーラーや整備工場に自動車を卸したり、ほかの自動車販売店でお客様との商談に同席したりします。
エンジニア・自動車整備士
店舗併設のピット(=整備所)にて自動車の整備を行う、カーディーラーに所属する整備士(=ディーラー整備士)です。「TOYOTA」の正規ディーラーならTOYOTA車、「NISSAN」ならNISSAN車など、関連メーカーの自動車を扱います。なお、ディーラー整備士は民間の整備士と違って、塗装や板金(=ボディの凹みや傷などの修復)の仕事は少ない傾向にあります。
自動車整備士はどのような仕事をする?必要な資格やキャリアプラン
事務スタッフ
自動車の取引に関する書類制作や経理、スケジュール管理を担当する事務スタッフです。来店したお客様に自動車のカタログやパンフレットを手渡したり、ジュースやお茶などの飲み物を提供したりと、幅広く仕事をこなします。
店長
ここまでご紹介したさまざまな職種の人たちを雇い、店舗のリーダーとして責任を負います。スタッフの採用や育成などにも携わることから、自動車に関する知識はもちろん、スムーズにお店を運営するためのスキルも求められます。
経営者
ディーラー全体の経営者です。複数の店舗を取りまとめて、各店舗の管理や指導などを担います。売上を上げるための仕組みを考えたり、時代に合わせて組織の体制を改善したりと、複数店舗の経営責任を負います。
自動車ディーラーに就職するために求められることやおすすめの学部
ここでは、自動車ディーラーの就職に必要な経験や資格、職業適性について解説します!おすすめの学部にも触れますので、ぜひ大学選びの参考にしてくださいね!
求められる経験や資格
カーディーラーへの就職では、自動車の基礎知識を持っていることが重視されます。特に、高度な専門知識を問われない新卒採用では、自動車が好きでメーカーや車種に詳しいことでもアピールポイントになるでしょう。整備士を目指すなら国家資格である「自動車整備士」の資格が必須ですが、営業職や事務職では特に必要ありません。経験や資格よりも、自動車を必要とする人たちに貢献したいという想いが大切だといえます!
求められる人の特徴
・自動車が好き
ディーラーで働くと、どんな職種であっても毎日の仕事で車に関わることになります。仕事には時に苦労もありますが、自動車が好きだという強い想いがあれば、頑張るモチベーションになるはず。たとえば、仕事を始めたばかりの頃は、自動車に関して覚えることも多くありますが、興味があることなら知識をどんどん吸収できるのでは?自動車が好きな人にとっては天職といえるでしょう!
・コミュニケーションをとることが好き
ディーラーで働く多くの職種は、お客様と直接コミュニケーションをとる接客の仕事を行います。車は高価な商品であるため、購入していただくまでに多くの時間がかかり、同じお客様と繰り返し商談を行うことも珍しくありません。なかには三世代で同じディーラーに通うお客様もいるので、家族ぐるみのお付き合いになることもあるでしょう。人と接するのが好きな人でなければ難しい仕事です。
・相手目線に立てる人
自動車は決して安い買い物ではありません。だからこそ、営業職が自分の売上目標を達成するために、お客様に押し売りするような態度は望ましくないでしょう。相手の立場で考えて要望をとらえ、納得していただける提案ができる人でなければ、自動車を販売する仕事は難しいといえます。
自動車ディーラーに就職するために選びたいおすすめの学部
ディーラーの営業職を目指すなら、自動車の知識が身につく交通機械工学科 や機械工学科、機械システム工学科などがおすすめです。自動車に関する専門知識を有していると、営業トークの説得力が増します。また、マーケティング学科 でお客様の購買心理を学ぶのも効果的です!ディーラー整備士を目指す場合、在学中または卒業後に自動車整備士資格を取得できる学部を選びます。たとえば、工学部の機械工学科、自動車工学科、機械システム学科などが代表的ですね!
自動車ディーラーの仕事に興味があるなら「JOB-BIKI」で進路検索!
自動車ディーラーへの就職を目指すなら、進路選びが大切です!これから進学先を考えるなら、「JOB BIKI」で大学や学部を探してみましょう!まずは、好きな自動車メーカーの正規ディーラーを探してみてはいかがでしょうか?たとえばTOYOTAファンのあなたは、検索画面の業種検索で「トヨタカローラ」や「ネッツトヨタ」とキーワードを入力すれば、正規ディーラーで活躍する先輩たちの出身大学がすぐに見つかります。ぜひ「JOB BIKI」を活用してみてくださいね。