パイロット(航空操縦士)になるには?必要な費用や資格、目指せる大学を解説
2023.06.15
大空を羽ばたき、大きな飛行機を操縦するパイロットの仕事を知って、幼い頃から憧れを抱いている人も多いのではないでしょうか。実際に飛行機に乗った経験がある人や、ドラマや映画で活躍するパイロットの姿を見て、「自分も操縦できるようになりたい!」と思う人もいるでしょう。
しかし、パイロットの仕事は、実際にどのようなことをしているのか間近で見られる機会は少ないものです。今回は、そんな高校生のみなさんが憧れるパイロットになるための方法や、仕事内容についてお伝えしていきます。
目次
パイロットとは?
パイロットは、飛行機やヘリコプターなどの航空機を操縦する人のことです。専門技術により、乗客全員が予定通りの時間に安全に到着できるように飛行します。パイロットによって、操縦する航空機の種類はさまざまです。
私たちが普段、海外や国内旅行に行く時に乗る飛行機を操縦する人や、上空からの写真撮影、遊覧飛行、航空測量などを行うために小型飛行機やヘリコプターを操縦する人もいます。操縦する航空機によって、それぞれ資格が必要です。また、求められることも異なるため、パイロットを目指すならばどういうパイロットになりたいのかイメージしておくといいですね。
パイロットの仕事内容
パイロットの仕事は、大きくわけると「エアラインパイロット」と「事業用操縦士」の2つにわかれます。それぞれの仕事内容について解説していきますね。
・エアラインパイロット
エアラインパイロットとは、旅客機を操縦する人のことです。エアラインパイロットの仕事は、飛行機を安全に操縦し、目的地まで人々を送り届けることです。旅客機は、機長と副操縦士の2名で操縦することが決められています。大型航空機ともなると300~500人の乗客数がいるため、多くの人の命を預かるからです。
そのため、フライト中は安全に飛行できるように、地上からパイロットに情報や指示を送ってくれる航空管制官と通信を行い、航空計器の監視をするなど、常に不測の事態に備えられるようにします。
航空計器には、対気速度計や高度計、昇降計など航空機の飛行状態がわかるものや、エンジンの回転計、燃料圧力計などエンジンの作動状態や燃料の消費状態を知るためのものなどがあります。エアラインパイロットは、これらの航空計器が正常に動いているのか常に確認しながら操縦するのが仕事です。
また飛行前には、ディスパッチャーと呼ばれる航空機の運行管理者と一緒に飛行プランを立て、高度や速度、燃料の量などを決めます。離陸直前には、エンジンや操縦装置、計器の点検を行い、安全な状態で離陸できるようにチェックするのも大切な仕事です。離陸後には飛行日誌を書き、無事着陸した後に整備担当者に航空機の状態を報告します。
・事業用操縦士
事業用操縦士は、海上保安庁や消防などで人命救助のために出動する官公庁や、新聞社などのメディア業界などで活躍する人のことです。他にも、事業用操縦士の仕事はさまざまです。
- 遊覧飛行やスカイダイビングなどのレジャー関連の航空機パイロット
- 個人や企業のために貸切状態にするチャーターフライトのパイロット
- 測量や農薬散布用航空機のパイロット
- 新聞社やテレビ局などの空撮用航空機パイロット
- 事故など緊急を要する時に医師を運ぶドクタヘリーのパイロット
- 人命救助や防災時に出動するヘリコプターのパイロット
航空機の特性を活かして、さまざまな仕事を行います。
事業用操縦士の仕事は、目的に合わせてさまざまな種類があります。事業用操縦士になるならば、どのような携わり方をしたいのか、どのようなパイロットになりたいのかイメージしてみましょう。
他にもパイロットの仕事の中では、アクロバット飛行を行うブルーインパルスをイメージする人もいるかもしれません。ブルーインパルスは、正式名称「航空自衛隊戦技研究班」といい、自衛隊の広報活動を行いながらも戦闘機の戦術軌道を研究するのが仕事です。自衛隊で戦闘機を操縦するパイロットとして活動している人の中から選ばれます。そのため、まずは自衛隊の戦闘機を操縦するパイロットを目指す必要があります。
