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デイトレーダーになるには?仕事内容や求められる資質と能力を紹介

2022.10.14

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真剣な眼差しでモニターを見つめるデイトレーダー

「デイトレーダー」という名前の職業を聞いたことはありますか?高校生の皆さんの中でも、「若くして成功できそう!」と憧れの目で見ている人はいるかもしれませんね。
デイトレーダーは企業に属さず、1日のうちに株式や債券などの売買を行い、利益を生み出す仕事です。近年、インターネットの普及に伴って株取引が気軽に行えるようになり、デイトレーダーになる人が増えているといわれています。
この記事では、デイトレーダーの仕事内容や求められる資質と能力のほか、デイトレーダーになるための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

デイトレーダーとは?

株価チャートのチェックを欠かさないデイトレーダー

 
デイトレーダーとは、1日のうち、株式やFX(外国為替:Foreign Exchange)などを購入したり売却したりして、その差分の利益を得る投資家のことです。「トレード(trade)」は「取引」という意味であり、「株式などの取引を行う人」を「トレーダー(trader)」といいます。

一般的なトレーダーは、証券会社などの企業に在籍していますが、デイトレーダーは個人で売買を行う個人事業主(フリーランス)としての活動です。投資の元手となる資金と証券口座、PCさえあればデイトレードはすぐに開始できるので、気軽に就ける職業といえるでしょう。

デイトレードの取引の特徴は、「デイ」、つまり1日で売買を完結し、次の日には持ち越さないこと。そのため、寝ているあいだに相場が変動し、大きな損失が発生する心配がないことがメリットです。ただし、1日のうちに相場変動が大きくなることもあるので、細かい値動きを随時チェックして売買をしなければなりません。また、多くの利益を得るためには、売買のタイミングを見極める知識と判断力が必要です。

「デイトレードなら簡単にできそう!」と思う人もいるかもしれませんが、その利益は、情報収集の程度や個人の能力によって大きく差が出るもの。場合によっては損失が大きくなりすぎ、財産を失うことも考えられます。デイトレーダーとは、リスクと隣り合わせの仕事なのです。

デイトレーダーとトレーダーの違い

デイトレーダーが企業に属さずフリーランスとして活動するのに対し、証券会社などに属して株式や債券などの売買を行うのがトレーダーです。トレーダーは、顧客である投資家の株式売買を仲介するだけでなく、顧客がより利益を出せるよう、売買のタイミングなどをサポートします。

デイトレーダーとトレーダーの大きな違いは、利益の出どころにあります。デイトレーダーは個人投資によって利益を出しますが、トレーダーは顧客が売買する株式の仲介を行い、その手数料によって利益を得ているのです。また、証券会社のトレーダーは、デイトレードでは実現できないような多額の取引を担当できることも魅力のひとつでしょう。

デイトレーダーの仕事内容

デイトレーダーは1日の中で、株式やFXなど投資対象の値動きを見て売買し、利益を得ることが仕事です。利益を得るためにはさまざまな方法がありますが、ここでは基本的なものを3つご紹介します。

・スキャルピング
スキャルピングは、数秒から数分という短い時間で、売買を繰り返して少しずつ利益を積み上げる方法です。デイトレーダーはそのスキャルピングを1日に数十回〜数百回行います。得られるのは少額の利益ですが、一方でリスクも小さくなるのが特徴です。
しかし、取引回数自体が非常に多くなることから、取引にかかるコストが大きくなったり、通信環境の影響を受けやすくなったりするデメリットも。集中力や瞬時の判断が求められる投資方法です。

・トレンドトレード
株価の動きは、大きく見ると「上昇」「横ばい」「下降」の3つです。このうち、上昇している銘柄を購入する投資がトレンドトレードです。反対に、下降している銘柄を持っていれば売りに出します。つまり、株価の動きに合わせて売り買いをする単純な投資方法です。

・レンジブレイク
株価は大きく見れば「横ばい」の状態でも、一定のレンジ(幅)の中で細かく上下の動きをしているものです。それがレンジから外れて、大きく価格が上下することをレンジブレイクといいます。1回レンジブレイクすると、そのまま上昇や下降を続ける可能性があるため、デイトレーダーはそれのタイミングを見逃さずに購入することが重要になります。

デイトレーダーの仕事のやりがい

デイトレーダーは、結果がすべての世界です。投資の知識や日々の情報収集によって、どれだけ利益を得られるかが左右されます。例えば公務員ならば、雇用は安定しているものの、多額の給与を得られることはありませんが、デイトレーダーには自分に力量があれば、どこまでも上限なく利益を得られるのです。

集めた情報から予測を立て、かつ市場の動きを読みながら売買をしたもので利益を生めば、大きな達成感を得られるでしょう。また、まだ世間の注目を集めていない分野や銘柄を見つけて投資し、それで利益が得られると、「自分には先見の明がある!」と確信を持てるはず。

