テーマ こども 託児所
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どんな分野?
託児所とは、マンションの一室やホール、サロンなど比較的小規模の教室で子どもを預かる民間の施設で、認可外保育施設とも呼ばれる。
託児サービスを提供する施設としては、いわゆる認定の保育所に比べて規模や人員、提供するサービスなどの基準が大幅に緩和されており、人口が密集する大都市部や若いファミリーが暮らす新興住宅地で設置されるケースが増えている。
家族構成や経済状態など入所するための条件も少ないうえ、延長保育や夜間保育などサービスを利用できる時間が長い。さらに、急な変更にも柔軟に対応している施設が多いのが特徴で、保育所の待機児童の問題を解決するため、公立や私立の認可保育所を補完する役割が期待されている。
活躍の舞台
この分野の職業に就くには、家政系統の「児童学」の学科に進学するのが一般的な進路だ。大学ではまず、保育の理念を理解し、子どもの集団行動の指導法を身につける。特に大切になるのが発達の分野。心と身体が成長していく過程を把握し、子どもの病気や心の問題の診断や解決法について学ぶ。そのほか、子どもの発想を豊かにする遊びやゲーム、知育のための玩具や絵本、唄や踊りなどの児童文化の分野、子どもとその家族を支援する児童福祉の分野なども重要な学習項目となる。
こうした専門家としての知識と技法に加え、親代わりとして一人ひとりの子どもに接する思いやり、幼児の集団をまとめて指導するサポート役としての能力を養うことも大切だ。
学問へのアプローチ
託児所は補助金などの公的な支援を受けることなく、サービスを利用する保護者から得る資金のみで独立に運営されている。そのため、認定保育所では見られない独自の教育方針を掲げたり、子どもの才能を伸ばすための教育プログラムを展開するなど、ユニークで多彩なサービスを展開する託児所も登場している。
したがって「親代わりとして子どもを預かり、見守りながら健やかに育む」という大前提は変わりないが、民間企業としての経営の視点、競合する施設との差別化を計るアイデアも重要なポイントといえる。託児所の仕事では、親たちが自分にあった託児施設を選べるよう、それぞれが特性やメリット明確にして常によりよい託児サービスを追求していく姿勢が欠かせない。