また、事業用操縦士の仕事は、目的によって使用する航空機が異なります。
航空機の種類によって必要な資格が異なるため、必ずしもすべての航空機を操縦できるわけではありません。航空機ごとの資格については後で解説します。
パイロットのやりがい
パイロットは安全に飛行することが、最大の使命です。責任が重く緊張感が伴う職業ではありますが、だからこそ無事に着陸した時には大きな達成感が感じられるでしょう。また、パイロットの職業に就くには、厳しい身体検査や試験に合格し、訓練を重ねたうえで知識や技術を身に着けて、狭き門を突破しなければなりません。簡単になれる職業ではなく、努力を重ねて選ばれた人だけがなれる職業だからこそ、フライトを任せてもらえた時のやりがいは大きなものです。
空を飛ぶ感動と喜びを味わえるのも、パイロットの職業ならではです。通常では味わえない、パイロットだからこそ見られる景色を楽しめるのも、パイロットのやりがいの一つといえるでしょう。
パイロットの想定年収
航空会社で働くエアラインパイロットの平均年収 は、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」の結果によると、約1,600万円です。人々の命を預かる責任ある仕事だからこそ、年収は一般的な職業に比べるとかなり高くなっています。
また、海上保安庁や消防などの官公庁で働く事業用操縦士の場合は、約1,000万円といわれています。事業用操縦士の場合は、どの業界のパイロットになるかによって平均年収は異なるでしょう。
パイロットに必要な資質・能力
パイロットになるためには、どのような資質や能力が求められるのでしょうか?パイロットに必要な資質、能力について紹介します。
不断の努力
パイロットに一番求められる資質は、努力し続けられることです。パイロットになるまでには、航空工学や英語力など知識面でもさまざまな勉強が必要になります。何よりも、パイロットになるための技術や、実践的な知識を身につけるための訓練は欠かせません。勉強や訓練を行えば必ずなれるものではなく、パイロットになる基準をクリアしなければなりません。
また、パイロットになった後も、常に勉強がつきものです。例えば、実際にフライトをしたからこそ実感するトラブルや、安全にフライトするための気象に関する知識と実際の判断など、常日頃からどのようにすれば安全に飛べるかを考え続ける必要があります。
努力を辛いことと思わずに、努力した分だけわかること、できることが増えると思える人が、パイロットに向いていますよ。
冷静さ
パイロットの仕事は、激しい雷や台風に襲われたり、航空機に何か異常が生じたりした時にも、常に冷静さを保たなければなりません。航空機は天候や機体のトラブルなどで、フライトに影響が出る乗り物です。
特に天候は変わりやすく、飛び立ち始めた時は視界が良好な状態でも、フライト中に機体が揺れるほどの悪天候に巻き込まれる可能性もあります。パイロットには、そのような不足の事態が起きても、慌てず冷静に対応できる人が求められます。慌ててパニックになってしまう人や、冷静さを欠いて考える力を失ってしまう人は、パイロットになるのは難しいかもしれません。パイロットには、少々のことでは動じない心と、冷静な目で客観的に物事を見られる力が求められますよ。
自己管理能力
パイロットは、常に万全の状態で航空機を操縦する必要があります。「昨日寝不足で、頭が上手く働かない」「遊びすぎて疲れがとれない」という状態の人に、大切なフライトは任せてもらえません。常に健康で万全な状態であることが求められます。
また、パイロットになると半年に一度「航空身体検査」が行われます。検査に定められた基準を超えなければ、パイロットとして飛び続けることはできません。パイロットの仕事は、なれたから安心というものではないのです。常にパイロットとして自覚を持ち、安全な飛行をするために自己管理が欠かせません。
判断力
