地方公務員になるには?仕事内容や向いている人・目指せる大学について解説
2023.08.25
目次
地方公務員とは?
地方公務員とは、それぞれの地方自治体で地域の仕事に関わることが主な仕事となっています。それぞれの地方自治体が独自に採用し、それぞれの業務に就くことを目的に募集するものであるため、同じ公務員でも国家公務員とはその仕事内容も業務範囲も大きく異なるのが特徴です。
国家公務員について、国家公務員と地方公務員との違いについては下記を読んでみてくださいね。
小中学校の教員、警察官、消防官なども地方公務員です。
それぞれ、記事がありますのでそちらをご覧ください。
警察官になるための道のりは?向いている人の特徴や採用試験の種類
消防士(消防官・消防吏員)の仕事内容|どのような人が向いている?
中学校教師になるには?仕事内容や求められる資質・能力などを紹介
ここでは主に市役所などで働く職員を地方公務員として解説します。
公務員は一般の企業の社員とは異なり、国や地方自治体が勤務先となるため、倒産などのリスクが基本的にはありません。また仕事内容も安定しているため、安心して働くことができることが大きなメリットです。そのかわり採用試験も比較的厳しく、また人格も問われるため、それなりの資質を備えていることが重要なポイントとなっています。
地方公務員の仕事は一般的には週休2日制が基本となり、土曜日・日曜日及び祝祭日は休みとなります。また年末年始もカレンダー通りの休みを取得することができることから、一般の企業に比べ休みが多い傾向があり、働きやすいと感じることも少なくありません。
仕事内容は行政、福祉、技術など職種によって異なりますが地方公務員の仕事は住民の生活を維持するためのライフラインや、その他の行政サービスのサポートを行うことが主流となります。住民が安心して暮らせる環境を提供するためにそれぞれの立場から尽力することが必要であり、またこれに向き合う姿勢も非常に重要なものとなっています。
特に市役所や町村役場の場合には、さまざまな住民の悩みや相談などを受け入れ、適切な対応を行うことが必要となることから、さまざまな行政における知識や経験を備えていることが必要不可欠です。これらは採用されてから業務を行う中で自ら習得をしていかなければならないものであり、日々業務を行いながら学習をすると言う姿勢を持つことが求められるものとなります。
地域に貢献したいと言う人にとっては非常に適した仕事であるとともに、責任も大きいためそのことを自覚しておくことが大切です。
地方公務員の仕事の流れ
基本的には朝8時半に登庁し9時ごろから業務を開始することが基本となります。部署によってはそれ以前に勤務をする必要がある場合も。また10時ごろからの業務開始となるなど、それぞれの窓口や業務内容によって異なる場合もありますが、登庁は8時半までと言うケースが多くなっています。
地方公務員の一日の仕事の流れは、それぞれの部署によって異なりますが8時半に登庁すると朝礼等が行われ、さまざまな申し送り等が伝えられることが多いです。窓口の場合にはさまざまな制度の改正による対応の変更等が伝えられたり、特殊な業務が発生する場合にはこれに対する説明等があったりすることも少なくありません。またその他の部署の場合には今日のさまざまな作業の内容や、これを行う上での注意点等が伝達される場合もあります。
公務員は基本的には12時から1時まで休憩をとり、夕方5時ごろまで勤務することが一般的です。窓口の場合には夕方4時ごろで窓口を閉め、その後1時間程度で業務のまとめやさまざまな申し送りの準備などを行って5時半には退庁することになります。地方公務員の基本的な労働時間は1日あたり7時間45分、1週間で38時間45分と法律で定められていることから、基本的にはこの範囲で業務を行うのが一般的です。
ただし業務内容によってはこの時間では収まらないと言うこともあるため、状況に応じて残業が発生すると言うことも少なくありません。これはそれぞれの職場の状況によって異なり、残業が非常に多いところもあれば、全くないと場合もあります。
地方公務員の一日の仕事の流れの中で最も重要な事は、地域住民に対するきめ細かな対応を実施することとなっています。
地方公務員の年収
