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2022.06.28

カテゴリー:
自分の進路を考える高校生

「自分がやりたいこととか、学びたいことを今決めろと言われても…」と、進路選択に悩む高校1、2年生は多いのではないでしょうか。「受験する大学なんて、高校3年生になって、偏差値や模試判定に従って決めればいい」と思っているかもしれません。

この記事では、変化が激しい時代における、新しい進路の探し方についてご紹介します。

予測不可能な時代の進路選択とは?

新型コロナウイルス感染症拡大による混乱をはじめとして、戦争や外交問題、エネルギー問題、天災などにより、世界は日々混沌としています。VUCA(ブーカ:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性))と呼ばれる、予想もしなかったことが起きる時代。それが現代です。

職業においても同様に、不確実性に満ちています。技術の進歩により、これまで行われていた職業が、これからもずっと残っていくとは限りません。イギリスのオックスフォード大学のオズボーン准教授は、「日本の労働人口の約49%が就いている職業が、AI(人工知能)に代替可能」と予測し、社会に衝撃を与えました。

人間が就く仕事がいつなくなるかわからない今だからこそ、進路選択に対する慎重さと価値観の転換が求められています。

職業観が変化している現代

進路に迷う高校生

「がんばって勉強して、いい大学に入って、いい会社に入れば、人生は安泰」。

これが過去数十年間、日本でスタンダードな考え方でした。現役高校生の皆さんの親世代も高校生の頃にそう教えられ、また今、そう思われている方も多いかもしれません。

「やりたい仕事」よりも「いい会社の仕事」を求めて、毎年発表される「就職人気ランキング」の上位企業にはエントリーが殺到していました。

ところが、令和の日本では、それはスタンダードではなくなりつつあります。

– 職業や働き方自体の変化

いい大学とされていた偏差値の高い大学に入っても、誰もが名を知る大企業に入っても、人生は決して安泰ではありません。大企業の経営が傾いたり、買収されたり、リストラが行われたりすることも珍しくなくなりました。

また、国が打ち出した働き方改革によって、残業を減らし、家庭や余暇を大切にするワーク・ライフ・バランスや育児休暇を重視した働き方が浸透してきました。企業の年功序列・終身雇用制度は終わりを迎えつつあり、転職や起業・副業が一般的になっているのです。

– 若者の仕事に対する価値観の変化

現代の若者は、ダイバーシティ(多様性)やSDGs(持続可能な開発目標)に関心が高く、「自分の仕事が社会の役に立つかどうか」を重視する人が増えているといわれます。

「就職人気ランキング」にランクインする企業で働くより、自分が自分らしくいられて、誰かに求められる仕事をしたい。就社より就職。そんな想いを抱く人が増えてきました。

少しずつですが、若者を中心に変わりつつある、仕事に対する価値観。
ただ、そうはいっても、「仕事選び」という未知の道においては、多くの若者が不安を抱いていることに変わりはありません。

CCC MARKETING HOLDINGS「若者のライフスタイルに関するアンケート調査」(2021年1月)によると、皆さんの先輩にあたる19歳・20歳の若者の半数以上が、「今悩んでいることは?」という質問に対して、「仕事・就職のこと」という回答を選択しています。

将来やりたいことについてはおよそ4割が決まっておらず、インターネットを参考に、将来やりたいことを探す人が最も多いそうです。

職業選びは大学選びから考える時代

大学進学率は、文部科学省の「令和3年度学校基本調査」(2021年12月)によると、過去最高の54.9%となりました。少子化が進み、一方で大学数が増えたことも理由の一つと言われています。
つまり、将来就きたい職業が決まっていてもそうでなくても、多くの人にとって大学に進学するのはほぼ当たり前のこととなっています。かつて、子供の数が多かった頃は、志望大学へ入るために何年も勉強する浪人生がいましたが、今や浪人生は減少の一途をたどっています。

それでは、多くの高校生が進学する大学は、何を基準に選ばれているのでしょう。当社が調べたところ、高校生の78.9%が大学選びに「就職に有利である」ことを重視していました。

裏を返せば、大学はネームバリューや規模・所在地などとともに、就職実績で選ばれる時代でもあるわけです。各大学は少子化の中でその存続をかけて、就職力強化に力を入れています。そこで、各大学が打ち出しているのが、「当大学の卒業生はこんな仕事に就く人が多いです」という就職実績です。
例えば、キャビンアテンダントやホテリエ(ホテルで働く人)への就職を得意とする大学があることをご存じでしょうか。知る人ぞ知る、公務員や学校の先生を数多く輩出している大学もあります。その点において、大学の知名度や入学難度はあまり関係ありません。

まだ高校に入ったばかりなのに、「就職のために大学を選ぶという、だいぶ先のことまで考えなければならないのか」とうんざりする人もいるでしょう。その想いもよくわかります。
しかし、大学3年生になって慌てて就職活動を始めるより、逆引き思考で進路選びをしたほうが、回り道がないためコスパも良く、最短距離で目的を目指すことができるはず。
逆引き思考の進路選びこそが、令和の高校生の可能性を広げる最良の手段なのです。

進学先を就職力から選ぶJOB-BIKIを立ち上げたわけ
 

ウェブサービスを使って進路を楽しく選ぶ高校生と見守る成人男性

今の大学選びにおいて、重視されているのは偏差値や模試の合格判定。それは、「その時点の結果」から選ぶ進路選択の方法です。また、受験生の多くが、願書の出願直前に偏差値を基に「入れそうな大学」を探しているというのが実態ではないでしょうか。

確かに、偏差値や模試の結果は、進路選択の重要な指標です。ただ、一生に一度の進路選択を高校3年生になって、偏差値や合格判定だけで慌てて選ぶことについては、少々疑問が残ります。

仮に、高校1年生から、自分がなりたいもの、やりたい「仕事」というものについてもっと前から興味を持てば、「大学選び」もまえもって準備することができたり、それに向けての勉強も早めにスタートしたりすることができる。そうなれば、精神的・時間的に余裕ができ、もっと充実した大学生活や高校生活が送れるのではないでしょうか。

私たちは高校生の皆さんに、偏差値や模試判定、入試テクニック、知名度だけで大学を選ぶのではなく、自分が本当になりたい仕事への道を探す大事なステップのひとつとして、就職実績にもとづいた「就職力」でも大学選びをしてほしいと考えました。

実際に就職したいと思っている会社に、どの大学からいけるのか。

そんなシンプルで強いニーズに答えるのが、このJOB-BIKIです。

企業名で検索するだけで、就職した人数が多い順に大学名が表示される。そのサービスをついに作ることができました。

自分が行きたい大学から、誰か就職しているか確認することもできます。

複数の年度実績を保有していますので、1年だけのデータで判断しなくても大丈夫。

検索しているうちに、行きたいと思える就職先が増えたり、就職実績から興味が出てくる大学もあるでしょう。

高校生にとって悩ましい「進路選択」の不安をなくし、むしろ楽しみ、ワクワクしながら進路を考えてほしい。そんなコンテンツを、多数用意していきます。

使い方については、下記のページに詳しく記載されています。

進路選びは、いつの時代も若者を悩ませるものでした。今は、予測がつかない時代だからこそ、なおのこと新たな道しるべが必要です。

JOB-BIKIが、あなたにとって最良の進路を探す道しるべとなるように――それがこのサービスを始めた思いです。

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