パイロットには、判断力も必要です。例えば、フライト中に何か問題が起きた場合、どのように対応するのが最適なのか瞬時に判断しなければなりません。航空機器を確認したり、航空管制官と相談したりしながら、最適な解決策を導きだします。
「どうしようかな」「何がいいかな」と優柔不断になってしまうと、判断の遅れが危険につながることもあります。航空機を操縦している限り、その航空機の責任者である自覚を持ち、自分で判断して行動できる人はパイロットとしての資質があります。
パイロットに必要な資格・ライセンス
航空機を操縦するパイロットになるためには、定められた資格やライセンスが必要です。安全に運行するためには、それだけの技術や知識が必要だということです。目的や操縦する航空機によって資格が異なるため、一つずつ確認していきましょう。
自家用操縦士
自家用操縦士の資格を取得すると、プライベートで航空機の操縦を楽しむことができます。飛行機、ヘリコプターなどの回転翼航空機など、航空機の種類ごとに試験がわかれています。一つの資格を取得しても、航空機の種類が異なると操縦することはできません。 航空機の種類は、以下の5つにわかれています。
- 飛行機(ジェット機、プロペラ機)
- 回転翼航空機(ヘリコプター)
- 曳航装置なし動力滑空機(モーターグライダー)
- 曳航装置付き動力滑空機(モーターグライダー)
- 上級滑空機(ソアラー)
曳航装置とは、地上から飛び立つ時にグライダーとワイヤーでつなぎ、高度を引き上げてもらうためのものです。
また、自家用操縦士の資格は、あくまでも無報酬の操縦のみが許される資格です 。例えば、自家用ジェットや小型ヘリコプターを購入して自分や家族のために、趣味で操縦することはできます。他にも、自分の畑に農薬散布をするために小型ヘリコプターの資格を取る人もいます。
この資格だけではパイロットとして働くことはできませんが、自分や家族のためだけに趣味として楽しむことはできるんです。パイロットとして働くためには、これからご紹介する資格取得が求められます。ただし、それらの資格を取得するためには、必ず自家用操縦士の取得が必要です。
事業用操縦士
事業用操縦士は、パイロットとして働く際に必要な資格です。事業用操縦士を取得するには、自家用操縦士の資格取得が条件です。
民間企業や官公庁で事業用操縦士として働く場合も、旅客機を操縦するエアラインパイロットとして働く場合にも、必ず求められる資格となっています。事業用操縦士も航空機の種類ごとに資格が異なります。
定期運送用操縦士
定期運送用操縦士は、旅客の機長として仕事をする際に求められる資格です。将来的に、エアラインパイロットの機長として活躍できます。定期運送用操縦士の資格を取得するには、事業用操縦士の資格が必要です。
航空無線通信士
航空無線通信士は、パイロットとして航空機に取り付けられている無線機やレーダーを操作するために必要な資格です。人や貨物を運ぶ航空運送事業を行う場合に、地上との無線通信が必要になるため、必須の資格となります。そのため、航空会社でエアラインパイロットとして働く場合や、事業用操縦士として遊覧飛行やチャーターフライトなどを行う場合は必須です。
航空従事者技能証明
航空機を操縦するパイロットになるには、国土交通省から技能証明を受け、操縦技能を証明するためのライセンスを取得しなければなりません。技能証明は上記にあげた資格ごとに行われ、国土交通省令が定める年齢や経歴を満たす必要があります。
つまり、資格を取得しても航空従事者技能証明を取得しなければ、パイロットとして働くことはできないということです。
計器飛行証明
計器飛行証明とは、視界不良の中でも計器を使って安全に飛行できることを証明するライセンスです。航空無線通信士や事業用操縦士の資格などを取得し、パイロットを目指す最終過程で受験する資格とされています。雲の中を操縦するなど、高度な技術が求められるため、他の資格よりも取得が難しいものです。
エアラインパイロットとして働く人には、必須の資格です。また、計器飛行証明を取得すると、飛行できる範囲が広がります。
パイロットになるための方法とは?
