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市長になるには?仕事内容や向いている人・目指せる大学について解説

2023.08.25

カテゴリー:
市民にメッセージを送る市長

市長とは?

市長は市の行政の最高責任者であり、市民の代表者です。市の発展と繁栄のために尽力します。市長の仕事は多岐にわたりますが、その主な仕事内容を把握していきましょう。
市長は選挙で選ばれる政治家で、市における首長です。政治家全般については、下記の記事を参考にしてください。

政治家になるには?気になる年収ややりがい、必要な資格やスキルについて解説

市長の仕事内容

市政のビジョンと方針を策定します。市の将来の方向性や目標を定めるために、市民との対話や専門家の意見を参考にすることもあります。また予算編成や施策の優先順位付けなど、市の運営に関わる重要な決定を行います。市議会との連携も重要な仕事です。市議会と協力し、市の予算や政策に関する合意形成を図ります。市議会の意見や提案を受け入れ、市民の代表者として市政の意思決定を行います。
市長は市民とのコミュニケーションを図る役割も果たします。市民の声や要望を受け止め、市民の関心事や問題に対応します。市民との対話を通じて、市政の透明性と市民の参加を促進するのです。市の広報活動も担当します。市の取り組みや施策を市民に広く知らせるため、メディアとの関係を構築し、市の情報発信を行います。市の魅力や特産品を積極的に宣伝し、地域の振興にも力を入れます。
市長は地域の代表者として他の自治体や国との連携も行います。地域の発展や交流を促進し、地方自治体の連携による共同プロジェクトや政策の実現を目指します。
市の経済発展や雇用創出にも関与します。地域の産業の振興や新たなビジネスの誘致を図り、地域経済の活性化を目指すでしょう。また雇用創出のための支援策や職業訓練プログラムの実施なども行います。
さらに市の安全と治安の確保も市長の責任です。警察や消防、緊急災害対策など、市の安全保障体制の確立や災害時の対応策の策定を行います。市民の安心と安全を守るため、緊急時の指揮や危機管理の責任も担っています。
環境問題にも積極的に取り組む市長が増加傾向にあります。地域の自然環境や資源を保護し、住みやすい環境づくりにも努めます。
市長はまた、地域の文化や観光の振興も担当します。歴史的な名所や文化的なイベントの開催、観光資源の活用など地域の魅力を引き出し、観光産業の発展に寄与します。これにより地域経済の活性化や雇用機会の創出にもつながります。

市長の仕事の流れ

市議会

市長の仕事は多岐にわたり、市民の福祉や地域の発展を促進するためにさまざまな業務を行います。ここでは例としてとある一日の流れを説明します。

朝はまず新聞やメディアから最新のニュースや地域の問題に関する情報を収集します。その後、電子メールや手紙などの市民からの連絡を確認し、緊急事態や市民の要望に対処する必要があるかどうかを確認します。

その後市長は市役所に向かいます。市役所では、担当部署や役員との朝のミーティングが行われます。このミーティングでは市内の様々な問題やプロジェクトの進捗状況について報告し合い、意見を交換します。また市の予算や政策に関する議論も行われます。
地域の企業や団体との会議に出席することがあります。これには地域経済の発展や雇用創出についての協議、地域イベントのサポート、市のプロジェクトへの支援の要請などが含まれます。市長は市民や企業との協力関係を築き、地域の利益を促進するために努力します。

昼食後、市長は市内や近隣地域を視察することがあります。これには公共施設やインフラの現状確認、地域の課題や問題の把握、地域住民との対話などが含まれます。市長は地域の現場を訪れることで直接的な情報を得て、市政の方向性を調整する助けとします。
午後は市議会や委員会の会合に参加することがあります。市長は市の法令や政策に関する重要な決定や議論に参加し、市民の利益を代表する役割を果たします。
一日の終わりには市予算や市政の方針に関する報告書や文書の作成や承認作業も行われます。

市長の年収

市長の年収は市によって異なりますが、一般的には高い傾向にあり、約800万円~約2200万円となっています。
市長は立候補の時点で、自らの報酬を減らす約束をする場合もあります。

市長のやりがい

市長は市民の声を聞き、彼らの問題や要望に対応することで地域社会に貢献します。市の発展や幸福に寄与することができることが一番の喜びと言えるでしょう。
選挙の際、自分の理想とする都市を掲げ、それを実現していくことで、市民からの感謝や支持を受けるというのは政治家の醍醐味です。
市長は直接選挙で選ばれる首長であるため、多くの市民の支持を得ているという実感もあるでしょう。

市長に必要な資質と能力

リーダーシップのある候補者

市長にはさまざまな資質と能力が求められます。

リーダーシップ

市長は市の指導者として、市民の信頼を勝ち取り、市の発展のために決断を下す役割を果たします。市長は市政の運営において多くのスタッフや部署と協力して業務を進める必要があります。効果的なチームを形成し、メンバーの能力を引き出すためのリーダーシップを発揮する必要があります。

コミュニケーション能力

市長は市議や市民との対話を通じて、市の課題やニーズを把握し、市政の方向性を示す必要があります。円滑なコミュニケーションを図るためには、聴く力や説明力、交渉力が必要です。

ビジョンと戦略の立案能力

市長は将来の市の発展を見据え、短期的な課題だけでなく、長期的なビジョンを持ち、それを実現するための戦略を策定する必要があります。経済発展、教育、環境、交通など、さまざまな分野を統合的に考え、バランスの取れた政策を進める能力が求められます。この能力がないと選挙で選ばれることは難しいでしょう。

誠実さと倫理観

市長は公共の利益を最優先に考え、市民の信頼を失わないように行動する必要があります。正直さや公平さ、倫理的な判断力が求められます。

危機管理能力

自然災害や人為的な事件など、予測不可能な事態に対応するためには、的確な判断力や迅速な行動が求められます。危機への備えや適切な対策の立案、情報の共有能力が必要です。

市長になるための方法とは?

高校時代にリーダーシップを発揮する生徒

市長になるためには、市長選挙で選ばれる必要があります。市町村長は満25歳以上の被選挙権を持つ日本国民であれば誰でも立候補できます。どのような人が市や市民によって選ばれるかはわかりませんが、以下に一般的な方法をいくつかご紹介します。
市長は政治経験がある方が選ばれやすい傾向にあります。よって、市議や県議などを経験した候補者が多いです。国会議員や議員の秘書経験がある場合もありますよ。

市議会議員を目指す場合は、下記の記事を読んでみてくださいね。
市議会議員とは?市議会議員になるための方法ややりがい、仕事内容について解説

学部・学科についてですが、市長になるために特定の学部・学科を必要とするわけではありません。市によっても求められる人材は異なるでしょう。
しかし、政治家を目指すうえでは政治学を学ぶのがオススメです。
政治学科、政治行政学科、地域行政学科、地域政策学科などを調べてみてくださいね。

大学での学びだけでなく、積極的に地方自治体や地域の活動に参加することもおすすめです。学生自治体や地域のNPO団体などに参加することで、地域の問題や課題に触れる機会が得られます。

市長を「JOB-BIKI」で検索しよう

どの大学に行くべきかのヒントとして、実際に市長になった人物の大学を調べてみましょう。「JOB-BIKI」の「人物検索」で「市長」を検索すると、市長の出身大学を知ることができます。目指している市長の出身大学を参考にしてみてくださいね。

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