トレーダーになるには?仕事内容や目指せるキャリアプラン
2023.07.20
トレーダーとは、金融機関で投資家からの依頼を受けて、株式などの売買を仲介したり、取引についてアドバイスしたりする仕事です。トレーダーに向いているのはどんな特徴を持つ人なのでしょうか?また、なるためにはどんな勉強が必要なのでしょうか。今回は、トレーダーの仕事内容や向いている人の特徴、おすすめの学部、キャリアプランなどをご紹介します!
目次
トレーダーの仕事の内容や想定年収
トレーダーは具体的にどんなことをする仕事なのでしょうか。まずは、トレーダーの仕事内容や、よく似ている「デイトレーダー」との違い、想定年収についてご紹介します。
トレーダーの仕事の内容
トレーダーとは、投資家の注文に応じて株式や債券、為替などの売買を仲介する仕事です。たとえば、「A社の株を○○円ほど買いたい」という投資家からの注文を受けて、ブローカーに取引を依頼します。ブローカーとは、株式などを買いたい人・売りたい人の間に入る人や機関のことです。
また、このような仲介だけではなく、お客様へ売買のタイミングをアドバイスするのもトレーダーの仕事の一つ。株価や為替などの最新の動向を分析し、お客様へ情報提供します。適切なアドバイスができれば信頼を得ることができて依頼も増えるので、トレーダー自身の成果を上げることにつなげられます。
ちなみに、金融業界には「セルサイド」「バイサイド」という用語があります。セルサイドとは、投資家に対して株式などを売る側のこと。基本的に証券会社が当てはまります。対して、バイサイドは株式などを買う側のことで、銀行や運用会社などが該当します。
セルサイドのトレーダーは投資家など社外のお客様から依頼を受けます。バイサイドのトレーダーは社内のファンドマネージャーなどの指示で取引をすることがあるのが主な違いです。ファンドマネージャーとは、投資信託の運用を行う職業です。運用チームのリーダーとして、どんな運用をすべきか戦略を立ててメンバーを指揮していきます。
ディーラーとの違い
ディーラーとは、会社の資金を使って株式などの取引を行う仕事のこと。会社によってはトレーダーと同じ意味で使われることもありますが、厳密には違う職業とされます。ディーラーはお客様からの依頼で取引することもありますが、自分の判断で取引するケースもあるのが主な違いとなります。トレーダーの仕事上、最終的に取引するかどうかを決めるのは投資家であるお客様です。
デイトレーダーとの違い
トレーダーは金融業界の仕事の一つです。証券会社などの金融機関に就職してトレーダーとしての仕事を行います。対して、デイトレーダーは個人で取引を行うフリーランスの仕事です。名前の通り、1日のうちに株式などの売買を行って利益を得ることが特徴となります。
トレーダーはお客様からの手数料によって利益を得ますが、デイトレーダーは自分の行った個人投資によって利益を出します。自分の資金がいくらあるのかによっても、得られる利益は変わってきます。また、デイトレーダーの仕事だけで食べている人もいれば、会社に勤めながら副業としてデイトレーダーをする人もいますよ。
デイトレーダーになるには?仕事内容や求められる資質と能力を紹介
トレーダーの想定年収
トレーダーの仕事は専門性が高く、平均年収も高めの傾向にあるといわれています。大手企業などは年収1000万円を超えるケースも。また、会社によっては成果を出すことで給料がアップする制度を設けていることがあります。そういった会社に就職すれば、努力してより高い年収を目指すこともできるでしょう。
トレーダーに向いている人の特徴や求められるスキル
トレーダーとして働くためにはどんなことが求められるのでしょうか。ここでは、トレーダーに向いている人の特徴をご紹介します。
経済に対して興味がある人
為替や株などの価値は、世界情勢や経済市場などの動きによって変化します。トレーダーとして売買のアドバイスをするためには、最新の動向をつねにチェックすることが重要です。毎日のようにこういった情報を扱うことになるので、経済に対する興味が強い人のほうがトレーダーに向いているといえますね。
情報の収集や分析に強い人