個人の裁量で活動し、利益も大きいからこそ、誰もフォローをしてくれない厳しい世界。そこで利益を生み出せれば、デイトレーダーの仕事のやりがいを得られるでしょう。

デイトレーダーの仕事の流れ

仕事をはじめるデイトレーダー

 
デイトレーダーは基本的に、株式市場が開いている9時から11時30分、12時30分から15時に売買を行います。この時間帯は集中して売買のタイミングを見計らう必要があるため、ディスプレイから目が離せません。
デイトレーダーの仕事をより深く理解するため、どのような流れで仕事をするのか見ていきましょう。

1. 情報収集

株式市場が開くまでに、テレビで海外の株式市場の動向を確認したり、新聞やインターネットなどで情報収集を行ったりします。これらの情報をもとに予測し、株式市場での売買に備えるのです。

2. 午前の投資:9時から11時30分

株式市場が開いたら市場動向を見つつ、予測を立てた銘柄を購入します。また、保有している銘柄を売って、ほかの銘柄を買うという売買を繰り返していくのです。
9時から10時頃までは市場が大きく動くので、集中して取引を行います。10時以降になって売買が落ち着いたら、11時30分まで動向チェックを継続。11時30分に午前取引が終了した後にも、情報収集は欠かせません。株式市場が再開するまで、午後に動きそうな銘柄の予測を立てるためです。

3. 午後の投資:12時30分から15時

昼のあいだに予測した銘柄の動きを見ながら、売買を繰り返していきます。株式市場が閉まる15時前の数十分は、最も動きがある時間帯。最後まで集中して売買を行い、その日の取引をすべて完了させるのです。

4. 情報収集

当日分の収支計算や振り返りを行った後に、翌日の取引に備えて情報収集を始めます。インターネットやテレビで社会情勢や経済動向を確認して、株価の分析・予測を行うのです。
また、世界最大の証券取引所であるニューヨーク株式市場など、世界の動きについてもチェックしていきます。この情報収集が利益を大きく左右することもあるため、入念なチェックが必要です。

デイトレーダーの年収

デイトレーダーの年収は、人によって大きく異なります。まれに年収数千万円以上を稼ぐ人もいますが、数万円程度、もしくはマイナスになってしまう人もかなりいるでしょう。デイトレーダーはフリーランスのため、平均的な年収を示すデータは存在しません。

実際のところ、専業デイトレーダーで生計を立てるのは非常に難しいのが現状です。思うように利益が得られず、企業に就職して兼業デイトレーダーになる人もいます。大きな利益を出せる可能性がある一方で、高リスクでもある厳しい世界だということを理解しておいてください。

デイトレーダーに必要な資質と能力

相場を見るデイトレーダー

 
デイトレーダーとして成功するためには、どのような資質や能力が必要なのでしょうか。ここでは、デイトレーダーに特に必要とされる要素についてご紹介します。

金融や経済分野の知識

ゲームのようにデイトレードをするのであれば、株式や投資の知識がなくても楽しめますが、専業デイトレーダーとして生活のために行う場合は、株式や投資の知識は持っておくべきです。
株価チャートの動きを見て、株価のトレンドや値動きの変動パターンを読み取るような能力も欠かせないもの。現役のデイトレーダーとして活躍している人にコツを教えてもらったり、SNSなどで情報収集したりして、確実に利益を生み出せるチカラを身につける必要があります。

忍耐力と集中力

デイトレーダーが株式の売買をできるのは、株式市場が開いている日中の9時から11時30分、12時30分から15時のわずか5時間のみ。「1日のうちに5時間しか活動しないのか!」と思うかもしれませんが、この5時間で市場の動きは大きく変化し、ふと気を抜いた瞬間にチャンスを逃してしまうことも。そのため、デイトレーダーはトイレへ行く時間も惜しむほど株価チャートを凝視し、集中し続ける必要があるのです。

また、常に利益を出し続けることが難しいのも、デイトレーダーの宿命。大きな損失を出してしまうこともあり、そこで感情的な判断をしてしまうと、さらに損失が発生してしまうことも…。厳しい状況になっても慌てずに、冷静な判断ができる強いメンタルも必要です。

資金力

デイトレードには、投資の元手となる資金が必要です。個人投資の場合、一般的には数十万円から数百万円の資金が必要とされていますが、「利益をどれだけ得たいか」によって変わります。

デイトレードでは利益を出すだけでなく、損失を出すこともよくあります。投資金額が大きければ大きいほど損失金額も大きくなるもの。場合によっては、資金が底をついてしまうこともあるので、投資の資金とは別に、生活ができる程度の余剰金を残しておきたいところです。

情報収集力とトレンドを読む力

デイトレーダーは、株価チャートを見ながら1日に何度も株式を売買します。利益を出すためには、勘に頼って売買するのではなく、仮説や予測を立てることが重要です。そのため、日頃からテレビやインターネット、新聞などで経済動向や天変地異、事件・事故などへの情報収集は欠かせません。

また、株式市場に上場している企業は、海外でも事業を展開していることもよくあります。日本だけでなく海外にもアンテナを張り、地球の裏側の出来事によって市場がどう動くのかまで予測するのです。予測するチカラを磨くことで、デイトレーダーとして利益を生み出しやすくなるでしょう。

デイトレーダーになるための方法とは?

