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哲学者になるには?仕事内容や向いている人・目指せる大学について解説

2023.08.23

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哲学者とは?

哲学者に厳密な定義はありませんが、一般的には哲学に関する研究を行っている人を指します。この記事では哲学をする人全般ではなく、哲学者を生業としていることとします。

哲学に限らず、研究者については下記の記事を参考にしてくださいね。
https://www.gyakubiki.net/readings/employment/1780/

一口に哲学の研究といってもその仕事内容は多岐にわたり、自室に籠って文献を読み焦っているケースも多いです。一方、積極的に論文を執筆して発表する人もいるなど、自分に合ったスタイルで取り組む人が多く見受けられます。そこでポイントになるには哲学そのものの定義をよく考えることです。人生のあるべき姿を求めることがセオリーですが、それ以外の方針で実施されることも珍しくありません。世界のあり方を根本的に見直すことや事象の根源を分析することも含まれています。
哲学の前では常識という言葉は意味を持ちません。常にそれらを疑って、新しい認識を生み出すことが重要な役割となっています。哲学は古来より存在する学問ですが、時代とともに変容していく学問とも言えるでしょう。

哲学者の仕事の流れ

哲学を教える大学教員

哲学者の一日の仕事の流れに決まりはありません。しかしその中で多数を占めるのは教育機関で従事している人たちです。ここでは大学の教員としての哲学者を紹介します。
大学教員については、以下の記事も参考にしてくださいね。
https://www.gyakubiki.net/readings/employment/2155/

朝から大学などに出勤し、そこで学生を相手に授業を行います。哲学は一般教養に分類されているケースも多く、学部の垣根を越えてレクチャーすることがよくあります。
授業の進め方としては、生徒が購入したテキストに沿って教えるのが一般的です。そのほか、グループでディスカッションしたり、レポートの提出を促したりします。
仕事は講義だけではありません。文献をチェックして論文を執筆するなど、業績を残していくことが要求されます。所属している機関にもよりますが、学会発表の数などにノルマがある場合も。また、本の執筆や、雑誌などへの連載を持つ哲学者もいます。

哲学者の年収とやりがい

哲学者としての年収は人によって大きく異なります。大学教授であれば、1000万円を超えることも少なくありません。

やりがいに焦点を当てた場合、他よりも優れている点が浮き彫りになります。まず人生の原理について探究できることがポイントです。これは人間の根源に関わる大きなテーマであり、誰にとっても重大な事柄となっています。
知的要求を無理のない形で満たし、研究や学習の意欲を促せるようになります。人間として成長するために欠かせない自己発見としても大切です。
古代の哲学者を参考にすることも大事ですが、やはり現代の生活にマッチする思想を理解することがポイントになります。また、これを若者に伝えることで、人生における苦難をクリアする原動力にしてもらえます。このように社会貢献度が高いことも、大きなやりがいに繋がっています。

哲学者に必要な資質と能力

海辺で考える女子高生

哲学者になりたいなら、まず自分に適性があるのか十分に考えてみましょう。他人が気にも留めないような点で考え込むことが多いなら、適性が高いかもしれません。たとえば、どうして自分は存在しているのかという疑問を感じる人もいます。一方、それは当たり前のことなので、考えても意味がないと主張する人も多いです。前者のほうが哲学者に向いていると言えるでしょう。
恋人ができたときに、単純に恋愛を楽しむだけの男女も多いでしょう。それに対して、あくまでも少数派ですが、愛について深く考える人も見られます。こういった人たちは、物事の根源が気になるタイプであり、哲学者として偉大な功績を残せる見込みがあります。

哲学者に必要な能力

・分析力
やはり不可欠といえるのは謎に対する分析力です。いくら考えても答えがないようなテーマに立ち向かい、自分なりに考えを導き出さなければなりません。
・根気
根気よく続けられる能力も必須となっています。哲学者の取り組む問題は、どれだけ時間をかければ解決するのか分かりません。それこそ一生をかけて取り組んだ偉人も多くいるのが実情です。不屈の精神で何度もチャレンジする意欲的な姿勢が必須となっています。
・問題設定力
また、見落とされがちですが、問題を設定する能力も忘れてはいけません。これが哲学のスタートであり、うまく設定できばければ、探究の方向も不正確になってしまいます。言い換えると、適切な問題を掲げれば、それだけで哲学のゴールにたどり着ける可能性も一気に高まります。よって、行動力は必ずしも必要ではなく、それよりも入念に考えて動けるスタンスが必要です。

哲学者になるための方法とは?

哲学科で学ぶ大学生

基本的には文学部に含まれる哲学科を選ぶことがセオリーです。
就職先として多いのは大学などの教育機関であり、一般企業はかなり少ないのが実情です。その背景にあるのは、直接的な利益を生み出しにくい職業という事実です。取り組んでいるテーマの重要度はかなり高いですが、それが商品化されることはありません。書籍化されるケースはありますが、それは教育機関で働きながら執筆するのが一般的です。そのような肩書がない人の書籍を読んでくれる人は少ないでしょう。
そう聞かされると、かなり門戸が狭いという印象を持つかもしれません。たしかに広くはありませんが、他の職業と比べてハードルが低い面もあります。それは特別な資格や試験のクリアを求められないことであり、自分で名乗った日から哲学者になることも可能です。もちろん自称だけだと、収入に繋がるような仕事を受けられません。しっかり研究を進めて定期的に成果を出すことが必須となっています。ノルマと捉えても差し支えありませんが、自分でキャリアを切り開きやすい職業という見方も可能です。

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