テーマ 国際・コミュニケーション ホスピタリティ
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どんな分野?
心のこもった「おもてなし」の行動や考え方。「ホスピタリティ」という言葉には、単にサービスを提供するだけでなく、客人のために最善を尽くすというニュアンスが込められています。これは、「ゲストのよろこぶ姿を見て、自分たちのよろこびとする」という精神がベースになっているためです。近年は言葉も習慣も違う海外からの訪日観光客が増えていますが、彼らを迎える仕事、例えば観光やホテル、航空業、フードサービスといった業界で、特に重要視されています。
お互いの意見に耳を傾け、尊重し合う関係性が築けることから、地域やボランティアの活動においてもホスピタリティの精神を取り入れるケースが増えています。多様なコミュニティの環境向上を図るうえでも、大切なキーワードとなっています。
活躍の舞台
まずは「ホスピタリティ業界」とも呼ばれる宿泊業、旅行業、飲食業、ブライダル業などが挙げられます。温かみや心づくしのある高付加価値のサービスを提供するため、これらの職場では相手の気持ちを汲む洞察力、豊かなコミュニケーション能力、臨機応変な対応力などが求められます。こういった技能は、ショップ店員など小売業全般でも通用し、身につけておくと大きな武器となります。
「相手の気持ちや立場を理解する」という基本概念は、経営や交渉の戦略にも応用されています。最近は、新人教育や社員研修でホスピタリティを学ばせる企業が増えており、特に経営者やリーダーをめざす人材には欠かせないスキルの1つになっています。
学問へのアプローチ
人や文化と深い関わりをもつ「語学・文学」の分野では、ホスピタリティを身につけるうえで重要な洞察力や感受性、表現力を培うことができます。外国語を習得するだけでなく、その国の文化や社会、歴史などを掘り下げて研究することで、よりグローバルな視点を持つことができるでしょう。
「文化学」では、各国の文化をより深く理解することで国際的なセンスが身につけることができます。プレゼンテーション能力や対話・交渉術など、実践面からの文化研究に注力する大学もあります。
総合的な視点からリーダーシップやマネジメント能力を学ぶ「社会科学系学際」には、実践的なカリキュラムでレベルの高いマナーや接客、心構えなどを養う「観光学」という研究領域があります。