テーマ 食物と栄養 サプリメント
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どんな分野?
ドラッグストアやコンビニで気軽に購入できるサプリメントは、日本では栄養補助食品とも呼ばれ、「不足している栄養素を補うための食品」を指す。カプセルや錠剤の形はしていても、薬局や病院で処方される病気を治すための薬とは異なる。
サプリメントの目的は、栄養素の補給、美容・美肌など実に幅広く、代表的な成分にビタミン・ミネラル・アミノ酸などが挙げられる。近年、日本ではテレビの情報番組などで健康意識が高まったことや、国政が医療費を抑制するため予防医療につながるサプリメントを推奨しているという背景もあり、サプリメントは我々の日常生活にすっかりとけ込んでいる。
活躍の舞台
日本におけるサプリメントの定義は「薬品」ではなく、あくまで「食品」。主にサプリメント専門メーカー・食品メーカー・薬品メーカーで製造されている。サプリメント製造につながる学問のアプローチとしては、「栄養学」「薬学」「農学」などがある。
近年はサプリメントを含む健康食品の正確な情報・知識を有し、消費者に適切な情報提供をできる人材を育成する動きが盛んで、栄養情報担当者・食品保健指導士・健康食品管理士などの新しい資格が生まれている。たとえば、健康食品管理士の育成には「栄養学」「医学」など多方面の専門家が関わっている。サプリメントの研究には、「つくる」側と「適切に扱う」側の2つの観点があることを知っておこう。
学問へのアプローチ
今わが国では、医療費削減が国政の大きなテーマ。そのため、健康を保つためのサプリメント・健康食品は今後もさらに注目され続けるだろう。特に高齢者・生活習慣病患者の増加が進んでいる現状から、加齢や健康を気にする人向けのサプリメントの期待が高まっている。
その反面、安全性や摂取量についての課題も残されている。サプリメントの功罪について学ぶこと、その健康影響評価に対する取り組みもますます重要になるはずだ。また、膨大な種類から食生活に合わせて適切に摂取するために、消費者に健康食品の情報をガイドする人材が新たに求められるだろう。