テーマ こども

少子化時代における子育て環境を整備し、子どもの個性と能力を健やかに育てる

　日本では伝統的に、祖父母・父母とともに暮らす三世代同居が一般的でしたが、核家族やひとり親家庭、父親が単身赴任の世帯など、生活に応じて子育てのスタイルが多様化。それに伴い放課後に子どもを預かる学童保育、心の発達を促す情操教育といった教育・保育サービスが広がっています。中でもモンテッソーリ教育などは、子どもの個性や能力を伸ばす教育法として注目されています。すべての子どもを健やかに育むために行政や学校、児童福祉などが一体となった支援体制づくりが必要です。

　「こども」に関連する学問としては、家政系統の「児童学」と教育系統の「教育学」が代表的だ。「児童学」では、子どもの発達段階を分析し、育児や親子・家族の関係を考える。たとえば発達過程に応じた「しつけ」や教育の方法を研究するほか、子どもの心理や福祉、健康、児童文化といったテーマがある。 　また「教育学」は、人間の心と身体の成長、知識や技術の習得過程を分析し、効果的な学習方法を研究する学問。関連の深い領域として、幼稚園から小・中・高等学校まで、学年に応じた教育課程を学んで学校教員を目指す「教員養成」の分野もある。さらに人文科学系統「心理学」や社会科学系統「社会学」にも、子どもをテーマにした学問領域がある。

この分野に関する学問は、主に学校での子どもの教育を対象とした「教育学」「教員養成」の分野と、家庭や福祉の場での子どもを対象とした「児童学」が挙げられます。 「教育学」では、人間の成長に不可欠な「学び」と「教え」の本質を踏まえ、発達段階に応じた教育のあり方を研究します。そのほか、教育に関する法律や制度、政策についても学びます。「教員養成」の分野では、小・中学校で学ぶ教科ごとの学習内容と教え方、成績評価、生活指導、学校運営など、学校教育の現場で必要な知識と技術を実践的に学びます。「児童学」では、乳児・幼児・児童と子どもが成長する過程を理解し、年齢に応じた接し方を学びます。また、子どもの遊びや文化などのテーマもあります。そのほか、社会福祉の視点から子どもと家庭の問題に取り組む「社会学」、子どもの心理を研究する「心理学」もあります。 子どもに関連する学問は、学校をはじめとする教育の現場から福祉施設、子ども向け商品やサービスの開発まで幅広い選択肢があります。将来、自分が子どもとどのように関わっていきたいのかを考えてみましょう。