テーマ 国際・コミュニケーション 英語必修化
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どんな分野?
2008年度に5・6年生の「外国語活動」としてスタートした小学校での英語授業。「早期から英語に触れることで英語に親しむ」という狙いから、2020年度からは3年生以上に拡大される。3・4年生は聞く・話すがテーマで、英語に耳で慣れ親しむ授業が行われる。5・6年生では正式な「教科」となり、読む・書くを加えた4つの技能をバランスよく学ぶ。最終的には、簡単な語彙(ごい)を用いて、基本的な会話や文章表現ができることをめざす。
国際理解のための教育の一環であり、異なる言語を学ぶことで、さまざまな言語や考え方をもつ人々がいることを、身をもって体験することも大切だ。そのほか、母国語の魅力を再発見し、学校で学ぶ国語への理解も深まるという効果も期待されている。
活躍の舞台
この分野を大学で学んだ人は、教育関連の職種に就くのが一般的。まず挙げられるのは、小学校や中学校、高等学校で児童・生徒に英語を教える教師の仕事だ。そのほか、小中学生を対象とした学習塾に勤務する英語講師、あるいは子ども向け英会話教室の講師という仕事もある。学校でも学習塾や英会話教室でも、自分の英語力はもちろん、人に教えるための専門能力が大切だ。そこで、教育系以外の大学でも、教職課程の科目を履修しておくことをおすすめする。
新しく採用される小学生英語の教科書や参考書を制作する出版社や、子ども向けの英会話リスニング音声や英語学習アプリを開発する会社など、教材関連の企業も選択肢の1つとなる。
学問へのアプローチ
この分野に最も関連の深い学問分野は、人文科学系統「文学・語学」。「語学」では、英語による会話や聞き取り、読解、筆記といった基本スキルを高め、英語によるコミュニケーションで重要な国際感覚を身につける。「文学」では、英文学や英語の詩などの文章表現を通じて、英語圏の文化や社会を研究する。どちらの学問に進んだ場合にも、公教育や英会話学校、語学教室で英語を教えるための指導法について学べる科目がある。
大学卒業後に小中学校の教員をめざすなら、教育系統「教員養成」に進もう。学校で教えるための教育スキルを身につけるための学問分野で、小学校の「英語」で扱う教科内容と教室での指導法を実践的に学べる。