テーマ 国際・コミュニケーション サミット
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どんな分野?
「サミット」とは「頂上」の意味で、世界の主要先進国首脳による国際会議のこと。現代社会は国同士の関係が緊密で、互いに依存しあう場面が多い。また、1つの国や地域の問題が広く世界に与える影響も大きい。そこで、グローバルな課題に関するルールを作るために、世界の指導者たちがじかに顔を合わせて話し合う機会として、1975年にスタートした。
現在は日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの7カ国、いわゆる「G7」が参加し、年に1度開催されている。話し合うテーマは、環境、エネルギー、開発支援など地球規模で解決すべき重要な課題。各国の立場や利害の対立から意見がまとまらないことも多く、会議の実効性が問われている。
活躍の舞台
この分野を学んだ人の進路としては、まず外交の仕事が挙げられる。代表的な勤務先が外務省で、海外事情の情報収集のほか、国際会議の準備や事務作業、日本企業の海外企業との交渉の橋渡しといった業務がある。専門の語学研修を受講し、さらに海外の経済・社会・文化について幅広い知識を身につけることで、大使館や領事館など、日本の在外公館に派遣されるチャンスも広がる。
また、英語および国際連合の公用語である中国語、フランス語、ロシア語、スペイン語に関して、ビジネスレベルの語学力をマスターすることで、国際会議の場で通訳として働くという職種への道もある。そのほか、国際連合や国際協力機関など、海外の公的機関での仕事も選択肢になる。
学問へのアプローチ
サミットや国際会議に関して大学で研究するには、総合・学際系統「国際関係学」を専攻するのが最適。外交、紛争、軍事、貿易といった国家間の問題を主なテーマとする学問で、国際会議の法的位置づけや歴史、仕組みと役割を学べる。さらに、地域紛争や経済問題などに関する各国の外交政策を分析し、外交交渉による課題解決の方法を探る。
人文科学系統「文化学」では、国際関係の背景にある文化・歴史な問題、各国の社会や経済について総合的に研究する。また、社会科学系統「法学」では、国家間の協力関係や紛争解決に関するルールを決めた国際法を学べる。そのほか「政治学」でも、国際的な政治、外交関係など、サミットに関連するテーマを学べる。
このキーワードについて学べる学問分野
国際関係学
世界の国々の実情をとらえ、地域が抱える問題について研究する学問。民族固有の文化を理解しつつ、「世界の政府」「世界の市民」、「国連」による安定した国際社会づくりが一大テーマ
法学
社会の公平さと我々の生活の安全を保つためのルールを学ぶジャンル。法律は、国としてのカタチを整える術、人々の行動の規範や手順のモデルでもあり、かつては万能視された時期も
文化学
世界の文化の多様性を土台に、古今東西の人や文化を総体的として比較。それぞれの文化特有の尺度や思想を発見・分析するジャンル。現地での「フィールドワーク」の研究手法がキモ
政治学
社会を円滑に運営していくための方策=国家の形態、政治権力、それを生みだす人々の政治行動などを探求するジャンル。政治形態の歴史的推移や国家間比較なども重要な研究テーマ