パイロットとして働くためには、必要な資格がたくさんあることがわかりましたね。それでは実際に、憧れのパイロットになるためには、どのような進路を目指せばよいのでしょうか?必要な資格を取得し、パイロットになるための方法を3つご紹介します。
航空大学校を目指す
航空大学校とは、パイロットを養成する国内唯一の公的機関です。キャンパスは全国3箇所のみ。宮崎・帯広・仙台キャンパスの3箇所に設置されており、全寮制となっています。航空大学校に進学するには、4年制大学に2年以上在学するか、短大・高専卒業程度の学力が求められます。年齢の条件もあり、25歳未満の人のみ受験が可能です。
航空大学校の試験は、一次試験で英語(筆記、リスニング)、総合(筆記)の学力試験を行います。一次試験の合格者のみが、二次試験に進みます。心理適性検査・脳波検査などの身体検査が行われます。パイロットには健康な体が必要です。航空大学校の進学試験時だけではなく、パイロットになった後も定期的に行われます。二次試験を合格したら、最終試験は面接試験及び飛行訓練装置による操縦適性検査が行われます。
航空大学校では、エアラインパイロットを目指せる飛行機操縦科が設置されています。エアラインパイロットに必要な事業用操縦士(陸上単発・多発)、機器飛行証明のライセンスが取得できます。詳しく内容を知りたい人は、航空大学校のホームページを読んでみてください。
https://www.kouku-dai.ac.jp/02_enter/index.html
パイロット養成コースのある大学を目指す
パイロット養成コースや、操縦科のある大学を目指す道もあります。私立大学の中には、在学中にパイロットに必要な資格が取得できるパイロット養成コースや、専攻科を用意しているところがあります。
パイロットに必要な英語力や、航空無線通信士の資格取得を目指した勉強、航空訓練などの専門的な訓練を行い、航空業界で活躍できるパイロットを目指します。
パイロット養成コースがある大学は少なく、日本初の大学は「東海大学 工学部 航空宇宙学科 航空操縦学専攻」です。全日本空輸株式会社(ANA)の協力と航空大学校の支援に加え、アメリカのノースダコタ大学航空宇宙学部との留学協定を得て誕生しました。また、「指定航空従事者養成施設(計器飛行証明課程)」の指定を受けており、教育課程修了および技能審査合格と同時に、学外機関による実地試験なしでパイロットに必要なライセンスを全て取得できます。
また、「桜美林大学 フライト・オペレーション(パイロット養成)コース」では、国際的人材の育成を目指している大学の方針に伴い、海外での飛行訓練が行なえます。語学強化にも力を入れているため、国内外問わず活躍できるパイロットを目指せるでしょう。
他にも、「法政大学 理工学部 機械工学科 航空操縦学専修」や「崇城大学 工学部 宇宙航空システム工学科 航空操縦学専攻」 でも、パイロットになるための勉強ができますよ。
大手航空会社の自社養成パイロットになる
大手航空会社の中には、自社でパイロットの養成を行っているところがあります。自社養成パイロットへの応募資格は、4年制大学または大学院の修士課程の卒業見込みのある人です。学部は特別求められないため、どの学部の大学に進んでも受験資格が得られます。
自社養成パイロットの試験は、受ける会社によって異なります。ただし、英語力や飛行的適性検査、身体検査などを行う会社が多いです。
自社養成パイロットを募集している航空会社の一例を紹介します。
全日本空輸(ANA)
株式会社ジェイエア(J-AIR)
JAL(日本航空)
一度は耳にしたことがある大手航空会社では、自社養成パイロットの募集が行われています。募集要項などは各種ホームページに記載されているので、興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。
パイロットになるためにかかる学費は?
パイロットになるためにかかる学費は、およそ1,500~3,000万円と言われています。
高額になる理由は、免許の取得に必要な実習(飛行訓練)に年間数百万円かかるからです。飛行訓練は海外で行う場合も多く、渡航費や滞在費なども必要になります。
大学によっては奨学金制度を設けている場合もあるので、Webページを確認してみてくださいね!
パイロットになるための方法を3つ紹介しましたが、かかる費用がもっとも少ないのは、航空会社の自社養成パイロットです。なぜなら、自社養成パイロットは社員なので、給料をもらいながら訓練を受けられるからです。そのため非常に人気が高く、倍率は例年100倍を超えると言われています。非常に狭き門なので、確実にパイロットを目指す場合は、航空大学校かパイロット養成コースのある大学に進学したほうが確実でしょう。
次に費用が安いのは、航空大学校に進学した場合で約650万円です。大学に2年間通ったあと進学した場合で考えると、大学の学費で300万円。そこへ航空大学校の入学費や2年間の授業料、寄宿費や制服代を足すと約350万円かかる計算です。
パイロットになる方法で、もっとも費用が高いのは、養成コースのある大学に進学する場合で、約1,500万~3,000万円です。