高校生の皆さんは、デイトレーダーになるため、どのような進路を選択すればいいのか想像できますか?進学先や就職先と併せて、デイトレーダーの世界の現状について押さえておきましょう。

デイトレーダーの世界の現状

「1日に億単位の利益を得るデイトレーダーもいる」と聞くと、とても夢のある仕事だと思うでしょう。しかし、それほど利益を得て成功するのは、デイトレーダーの中でもほんの一握りです。うまくいけば一攫千金ですが、失敗すると損失が大きいのも事実。専業デイトレーダーであっても、純粋な利益だけで生活できる人は少ないといわれています。

株式会社RUNWAYSが2021年3月にFX投資家へ向けて行った「FXをやめた理由や取引期間についての意識調査」によると、生涯収支で「負けている」と答えた人は48.9%とほぼ半数。専属トレーダーになりたくない人は76.2%、その理由として「リスクが高い・収益が不安定だから」と答えた人が32.9%です。このデータから、専業デイトレーダーとして活動することには一定のリスクを伴うことがわかります。

デイトレーダーとして長く活動しようと思うのか、活動できるかは人によります。あなたが自分のやりたいデイトレードの仕事をどう考えるか、あなたの価値観やライフスタイルに合うのか、今から考えておいて損はないですよ!

デイトレーダーになるための勉強ができる大学・学部

デイトレーダーになるために、特別な学歴や資格は必要ありません。株式の売買をする証券口座を開設すれば、誰でもすぐにデイトレーダーになることができます。証券口座の開設に年齢制限はなく、未成年でもデイトレーダーになることも可能。とはいえ、取引には数十万円の資金が必要になるため、未成年でデイトレーダーになるのは現実的ではありません。大学生になって、アルバイトで稼いだお金をある程度貯めれば、少しずつでも取引を開始することはできますね。

大学生からデイトレードで成果を出したい場合には、経済を学べる経済学部や社会課題について学ぶ社会学部、金融工学などを学ぶ工学部などを目指すことをおすすめします。大学でしっかり経済の知識を学べば、デイトレードにも活きるはず。

デイトレーダーに必要な資格や受験すべき試験

デイトレーダーに必要な資格や試験はありません。とはいえ、デイトレーダーとして生活をしていくためには、経済の動向や株価の変動パターンから株式の動きを予測できる知識が必要です。
まずは、初心者向けの書籍などで地道に勉強することから始めましょう。また、経済新聞などで情報収集をする習慣もつけたいところ。

独学に自信がない人には、株式投資スクールでの勉強が効果的です。株式投資スクールで投資の基礎知識を身につけて、大学生のうちから投資活動を始めてみてはいかがですか?

デイトレーダーになるために目指すべき就職先

デイトレーダーは個人事業主(フリーランス)のため、目指すべき就職先はありません。ある程度の資金があり、証券口座とPCがあればすぐに始められます。
ただ、就職して資金を貯めてからデイトレーダーになりたいならば、まずは証券会社や銀行などの金融機関に就職することをおすすめします。特に、証券会社でトレーダーとして働けば、日々の取引を通じて、金融市場を読む力を身につけられるはず。

もちろん、証券会社に入社しても、いきなりトレーダーとして働けるとは限りません。証券会社などの金融機関では、希望する部署に配属されないこともあるからです。それでも、お金の流れなどを理解できる金融機関で働くメリットは大きいでしょう。

デイトレーダーになった後のキャリアプラン

ガッツポーズするデイトレーダー

 
専業デイトレーダーだけでなく、会社で働きながら副業デイトレーダーとして活動する人もいます。副業で始めて、利益がそれなりに出せるようになってからフリーランスとして専業デイトレーダーに転身する道も!

専業デイトレーダーになった後のキャリアプランとしては、豊富な資金をもとに、さまざまな道が考えられます。デイトレードでの利益を元手に新しい会社を設立したり、より大きな金額を動かす不動産投資に取り組んだりする道も視野に入ってくるでしょう。また、デイトレーダーとしてのノウハウを後進に伝授するため、著書を出版したりYouTuberとして活動したりすることも可能になるはす。

デイトレーダーとして成功する道は決して平坦ではありませんが、高校生のうちから経済ニュースに目を通しておくなどの努力で、成功に少しずつ近づくかもしれませんよ。

デイトレーダーへの道について情報収集してみよう

デイトレーダーは、莫大な利益を生み出すこともできる、夢のある仕事です。しかし、ハイリスク・ハイリターンという側面もあるため、分散投資などリスク回避について学ぶことも必要ですね。
金融の基本的な知識や株価チャートの見方などは、高校生である今からでも情報収集は可能。まずは「JOB-BIKI」の就職先検索にて、「証券」など関連するワードの職業を調べてみてはいかがでしょうか。

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