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薬剤師になるための大学の選び方|就職先やキャリアプラン

2023.01.05

カテゴリー:
薬の量を確認する薬剤師の女性

私たちが病気やケガをしたときに使うお薬には、つらい症状を和らげたり、原因を取り除いたりする役割があります。ただし、お薬にはリスクもあるので、安全に効果を得るためには正しい方法で利用しなければなりません。医薬品の専門家である薬剤師は、私たちが適切にお薬を使って病気やケガの治療ができるようにサポートしてくれる存在です。この記事では、そんな薬剤師の仕事や、薬剤師になるための大学選びについて解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。


薬剤師とは?

患者さんに薬の説明をする薬剤師の女性

薬剤師とはどんな仕事なのか、どんなやりがいがあるのかをご紹介します。まずは、薬剤師について基本の情報から確認してみましょう!

薬剤師の仕事の内容

薬剤師は、医薬品に関する専門家です。主な仕事内容として、「調剤」「服薬指導」「薬歴管理」などが挙げられます。

調剤とは、患者さんに出すお薬を準備すること。まずは、医師が出した処方せんをチェックして、お薬の内容に間違いがないか、確認してから患者さんにお薬を渡します。その際、内科と耳鼻咽喉科の両方でお薬が出ているようなケースでは、複数のお薬の飲み合わせにも注意しなければなりません。医療事故を防ぐための重要な仕事です。

服薬指導とは、患者さんにお薬の正しい使い方を伝えること。どんなタイミングで、どれくらいの量のお薬を飲むのか、どんなことに注意すべきなのか、患者さんに説明します。安全にお薬を使うためには、正しい使い方を守り、副作用や飲み合わせにも注意しなければなりません。そこで、専門家である薬剤師がお薬の情報を説明したり、患者さんからの相談を受けたりする必要があるのです。

薬歴管理とは、患者さんがお薬を使った履歴を記録に残すことです。記録する内容は、患者さんが過去に処方されたお薬の内容や、アレルギーの有無、過去にお薬を飲んで起こった副作用など。薬剤師が記録に残して、今後の治療で改善に活かすことで、患者さんが適切な治療を受けられるようになります。

薬剤師の仕事のやりがい

薬剤師の仕事では、病気やケガの治療に欠かせないお薬を通じて、患者さんを助けることができます。患者さんは、自分が使うお薬について気になることがあったり、不安に感じることがあったりするかもしれません。時には、病院で医師に聞きそびれてしまうケースもあるでしょう。そんなとき、薬剤師は身近にいるお薬の専門家として患者さんに寄り添い、安心して治療を受ける手助けができるのです。患者さんから頼りにされて、感謝の言葉を伝えられる機会も多いはず!

薬剤師の想定年収

薬剤師の年収は、全国平均で580.5万円となっています。また、ハローワーク求人統計データによると、求人賃金は月額35万円です。薬剤師は一般的に年収の高い職業ですが、地域によって収入に差が出ることも。たとえば、薬剤師が不足している地域で待遇の良い求人情報が見つかる可能性もあります。都市部だけでなく、郊外の地域の求人情報までチェックしてみてくださいね。

【参考】職業情報提供サイト(日本版O-NET)
URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/158


薬剤師に向いている人

納品された薬を丁寧に検品する薬剤師たち

薬剤師に向いているのは一体どんな人?気になる適性について見ていきましょう。

常に学び続ける意欲がある

薬学の分野は、新薬の登場によってこれまでにない治療ができるようになるなど、常に進化し続けています。たくさん勉強して薬剤師の免許を取得してからも、積極的にお薬や治療法について最新の情報を学び続けなければなりません!

コミュニケーション能力がある

お薬に関する説明や相談では、風邪などの体調不良から重い病気まで、さまざまな症状を抱える患者さんと関わることになります。その人に適したコミュニケーションをとる力が必須です。日頃から一人ひとり丁寧に接すると、患者さんを継続して担当する「かかりつけ薬剤師」に選んでもらえることも!