「東海大学 工学部 航空宇宙学科」を例に見てみると4年間の学費だけで1,524万円かかります。(留学奨学金150万円を使用)そこへ、留学費用や留学先での生活費などを足すと、少なくとも2,000万円はかかる計算です。
参考:
パイロットの就職先とキャリアプラン
パイロットとして働ける就職先と、パイロットになった後のキャリアプランについて解説します。パイロットは、さまざまな場所で活躍できるので、どのようなパイロットになりたいのかイメージしながら読んでみてくださいね。
パイロットの主な就職先
パイロットは、どのような場所で活躍できるのでしょうか?ここでは、パイロットの主な3つの就職先について紹介していきますね。
・航空会社
パイロットの就職先として代表的なものが、航空会社です。航空会社では、旅客機や貨物機を運行するエアラインパイロットとして働きます。パイロットの8割が、大手航空会社で働いているといわれています。JALやANAなど一度は耳にしたことがある航空会社や、LCCと呼ばれる格安航空会社など航空会社の選択肢は幅広いです。
・官公庁
警察や消防、自衛隊などの官公庁の航空部門でパイロットとなる道もあります。事件や事故、大きな災害が起きた時などに活躍します。人命救助や事件、災害の早期解決のために航空機を操縦するのが仕事です。
・航空機を使用する会社
事業用操縦士として、新聞社やテレビ局の報道撮影のための操縦や、空からの景色を楽しんでもらうための遊覧飛行などを行っている会社で働く道もあります。会社によって行う内容や求められることが異なるため、多彩な能力が求められるでしょう。
パイロットのキャリアプラン
航空会社でのエアラインパイロットの場合、入社してしばらくの間は地上勤務を経験します。知識や資格があるからといって、突然パイロットとして操縦を任されるわけではありません。
その後、副操縦士として機長とともに旅客機を操縦するパイロットになるための訓練を受けます。副操縦士として任命されるまで、どれくらの期間がかかるかは人それぞれです。一般的には半年ほどといわれています。
副操縦士となった後、機長を目指すには約7~8年の下積み生活が必要です。この間も運行業務を行いながらも、1年ごとの定期訓練を行います。1年に1回の航空身体検査にも合格しながら、機長を目指します。
機長になった後も、1年ごとの定期訓練と航空身体検査を受けることは変わりません。パイロットになった後も、訓練と定期的な検査を行いながら経験を重ねていくのがエアラインパイロットの基本的な流れとなっています。
パイロットに関するよくある質問
パイロットに関するよくある質問に答えているので、参考にしてみてください。
パイロットの採用試験は、どんな内容?
パイロットの採用試験は、以下の流れで進みます。
- 書類選考
- 筆記試験(一般教養)、英語(4技能)
- 飛行適性検査
- 心理適性検査
- 面接(複数回)
- 航空身体検査
飛行適性検査では、コンピューター画面に向かい、操縦桿を握りながら仮想の航空機を操縦します。実際の飛行環境に近い状況下で、操縦スキルや状況判断力が評価されます。
心理適性検査では、性格や適性を評価します。ストレス耐性、判断力、協調性などが重要な要素となります。
人の命を預かるパイロットで一番重要視されるのが身体検査です。眼科、内科、耳鼻咽喉科、精神神経系科など多くの検査に合格する必要があります。
パイロットの採用試験は、全工程で3~5ヶ月程度かかるようです。
パイロットに必要な英語力は?
パイロットになるために必要な英語力は、TOEIC700~800点、英検準1級程度と言われています。
国内線でも国際線でも、業務中に使う言語は原則英語です。これは聞き間違いを防ぐためや、近くを飛んでいる海外の飛行機にも情報が伝わるようにするためです。
基本的には航空英語を使うので、覚えてしまえば難しくはないですが、緊急時などは英語を使って適切にコミュニケーションをとる必要があります。
パイロットになってからはもちろん、パイロットになるための大学進学時や自社養成パイロットに応募する際も、TOEIC600点前後の英語力が必要です。とくに自社養成パイロットは、TOEIC700点以上の高い英語力が求められるので、今から英語力をつけておきましょう。
参考:採用FAQ|採用情報|新卒キャリア採用サイト|JAL (job-jal.com)
パイロットになりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!
パイロットの仕事内容や、パイロットになるための方法について解説してきました。パイロットの仕事は責任が重いからこそ、簡単になれるものではありません。しかし、パイロットを目指せる大学での学びや、自社養成パイロットを目指すことで、パイロットの道は開かれます。
ぜひ、パイロットに興味がある高校生のみなさんは「JOB-BIKI」でパイロットを目指せる道を見つけてください。 就職先検索で「航空」と検索すると、パイロットとして活躍できる就職先が一覧で見られます。すでに働いている先輩の出身大学についても見られるので、参考にしてみてください。また、人物検索で「パイロット」と 検索すると、著名人として活動していたパイロットの名前や出身大学も見られますよ。