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生産技術職になるには?仕事内容やキャリアプラン

2023.09.01

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生産技術職は、ものづくりに関する仕事の一つです。製品を作るための効率的な方法を考えたり、新しい設備の設計を考えたりといった役割があります。今回は、生産技術職の具体的な仕事内容ややりがい、向いている人の特徴、なるための方法、おすすめの学部、主な就職先、キャリアプランなど、さまざまな情報をご紹介します!


生産技術職の仕事の内容や想定年収

生産技術職はどんな仕事で、どんなやりがいがあるのでしょうか。まずは、生産技術職の基本的な仕事ややりがい、想定年収などを解説します。

生産技術職の仕事の内容

皆さんの周りには、スマホやノート、自転車など、さまざまな物がありますね。こういった製品を作る企業はメーカーと呼ばれます。生産技術職は、主にメーカーで活躍する職業です。どうすれば効率的に多くの製品を生産できるかを考え、実際に生産できる体制を整えることが主な仕事です。

メーカーで働く技術職には製品開発の仕事もあります。生産技術職は製品自体の開発ではなく、ものを作る工程や設備などに関する部分を担当することが特徴です。たとえば、製品開発の人が新商品の冷凍チャーハンのレシピを開発したら、生産技術職はチャーハンを工場で大量生産できるように、以下のような仕事を行います。

生産技術職の主な仕事の一つが、生産ラインをチェックして問題を見つけ出し、改善することです。生産ラインとは、製品を工場で生産するときの仕組みや設備、流れなどのこと。たとえば、冷凍チャーハンをたくさん生産したい場合、工場のこの部分に米を炊く機械を設置して、どんな人材を何人配置すればいいかといったことも考えていきます。このとき、製造コストをなるべく抑えられるような工夫も求められます。いくら生産する製品の質が良くても、コストがかかりすぎてしまうと企業の利益が少なくなるためです。

もし、すでにある設備では生産が難しいと判断した場合、新しい設備の設計や技術の開発をすることも。たとえば、美味しい冷凍チャーハンを作るために、もっと高温で炒める機械が必要になった場合、その機械を設計するのが仕事です。

また、生産が始まった後も定期的に生産ラインのチェックを行い、問題が見つかったら改善策を考えて実行します。このように、ものづくりの現場において幅広い役割を持つのが生産技術職の特徴です。

生産技術職の仕事のやりがい

生産技術職の仕事では、品質の良い製品を効率よく生産するためにさまざまな工夫を凝らします。こうして生産ラインの改善や設計などがうまくいくと、より良い製品を作れるようになったり、会社の利益が上がったりといった成果が現れます。仕事の結果が目に見えやすいことは、生産技術職としてのやりがいにつながるでしょう!

生産技術職の想定年収

令和4年賃金構造基本統計調査によると、生産・品質管理技術者が属する主な職業分類の平均年収は644.5万円です。生産技術職は専門的な技術が必要な職業のため、経験を積んでスキルを身に付けると給料も高くなりやすいとされます。そのため就職したばかりの頃がもっとも給料が少なく、仕事を続けていくと徐々に年収が上がっていくことが一般的です。

【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/Occupation/Detail?occupationId=296


生産技術職に向いている人

生産ラインに異常がないかチェックする生産技術職の男性

生産技術職に向いている人には、どんな特徴があるのでしょうか。主な特徴をチェックしてみましょう。

発想力がある

生産技術職の仕事では、「チャーハンをもっとパラパラにするにはどうすればいいか?」「そのためにはどんな設備を設計すればいいか?」と、さまざまなアイデアを求められる場面がたくさんあります。柔軟にアイデアを生み出せる発想力がある人は、生産技術職に向いているといえるでしょう!

客観的に分析できる

生産技術職は、製造現場の声を大切にしながら生産ラインの改善などに取り組みます。ただ、こういった問題を解決するときには、経営者的な視点を持つことが求められることも。どちらかに偏った視点を持つのではなく、現場の状況を客観的に分析した上で判断できることも大事です。

コミュニケーション能力がある

生産技術職の仕事では、生産する製品の設計者や、実際に製造作業にあたるスタッフなど、生産に関わるさまざまな人とコミュニケーションをとる機会があります。たとえば、製品開発の担当者に話を聞きながら、どうすれば理想的な商品を作れるかを検討していきます。製造現場でスタッフからの意見を聞いて、生産ラインの改善に役立てることも。さまざまな意見を持つ人たちの間に入り、中立の立場として意見を調整することもあります。そのため、コミュニケーションが得意であることも、生産技術職の仕事を続けていく上で必要なスキルといえます。


生産技術職になる方法とおすすめの学部

3Dプリンターの仕組みについて学ぶ工学部の大学生

生産技術職として就職したい場合、専門知識を身に付けられる学校に進むことがおすすめです。こちらでは、生産技術職になる方法やおすすめ学部について解説します。

生産技術職になる方法

生産技術職になるためには、製品を生産しているメーカーに就職する方法があります。「生産技術職」を募集している企業を探してみましょう。なかには、「技術職」「技術系総合職」のように、職種を定めずに広く技術職の募集が行われていることがあります。そういった場合、就職してすぐに生産技術の仕事ができるとは限りませんが、経験を積んで希望の職種に配属されることがありますよ。生産技術職では製造の幅広い知識が必要なので、ほかの職種で経験したことも活かして働くことができるでしょう。

生産技術職になるためにおすすめの学部

生産技術職の仕事では、機械工学や電気工学などの工学系の専門知識が必要とされます。こういった内容は、工学部や理工学部などで勉強できますよ。

また、会社によっては採用条件に「○○学部出身者」「○○系を専攻した人」などの条件を設けていることがあります。就職を希望する会社がある場合は、採用条件をチェックしておくことがおすすめです。


生産技術職が働く場所とキャリアプラン

工場の課題点について議論する生産技術職のスタッフ

生産技術職として就職できたら、どのような場所で働くことになるのでしょうか。また、どんなキャリアを歩んでいくことになるのでしょうか。最後に、生産技術職の主な働く場所やキャリアプランをご紹介します。

生産技術職が働く場所

生産技術職は、メーカーの工場での勤務が基本となります。メーカーとひとくちにいっても、取り扱うものはさまざま。自動車や精密機械、食品、アパレルなど、さまざまな分野の製品があります。自分がどんな物の生産に携わりたいかによって、就職先も変わってくるでしょう!

また、複数の工場を持つ企業に就職した場合、最初に配属されたところとは別の工場に転勤になることがあります。会社によっては、海外の工場で働く可能性も。「海外で働いてみたい!」と考えている人は、応募先を選ぶときに海外赴任があるかどうかもチェックすることがおすすめです。

生産技術職のキャリアプラン

生産技術職として就職したら、研修を受けた後に工場へ配属されることが一般的です。初めは先輩のサポートなどをしながら仕事を学び、経験を積むことでどんどん大規模な仕事を任されるようになっていきます。生産技術におけるプロフェッショナルとして活躍していけるでしょう。

また、生産技術職として長く働いていくと、ほかのスタッフをまとめる立場になることも。生産技術職のリーダーから、工場長のように全体をまとめる職種になることもありますよ。


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