慎重で几帳面な性格をしている

患者さんにお薬を出すときは、必要な量の粉薬をぴったりと計ったり、小さな錠剤を半分に割ったりと、作業に細やかさや正確さが求められます。また、お薬の内容にミスがないように、処方せんを厳密にチェックすることも。慎重で几帳面な人でなければ難しいでしょう。


薬剤師になるための道のりと大学の選び方

薬剤師を目指して大学に通う女性

薬剤師を目指すなら、どんな進路を選ぶことになるのでしょうか?大学選びについて解説します!

薬剤師になるまでの道のり

薬剤師として働くには、薬剤師の国家資格が必須です。そのためにも、まずは薬剤師国家試験の受験資格を得られる大学へ進学することになります。受験資格を得るには、原則として6年制学部・学科の薬学課程を卒業する(または卒業見込みとなる)ことが必要です。国家試験に合格したら、薬剤師免許を申請し、交付後に薬剤師として働き始める流れになります。

薬剤師になるための大学の選び方

薬剤師になるためには、薬剤師国家試験の受験資格を得られる「薬学部(薬学科)」のある大学を選びましょう。大学によっては、国家試験の合格率の高さをアピールしていることも。また、教員から国家試験のアドバイスを受けられる制度がある大学や、学習に関する相談窓口を設置している大学、薬科大学という専門大学もあります。同じ薬学部でも、国家試験の高確率やサポートの違いも調べてみてくださいね。


薬剤師の就職先とキャリアプラン

調剤薬局で働く薬剤師の男性

薬剤師はどんな就職先で活躍できるのでしょうか?主な就職先や、薬剤師として経験を積んだ後のキャリアプランを解説していきます。

薬剤師の就職先

薬剤師の主な就職先として挙げられるのは調剤薬局です。調剤薬局とは、医師が出した処方せんをもとに患者さんにお薬を出したり、お薬に関する情報を説明したりする医療機関のこと。ほかにも、病院内で働く薬剤師もいます。病院では、通院している患者さんだけでなく、入院している患者さんにお薬を出すこともありますよ。また、皆さんの生活の身近にあるドラッグストアでも薬剤師が活躍しています。ドラッグストアではOTC医薬品(お店で売っているお薬のこと)を取り扱い、お薬を買うお客さんへの説明などを行います。

薬剤師は、お薬を製造する製薬会社や、お薬の流通に関わる卸売販売会社などの企業でも働いています。企業に就職した薬剤師は、お薬の管理や情報提供などの仕事を担っています。また、薬剤師には国や地方自治体の職員として保健所や行政機関などで働く道も。このように公務員として働くには、薬剤師の資格と併せて公務員試験に合格することも必須です。これらの就職先では、医療機関のように患者さんと直接関わる機会はありませんが、社会でお薬を安全に役立てるために貢献できます!

薬剤師のキャリアプラン

薬剤師として一定の経験を積んだら、その後は店舗の管理職を目指す道や、薬剤師としての専門性を高める道などがあります。

管理職を目指す場合は、調剤薬局やドラッグストアといった店舗の責任者となります。さらには、地域にある複数のお店全体の管理を担当する「エリアマネージャー」などの重要な役割を任されることも。これらの管理職は、一般的な薬剤師の仕事に加えて、お店の責任者として売上の管理やスタッフの教育まで担当します。経営者に近いポジションなので、将来的に自分の薬局を開業したい人にとっては、ためになる経験を積めるでしょう。

一方、薬剤師として専門性の高い知識を身に付けるなら、まずは「認定薬剤師」の資格取得を目指します。さらに、実務経験を積んだり研修を受講したりして「専門薬剤師」へとステップアップする道も。たとえば、専門薬剤師として挙げられるのは、妊娠中・授乳中の母子の治療に携わる「妊婦・授乳婦専門薬剤師」や、がんの薬物療法に携わる「がん専門薬剤師」などがあります。リスクの高い治療や専門領域での治療などに携わり、難易度の高い医療現場で活躍できるようになりますよ。


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