「令和3年度地方公務員給与の実態」のデータによると、平均給与月額は41万5,810円でした。 令和3年期の平均の期末・勤勉手当(ボーナス)の支給額は、平均164万6,260円なので、平均年収は約664万円だと算出できます。
地方公務員は許可なく兼業をすることができませんが、近年は社会貢献活動としての兼業を推進しているところもあります。
地方公務員のやりがい
地域に貢献しさまざまな成果と住民の満足を得ることがやりがいです。地元や、自分の好きな市や県のために働くこと自体をやりがいとしている人が多いです。
ほかには自然環境を守ったり、立場の弱い人を助けたり、伝統を守るなど部署によってやりがいは変わってきます。
地方公務員に必要な資質と能力
地方公務員はそれぞれの地方自治体が行う公務員試験を受け、これに合格することが必要です。その内容やレベルはそれぞれの自治体によって異なるため、その受験資格や試験内容も異なっていることがポイントです。ただし一般的にはさまざまなレベルが分かれているものの、これは難易度のレベルが指定されているものであり、必ずしもこれに該当する学歴を持っていなければならないと言うものではない場合も多いので、事前に十分に確認することが必要となります。
一般的にこれらの試験に合格し採用されることで、それぞれの業務に就くことができるものとなりますが、職種によってはさまざまな技術的な資格が必要になると言うこともあるため注意が必要です。土木系の場合にはそれらの作業を行うための免許や資格、建築や機械などの場合にはこれらの知識が一定レベルに到達していることを示す資格等が必要になる場合も少なくありません。
地方公務員試験の多くは、学科だけではなく面接試験が行われることも特徴です。この面接試験では論文試験や性格検査、及び適性検査等が行われることから、この面接試験でさまざまな資質が判断されると言うことになります。
地方公務員の場合にはその職種によって必要な能力が異なるため、それぞれの分野で個別に試験が行われることがポイントとなっています。一般的な企業の場合は一律の採用試験が実施され、その後の本人の適性によって配属が決まると言うことが多いのですが、地方公務員の場合はあらかじめ職種ごとにその試験が行われ、合格することによってその職場に配属されることが大きな特徴となります。
地方公務員に必要な基本的な資質は、社会貢献のための業務であることを強く認識し、これらに適した業務をスムーズに行うことができることです。住民に対する対応や、常にその悩みや問題に寄り添う姿勢を持つことが大切であり、単純に効率や利益を追求するだけでは十分にその職責を果たしているとは言えません。この点を十分に認識した上で採用試験を受けることが重要であり、実際の業務に携わる中でもその意識を常に持つことが必要不可欠です。
地方公務員になるための方法とは?
地方公務員になるためには、さまざまな方法があり自分に適したものを選ぶことが重要なポイントです。またこの際にさまざまな資格や学歴なども十分に確認し、これを満たすことができるかをチェックしておくことが大切となります。
大学を卒業して地方公務員になりたいと考える場合、学部・学科はそれぞれの内容に合ったところを選ぶことがポイントです。地方公務員の採用試験の際にはそれぞれの分野において必要な資格が定められているため、これを取得しておくことが必要不可欠ですが、大学の学部・学科の中には所定の単位を納めることでその資格を取得することができるところも多いためです。
特定の分野ではなく地方公務員になるための学びとしては、基本的には地方自治に関する学部学科がオススメです。
地方自治に関しては逆引き大学辞典の学問ディスカバリーを参照してみてくださいね。
また一般企業に就職した後に地方公務員を目指すと言う場合には、合格のしやすさが変わることもあるので注意が必要です。初めから地方公務員を目指す上で一般企業に就職すると言う人は決して多くはありませんが、転職等の中で地方公務員を目指す場合には、その就職先の勤務実績を生かすことで試験を有利に進めることができるケースも多いものです。
地方公務員になりたいあなたは「JOB-BIKI」で進路検索!
公務員の採用試験に合格するためには、4年制大学で学ぶことがオススメです。地方公務員になった人がどんな大学を出たか知りたいときは、ぜひ「JOB-BIKI」で「横浜市」や「大阪市」など、市の名前で検索してみてください。実際に就職した人の出身大学を調べることができますよ。