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法学の分野

法学の分野

社会の公平さと我々の生活の安全を保つためのルールを学ぶジャンル。法律は、国としてのカタチを整える術、人々の行動の規範や手順のモデルでもあり、かつては万能視された時期も

分野の特徴

公平な社会を実現するためのルールを体系的に学ぶ

 法とは一口で言うと「社会のルール」です。《国》を単位として構成される現代社会では、国の基本的な理念である憲法を中心に、国民が守るべき規範と罰則(刑事法)、国民が社会生活を送るうえで生じる利害の調整(民事法)など、いろいろなルールが定められており、法律体系として明文化されています。
 日頃私たちは、法律を意識することはありませんが、交通規則や商品の購入、賃貸契約など、実際はさまざまな法律の網の中で暮らしています。社会の公平性や生活の安全も、法律が守ってくれているのです。
 法学では、私たちの社会生活にとって不可欠の法律を、主に国民の権利、犯罪や事故における刑罰、行政の役割などを定めた「公法」と、個人の財産、商取引・契約など、主に市民の利害調整について定めた「私法」という体系に分けて学びます。さまざまな問題やトラブルに対し、法律を厳正に運用することにより、社会正義を実現することが法学のテーマです。

市民との協調で社会正義を実現する法律家の使命

 日本では、伝統的に法律の問題を専門家に任せる傾向が強く、法律が一般人とは縁遠いものになっているのが実情です。一方、アメリカなど一部の国には陪審員制度があり、一般市民が法律問題の判断に参加しています。そこで、日本でもこれと似た「裁判員制度」の導入が決まり、一般社会と法律を近づけようとする取り組みが始まっています。また、犯罪や事故に遭った人を積極的に援助する「被害者救済制度」も導入されました。これは、一般市民の実感に法律を近づけること、そして社会の中に法律を定着させ、社会の実態に合ったルールを作っていくことが狙いです。
 したがって、これから法学を志す人には、現実の問題について法律の適用を考えていくだけでなく、さらに一歩進み、社会で暮らす人としての生活実感に根ざして、市民と協調して公正な社会を築いていくことも、法律専門家の使命といえます。

何を学ぶ

法の基本原理を土台に、公正な法解釈のための各理論を学ぶ

 大学では、法がめざす公正さ、社会正義のあり方などの基本理念を「法学概論」を学んだうえで、憲法、民法、刑法、商法などの基本法律科目を履修するのが一般的な手順です。各法律の理念や目的を理解するとともに、社会の事象や事件への正しい適用方法を体得し、法的な考え方=リーガル・マインドを学びます。これは、弁護士や検事、裁判官など法律の専門家になるための司法試験に向けたカリキュラムでもあり、多くの大学の標準となっていいます。
 このほか、提訴から判決までの流れと具体的な訴訟手続きについて定めた「民事訴訟法」「刑事訴訟法」、行政による法的処理や処分、市民と行政との関係を定めた「行政法」、労働条件や労使問題を扱う「労働法」、さらに「教育法」「環境法」などの応用系科目があります。また、法の本質や社会との関係、法の歴史などを研究する《基礎法学》の科目には「法哲学」「法社会学」「法制史」があります。

知財関連や、国際化・情報化時代に対応した科目も増大

 経済の国際化や情報社会の発達に伴い、国レベルの関係や企業の国際取引が増大しており、海外で活躍できる法律専門家の育成が急務になっています。また、情報セキュリティに関する新しいカタチの法的な問題(トラブル)が発生しています。そのため、従来の基本法律科目以外の、企業契約や知的所有権、国際社会と経済協力、国際商取引、知的所有権と情報保護、環境保護などの学習領域も拡大しており、これに向けた専門学科や学部も増えています。
 とりわけ、「国際関係法」を軸に、「英米法」「ヨーロッパ法」「比較法学」「国際政治学」などの科目を学ぶ《国際関係法学》、商法・民法など民事の契約に関する法学領域と、企業活動に関わる財務、金融、労使、会計などを同時に学ぶ《企業関係法学》、さらに知的所有権(特許など)を専門的に扱う《知財関連法学》などは新しいパワーを持った法学ジャンルです。

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社会のルールをより良い暮らしへ <法学科>

司法・行政・ビジネスキャリア・フィールドスタディーズ・スポーツシステムといった、学生一人ひとりの興味関心に応える5つのコースを用意。特に警察官や自治体職員をはじめとする公務員の養成に力を入れており、地方自治の担い手として活躍する卒業生を多数輩出しています。「法」を身近に感じながら、地域や人々のために動くことができる教養豊かな人材を育てます。

中央学院大学 法学部

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