トレーダーの仕事では、集めた情報を分析して、売買について判断できる力も求められます。日本だけではなく海外のニュースなどからも情報を集めることも。膨大な情報のなかから必要なデータをピックアップして、分析できることが大切です。
プレッシャーに負けない精神力を持つ人
トレーダーの仕事上、大きな金額の取引が行われることは珍しくありません。大金を扱うプレッシャーに負けず、冷静に客観的な判断を行えることも大事な資質といえます。
コミュニケーション能力が高い人
トレーダーの仕事を行う上で欠かせないのが、お客様とのコミュニケーションです。会話のなかからお客様の希望をくみとり、適切なアドバイスをすることが求められます。分析した情報をお客様にわかりやすく伝えられるようなスキルも必要です。扱っている金額が大きい分、勘違いや確認漏れなどがないように適切なコミュニケーションをとらなければいけません。
トレーダーになる方法とおすすめの学部
トレーダーになるためにはどんな方法があり、どういった勉強をすればいいのでしょうか?ここでは、トレーダーになる主な方法やおすすめ学部についてご紹介します。
トレーダーになる方法
トレーダーになるには、証券会社などの金融機関へ就職する方法があります。ただ、新卒で「トレーダー職」が募集されているケースはほとんどないといわれています。金融機関の総合職として就職して経験を積んだ後、適性があると認めてもらえたらトレーダーの仕事を任されることが基本です。
金融機関の総合職は学生からの人気が高い仕事の一つで、就職は狭き門となります。希望の仕事をするためにも、大学でしっかりと専門知識を身に付けておくことがおすすめです。
トレーダーになるためにおすすめの学部
トレーダーの仕事には金融や経済などの専門知識が求められるといわれています。トレーダーに必要な専門知識を身に付けるなら、経済学部や商学部などの金融学科がおすすめといえます。また、トレーダーの仕事につながる学問の一つが金融工学です。主に工学部や理工学部などで学ぶことができます。金融工学では、金融に関する課題を、数学やコンピューター分析などによって解決する方法を研究します。「トレーダーと数学にはどんな関係があるの?」と思う人もいるかもしれませんね。トレーダーの仕事では、取引のことを判断するために、株価などのさまざまなデータの数値を見て分析することがあるのです。
トレーダーが働く場所とキャリアプラン
トレーダーが主に活躍するのはどのようなところなのでしょうか。こちらでは、トレーダーの働く場所や、キャリアプランなどを解説します。
トレーダーが働く場所
トレーダーのスキルが求められているのは、トレーディング部門のある投資銀行や証券会社などです。日本企業だけではなく、外資系の金融機関にも活躍の場が広がっています。就職先を探すときは、希望する会社にトレーダーの職があるかをチェックしましょう。
トレーダーのキャリアプラン
ご紹介したように、金融機関の総合職として就職した場合、すぐにトレーダーの仕事ができるとは限りません。最初は金融機関の営業など、別の職種を経験することになります。無事にトレーダーとして配属されたら、仕事をしながら経験を積んでいきます。
また、経験を積んだ後は別の企業に転職する人もいれば、ディーラーやファンドマネージャーのように、金融系の別の職種になる人も。トレーダーとして培ったスキルを活かして、さまざまな道で働いていくことができるでしょう。
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トレーダーは金融や経済、数学といった分野の知識が求められる仕事です。大学で専門的に学んでおくことで、トレーダーとしての仕事に活かすことができますよ。トレーダーを目指せる大学に興味がある人は、ぜひ「JOB-BIKI」を活用してみてください。たとえば、「就職先検索」の「業種から探す」で「金融・保険」を選び、「金融商品取引」を見てみると、トレーダーの活躍の場となる金融業界の会社を調べることができますよ。そこに実際に就職した方の出身大学をチェックすることで、どんな進学先を選べばいいかイメージしやすくなるでしょう!