テーマ 国際・コミュニケーション 国際交流
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どんな分野?
グローバル化の進展は、文化の国際交流の面でも加速しており、日本のアニメやゲーム、ポップス音楽など、いわゆるサブカルチャーといわれる文化領域に、海外からの関心が集まっている。その背景にあるのが、インターネットを用いたメールやチャットなどの相互通信、そしてソーシャルメディアによる多方向の情報のやり取りだ。こうした流れを受けて、政府も「クールジャパン」を世界にアピールすべく、積極的な政策に乗り出している。
また、最新のマルチメディア技術である動画・音声配信機能を利用して、自分の作品や意見を公開する人も増加しており、一般の市民が国家の壁を簡単に乗り越えて、リアルタイムで交流する時代になったといえる。
活躍の舞台
大学卒業後の進路としてまず挙げられるのが、国際交流を目的とする公的機関や民間団体に就職する道だ。職種としては、日本と海外の市民・青少年の文化交流事業を企画・運営する仕事、海外に出向いて日本の美術、音楽、演劇、舞踊、映像といったあらゆる文化を、イベントや広報などの形で紹介する仕事などがある。また、日本語教育の知識や技法を身につけることで、外国人に日本語の読み書きや文化、習慣を教える日本語教員として活躍の場が広がる。
そのほか、主に開発途上国の人々に対して教育や福祉、インフラ開発、産業開発などの支援事業を行う非政府組織(NGO)という選択肢もある。国際協力の最前線で働くことができる、これから有望な職種だ。
学問へのアプローチ
国際交流に関連する学問は幅広いが、まず人文科学系統の「文化学」が挙げられる。この学問のテーマは、言語や思想、歴史、地理、社会など、多くの側面から人間の文化を研究すること。たとえば、世界の国々・民族の成り立ちや歴史を理解し、比較を通して文化の共通点や多様性を学ぶ国際文化学という科目も学べる。また、外国語の能力を身につける「文学・語学」も関連の深い学問だ。この分野では、外国人に日本語を教えるための日本語学を専攻できる大学もある。
一方、総合・学際系統の「国際関係学」では、国家間の外交交渉や経済協力、平和や安全保障といった国同士の関係を中心に学ぶのが特徴。この分野でも、国際協力の現場での働くための実践的な知識を学ぶことができる。